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CRMとは?
CRMとは、「Customer Relationship Management」 の略称で、日本語では「顧客関係管理」という意味です。顧客関係管理とは、顧客情報や顧客とのやりとりを集約・適切に管理することで、顧客との良好な関係を構築・維持し、利益の向上を目指すマネジメント手法です。CRMの実現をサポートするためのツールとして「CRMツール」や「CRMシステム」は誕生しましたが、現在では、CRMと同義で使われることも現在では多くなっています。
日本では、江戸時代から普及した顧客台帳が、エクセルや紙での記録管理に変化し、管理への限界や効率化を解消することを目的としてCRMに進化しています。エクセルや紙で管理している場合、発生した商談・活動などを軸に記録するため、販売成績の分析や日報の作成の際に二度手間が発生します。また、顧客の情報が複数のファイルに散在することで変更などの更新が行き届かないなど、さまざまな課題もあります。日々の業務でCRMを利用する目的は、これらの課題を解消し、最小限の手間で最大限に活用できるようにして、売上と顧客維持率を高めていくことです。
CRMのこれまでの歴史と背景
1990年代初頭:CRMの登場
歴史を振り返ると、顧客情報を管理するための「台帳」は江戸時代から存在していると言われていますが、1990年初頭に、多様化する消費者ニーズに伴って、CRM(顧客関係管理)が誕生しました。初期のCRMは主に顧客データベース管理に焦点を当てており、企業は顧客情報を一元管理し、営業プロセスを効率化するためにCRMを利用しました。
1990年代後半:マーケティング手法としてのCRM
1990年代後半では、CRMがマーケティング手法として取り入れ始められました。ITの普及により、消費者のニーズがより複雑化して従来のマスマーケティングだけでは、消費者のニーズに対応できなくなったのが背景にあります。企業は、顧客の性別や年齢や住所、趣味趣向や購買履歴などをCRMに収集・管理し、顧客に合わせた商品やキャンペーンを展開したり、顧客の要望に迅速に対応したり、One to One の顧客対応を重視し、顧客満足度の向上を目指すようになりました。
2000年代後半:CRMとSFAの統合
2000年代後半では、IT技術がさらに進歩し、CRMは大きな変化を迎えます。これまで個別に発展してきたSFA(営業支援システム)を兼ね備えたCRMが登場しました。SFAとは、「Sales Force Automation」の略であり、営業活動を可視化・効率化する「営業支援システム」のことです。CRMとSFAが連携したことで、CRMは顧客情報の情報収集・蓄積から、営業活動の管理まで行える。より実践的なCRMへと進化を遂げました。
2010年第以降:最新技術を取り込んだCRM
2010年代以降は、AI(人工知能)やビッグデータ解析などの最新技術を取り込んだCRMが登場し、より高度でパーソナライズ化された顧客体験を顧客に提供できるようになりました。企業は、顧客の行動パターンや嗜好を分析することで、効果的なマーケティング戦略や営業戦略を展開できるようになり、CRMは単なる情報の管理ツールから、顧客満足度とロイヤルティを向上させるための戦略的なシステムへと進化しています。
One to OneマーケティングとCRM
「マス・マーケティング」から「One to Oneマーケティング」が重視されるようになったこともCRMの発展に関係しています。
「One to One マーケティング」は、ビジネス作家のDon Peppers氏とMartha Rogers氏による共著「The One to One Future: Building Relationships One Customer at a Time」(出版:Currency Doubleday、1993年、邦題「ONE to ONEマーケティング ― 顧客リレーションシップ戦略」によって広まった考え方です。
インターネットの登場とITの進化によって、リードとのコミュニケーションコストの大幅な引き下げと消費者行動の詳細な把握が可能になりました。One to One マーケティングはそれらを活用して、マス・マーケティングよりも双方向で、かつ個別にカスタマイズされた販促施策を実施する手法のことです。
顧客ひとりひとりの情報を正確にかつ継続的に管理するCRMは、One to One マーケティングに欠かせないデータベースとして位置付けられ、今日まで発展を続けています。
CRMシステムの導入状況からわかる今、CRMをマスターすべき理由
業界のリーダー企業の80%以上がCRMを利用
CRMシステムは、アメリカ、イギリス、ドイツ、オランダなどを筆頭に世界中で利用されています。流通、不動産、IT、製造業など、あらゆる業種で導入が一般化しており、世界を牽引する企業の80%以上がCRMを利用しています。(出典:Gartner エンタープライズソフトウェア世界予測)
参考資料:
“CRM software is used by over 80% of the industry leaders surveyed.” CRMソフトウェアは、調査対象となった業界リーダーの80%以上が使用している。
“Businesses in Poland, Colombia, Denmark, Spain, Brazil, Italy and India are the highest investors in CRM software. About one-third of businesses in Portugal, Japan and Ireland have not used CRM software in the last two years, making them ripe for disruption.” ポーランド、コロンビア、デンマーク、スペイン、ブラジル、イタリア、インドの企業は、CRMソフトウェアへの投資額が最も高い。ポルトガル、日本、アイルランドの企業の約3分の1は、過去2年間CRMソフトウェアを使用していない。
Gartner®, “Software Market Insights: Customer Relationship Management (CRM)” https://www.gartner.com/en/digital-markets/insights/software-market-insights-customer-relationship-management-crm
GARTNERは、米国およびその他の国におけるガートナー社および/またはその関連企業の登録商標およびサービスマークであり、許可を得て使用しています。無断複写・複製・転写を禁じます。
「新規顧客の獲得」と「既存顧客との関係維持」が最優先課題
CRMシステムは一元化された顧客データベースを構築し、これが営業・マーケティングなどの活動基盤として機能し、販促活動を支えます。実際、過去2年間にCRMシステムを導入した企業は、取り組むべき優先課題に「新規顧客の獲得」と「既存顧客との関係維持」を挙げています。特に製造業、サービス業(ITソフトウェア)、通信、交通、流通・在庫管理の業界では、導入者の7割近くが「新規顧客の獲得」を最優先の課題としています。(出典:Gartner エンタープライズソフトウェア世界予測)
参考資料:
Gartner®, “Software Market Insights: Customer Relationship Management (CRM)” https://www.gartner.com/en/digital-markets/insights/software-market-insights-customer-relationship-management-crm
GARTNERは、米国およびその他の国におけるガートナー社および/またはその関連企業の登録商標およびサービスマークであり、許可を得て使用しています。無断複写・複製・転写を禁じます。
日本では、業務効率化もCRMに期待する優先課題
日本企業の多くでは、即戦力とされる中途採用において46.9%が「人手不足」と回答し、新卒採用でも32.1%が不足していると応えています。(出典:中小企業庁『2023年版中小企業白書・小規模企業白書』)
2020年4月から、時間外労働に「原則45時間・年360時間の上限」が規制されたことも煽りとなり、業務効率を向上させてかつ「新規顧客の獲得」と「既存顧客との関係維持」に取り組めるCRMシステムは、日本企業に欠かせない存在であることは疑いの余地はありません。
エクセル依存・旧来システムへの依存から脱却できない日本企業
世界中でのCRM活用は留まることを知らず、2025年まで平均14%の2桁成長が見込まれるとされ、ポーランド、コロンビア、デンマーク、スペインといったCRM先進ではなかった国の企業でも巨額が投じられており、過去2年間にCRMシステムを使い始めたと半数以上の企業が回答しています。一方で、日本では30%しかCRMを利用していません。(出典:Gartner エンタープライズソフトウェア世界予測)
実際、日本の中小企業庁の調べでも、CRMシステムやSFAシステム(営業支援システム)などのITツールを導入している企業は全体の4割程度(2019年より本格導入:32.7% 2020年より本格導入:7.8%)となり、さらに導入する予定はないと回答した企業は40.3%に昇っています。(出典:中小企業庁『2023年版中小企業白書・小規模企業白書』)
参考資料:
“The CRM software market is expected to register double-digit average annual growth of over 14% through 2025, according to the Gartner Enterprise Application Software Worldwide Forecast (full content available to Gartner clients). “ガートナーの『Enterprise Application Software Worldwide Forecast(ガートナーのクライアントに完全なコンテンツが提供されている)』によると、CRMソフトウェア市場は、2025年まで年平均14%以上の二桁の成長を記録する見込みだ。
Gartner®, “Software Market Insights: Customer Relationship Management (CRM)” https://www.gartner.com/en/digital-markets/insights/software-market-insights-customer-relationship-management-crm
GARTNERは、米国およびその他の国におけるガートナー社および/またはその関連企業の登録商標およびサービスマークであり、許可を得て使用しています。無断複写・複製・転写を禁じます。
実際、日本の中小企業庁の調べでも、CRMシステムやSFAシステム(営業支援システム)などのITツールを導入している企業は全体の4割程度(2019年より本格導入:32.7% 2020年より本格導入:7.8%)となり、さらに導入する予定はないと回答した企業は40.3%に上っています。(※中小企業庁 中小企業白書・小規模事業白書 2023年版 調べ)
理由 1 デジタルを使える人材の不足
経産省は「2025年デジタルの崖」を唱え、日本のGDPは毎年12兆円も低くなることが予測されると警告していますが、デジタルへの投資に応じて企業が得られる利益を示す「デジタルアジリティ」では、日本が63カ国中ワースト2となっています。(※出典:『世界デジタル競争力ランキング2022(World Digital Competitiveness Ranking 2022)』)
この要因は、システムを開発するIT担当者として従事する人材の不足もありますが、最も深刻なのは「デジタルを使える人材が不足していること」といえます。CRMシステムには、クラウド型とオンプレミス型の主に2種類がありますが、クラウド型CRMであれば、すでに開発された環境を自社に合わせてカスタマイズするだけで、IT担当者が100%対応しなくても、利用を開始できます。しかし、実際にCRMを導入してからどのように活用するかをスムーズに検討する戦略者・データ分析者が諸外国と比較して少ない傾向にあり、またデータベースの持ち方に苦難する傾向にあります。
世界では、戦略・データ分析者が開発者に負け劣らず多く、20代のジュニアメンバーから「CRMの基本」をおさえて実践で経験を蓄積しています。つまり、日本のビジネス市場にCRMの基本をマスターした人材が誕生していくことで、CRM活用のハードルは大きく引き下がります。
理由 2 エクセル・旧来システムへの依存
エクセルとは、「表計算シート」のことであり本来は表形式で計算を行うために利用されます。計算の目的以外に利用されることは世界でも多く在りますが、顧客名簿、案件管理、日報、ToDoリストなどでの利用が一般化してテンプレートまでが出回る日本では、エクセル依存が深刻化しています。エクセルでは管理ができているように感じられるため、CRMシステムの必要性を実感し辛いことが挙げられます。一方で、エクセル管理では「シートの重複」「情報の散在」「分析・管理の限界」などさまざまな課題に直面し、それがCRMへの移行のきっかけとなる企業が大半を占めています。一方で、それをエクセルでさらに解消しようと努力する国民性もCRMの普及と活用の促進を妨げる背景として少なからず関係しています。
クラウド型CRMが一般化する以前では、オンプレミス型が主流とされており、自社向けに独自開発したシステムを利用する企業も多く在りました。独自システムでは、顧客情報や売上や支出などの会計情報、勤怠などさまざまな管理が行われ、自社に応じた環境が整えられていましたが、時代の流れに応じて変化した経営環境に対応することができずに、エクセルと併用する企業も未だ多い傾向が日本には在ります。
CRMの導入意思決定には、平均4〜6名が携わり、10名以上が関与することが実態です。諸外国では、彼らの連携と調整力が導入の難関なポイントになるとされますが、日本はチームワークを得意としてあらゆる技術を世界に排出してきた国民性があります。世界では、「構築期間が短縮される」「機能の拡張が容易」「コストが削減される」という理由から、70〜80%の企業がクラウド型CRMを採用している状況であり、日本企業もその実態が把握されることで、こうしたメリットを享受しながらビジネス課題の解消へと取り組むことにつながるでしょう。(出典:Gartner エンタープライズソフトウェア世界予測)
参考資料:
Gartner®, “Software Market Insights: Customer Relationship Management (CRM)” https://www.gartner.com/en/digital-markets/insights/software-market-insights-customer-relationship-management-crm
GARTNERは、米国およびその他の国におけるガートナー社および/またはその関連企業の登録商標およびサービスマークであり、許可を得て使用しています。無断複写・複製・転写を禁じます。
理由 3 セキュリティへの不安と誤理解
世界では、CRMをはじめさまざまなクラウド型ツールを採用していますが、日本の一部企業ではセキュリティやプライバシーに高い懸念を持ち、クラウド型CRMへの移行を控える傾向もあります。この背景には、法令・規制への対応とクラウドに対する誤った理解が背後にあることが多いです。
クラウドサービスは社外のサーバーにデータを保存するため、セキュリティに対して懸念が在ると考え、ベンダーが提供しているセキュリティを確認します。これは世界的にみても一般的な対応ですが、日本独自の個人情報保護法などの法令やコンプライアンス要件に順守するためにグローバルな法令に準拠していることが果たして日本の法令に対応しているか判別が困難であることが挙げられます。豊富かつ快適な機能を備え、デジタルアジリティ(デジタルへの投資に応じて企業が得られる利益)の高いクラウド型CRMを求めると外国産を選択しますが、セキュリティに対する不安は当然に先行します。しかし、世界基準で最も厳しいプライバシー保護を定めるGDPRなどの法令に対応していることが一般的な外国産CRMが日本基準に対応できないことは非常に稀なケースといえます。稀なケースもベンダーに相談しながら解消するケースも多いため、これを理由にCRMに対応しないことは最適な判断ではないでしょう。
一方で、「自社でデータを管理する方が安全だ」という誤解が未だあることも挙げられます。しかし、クラウドサービスはセキュリティー専任チームによって一般的な対策では到底及ばない強固なセキュリティが行われており、脆弱性を生む設定は物理的に行えないようにするなど、遥かに自社管理よりも安全です。自社管理では脆弱性を回避することは困難であるため、セキュリティの安全なクラウド型CRMを利用することが正しい理解となります。
CRMとSFA、MAの違いとは?
SFA(営業支援システム)やMA(マーケティングオートメーション)は、CRMと同様に顧客管理をサポートするシステムです。CRMとSFAとMAの違いは、顧客データベースに対するアプローチが異なることです。ここでは、それぞれの役割をわかりやすく解説し、具体的な営業、マーケティング活動での利用例をおさえます。
CRM — 顧客管理システム
CRMは、顧客・案件など「情報を記録するデータベース」と考えると分かりやすいです。顧客名簿、案件管理、日報、ToDoリストなど、普段エクセルなどで管理していることをCRMシステムに記録します。
「今月が期限のタスクリスト」「エリア別の売り上げ」「今期の受注積み上げ」などのレポートを作成できるように、データベースを作ることがポイントになります。
CRMが解消する、よくある現場の課題
- 同じような情報をエクセルで2重3重に管理している。
- 過去の購買履歴や問い合わせ履歴は担当者でないとわからない。
- 獲得元や顧客の属性、担当者別などで売り上げ状況を確認したい。
SFA — 営業支援システム
SFAは、「アクションを自動化」して業務を助ける機能と考えるとわかりやすいです。CRMシステムに記録されたデータベースに基づいて、見積書を作成する、商談を割り当てる、メールを送信するといったアクションを自動で行うことで営業・営業支援の業務をサポートします。CRM導入の投資対効果を伸ばすためには、SFAの活用がポイントになります。
情報を記録するデータベース
SFAが解消する、よくある現場の課題
- 顧客から要望があってから、担当者を割り当てるまでに時間がかかっている
- 見積書、請求書、発注書などの作成や承認のプローに時間がかかっている
- 売上・商談獲得など今後の展望が見えない
- メール送信、データの登録など、CRM上で行う作業に時間がかかっている
MA — マーケティングオートメーション
MAは、「マーケティング活動の自動化」と考えるとわかりやすいです。CRMシステムに記録されたデータベースに基づいて、マーケティング活動を自動で行ったり、成果トラッキングなどに対応してマーケティング活動をサポートします。CRM導入することで「新規顧客の獲得」を期待している場合には、SFAに加えてMAの活用がポイントになります。
MAが解消する、よくある現場の課題
- 顧客の購買履歴、嗜好、行動履歴に基づいて、マーケティング施策を展開したい。
- 都道府県に応じてセミナー・イベントの案内メールを配信したい。
- 獲得したリードを、営業チームにスムーズに受け渡したい。
- 展示会、広告などのマーケティング施策(施策情報、金額等)を記録して、そこから獲得したリード件数、商談化率、受注率および総売上金額をトラッキングしてROIを把握したい。
CRMシステムの基本機能
CRM システムの基本機能は「情報を記録するデータベース」と「データベースを活用してレポートを作成すること」の2つに分類できます
情報を記録するデータベース | |
顧客管理 | 顧客情報を一元的に管理します。重複登録なども自動でマージ(統合)するなど、クリーンなデータベースを構築します。 |
リード管理 | 展示会や広告、Webサイトなどから獲得したリード情報を記録します。管理する情報:流入経路、リードフォローのステータス、興味のある商品・サービスなど |
進行中・既存の顧客管理 | 営業担当者が管理している取引先、および取引先の担当者情報をCRMに記録します。 |
商談管理 | 発生した商談とその進捗状況などを記録します。 |
進行管理 | 未着手、初回ヒアリング、受注など商談の進行状況を管理します。 |
タスク管理 | 見積作成、提案書作成、社内相談など、あらゆるタスクを管理。期限や優先度を設定して、リマインドも実施します。 |
スケジュール管理 | ミーティングの予定などをカレンダーに登録していきます。カレンダーを他のメンバーに共有することも可。オンライン会議ツールやオンライン予約システムと連携することもできます。 |
ドキュメント管理 | 営業活動で使用するカタログや販促資料はもちろん、契約書や見積書なども顧客情報にマッピングして記録できます。ファイルのバージョン管理もできます。 |
データベースを活用してレポートを作成する | |
レポート作成 | CRMに蓄積されたデータを自動で集計し、一覧表や集計を作成したり、グラフで可視化することもできます。 |
レポート作成 | 今日のタスク、現在進行中の商談、日報などいった、特定の条件に合致する情報の一覧を作成できます。また、都道府県別の月次売り上げ金額など、条件に応じた集計なども簡単に作成できます。 |
ダッシュボード作成 | 「今期売り上げ状況」「担当者別の月次売り上げ状況」「進行中の商談件数・金額」など、一度に複数のデータを参照したいときに利用します。複数のレポートをひとつの画面にすべて表示することができます。 |
自動送信 | 作成したレポートやダッシュボードを定期的(日別・月次など)にメールなどで送信するよう設定することができます。 |
CRMシステムのメリット
さきほど学習した通り、CRMシステムの基本機能は、「情報を記録するデータベース」と「データベースを活用してレポートを作成すること」の2つに分類されます。ここでは、それぞれの機能で得られるメリットを理解します。
CRMの利用メリット -「情報を記録するデータベース機能」
データ管理の工数が削減され、情報の散在問題も解消
顧客の連絡先情報、購買履歴、対応履歴など、さまざまな顧客情報を一元的に管理することができます。これにより、データ管理の工数は削減され、さらに顧客情報が散在していたり、部門ごとに分かれていたりする状況も解消します。
探す時間が短縮され、営業・マーケティングにも活かせるように
顧客データベースを作ることは、情報を探す際にも効果を発揮します。一定の条件(例えば、東京の不動産業といった条件)に該当する顧客を探すといったことも可能です。また、特定の顧客や取引先企業に関連する情報も簡単に検索できるようになるため、顧客との過去の対話や取引履歴など、必要な情報にさっとアクセスできす。
快適・信頼を提供して、顧客を維持する
競合に顧客が流れることを防止するには、「快適」「信頼」を顧客に提供して関係を構築することが重要です。CRM システムに蓄積されるデータは、無機質な”情報”だけでなく、顧客とこれまで築いてきた軌跡を記録します。そのため、顧客と積み重ねた記憶を記録として鮮明に保ち、また担当者の変更が発生しても、そうした情報を失わないこともメリットです。
CRMの利用メリット -「データベースを活用したレポートを作成機能」
条件に合致する顧客リストを自動作成し、営業・マーケティングに利用
顧客データベースとしてCRMシステムに集約されるため、営業・マーケティング活動の計画・実施に役立ちます。例えば、首都圏エリアへ営業架電を実施するため、顧客データベースから該当する顧客を抽出してリストを作成することも一瞬でてき、また新たに追加された顧客もリストに自動で追加することが可能です。他にも特定の施策を経由して獲得した顧客リストを作成し、自動でマーケティングキャンペーンのメールを送信するなど、さまざまな活動に利用できます。
活動成果をリアルタイムに集計
関東、関西などのエリアごとや担当者ごと、広告施策など、さまざまな条件に応じて活動・売り上げ結果をトラッキングすることができます。また、KPI(目標)をセットして、達成・ビハインド状況をモニタリングすることも可能です。
報告書の手間もミスもゼロに
今期の販売進捗状況、日報、広告実施の結果報告など、営業・マーケティング活動ではさまざまな報告書を作成する必要があります。CRMシステムに条件をセットするだけで、自動で報告用のレポートを作成するため手間がかからず、また人的ミスも発生しません。
CRMの利用メリットは、ひとことで簡単にいうと「活動しやすく、成果を出しやすくする」ことです。CRMシステムでデータベースを確立していなくても、日々の営業・マーケティングは実行可能です。しかし、 組織全体の活動を効率的にし、成果を最大化するためには、CRMシステムは不可欠です。
CRMのメリットを生み出す”活用のコツ”
スモールスタートで、導入を段階的に進める
CRMの導入初期は、「スモールスタート」を意識しましょう。まずは少人数で、必要最低限の項目・機能を使うことから始めます。そこで課題を洗い出し、改善を重ねてから全社的に展開することが、活用への近道となります。
営業担当者が入力したくなるようなメリットを提示する
CRMを活用するためには、まずデータを蓄積する必要があります。しかし、営業担当者に入力を促すだけではなかなか使ってもらえません。ここで重要なのは、「実際に利用する担当者の業務をいかに効率化するか」という視点です。CRMを定着させ、活用につなげるためには、実際に利用する営業担当者にメリットを提示することを意識し、使いたいと思ってもらえる意識付けを行いましょう。
CRMシステムの種類と選び方
このCRMマスターシリーズは、CRMを理解するだけでなく、実際に利用できるようになることを目指します。CRMシステムを導入することになった際には、その種類と選び方も理解しておく必要があります。CRMシステムは、国内だけでも20以上あり、備える機能や仕様も大きく異なり、自社の機能要件を満たすツールを正しく選定する必要があります。ここでは、CRMシステムの種類と選び方について学習します。
クラウド型CRMとオンプレミス型CRM
クラウド型CRMとオンプレミス型CRMの違いは、データの保存先がオンライン上になるか、オフライン(サーバー)上になるかです。クラウド型CRMはデータの保存先がオンライン上になり、アカウントへのログインによって許可されている人のみがアクセスできます。一方、オンプレミス型はオフライン環境(サーバー)を自社で用意し、サーバーに接続された回線および端末からのみアクセスできます。この違いに伴い、利用やメンテナンス性、コストなど、さまざまな点で異なります。
CRMシステムの導入状況]で解説した通り、アメリカやイギリスなどCRMが先進的に普及している諸国では、オンプレミス型CRMの導入は僅かでありクラウド型CRMが一般的です。日本でもクラウド型CRMが主流となりつつあり、ミック経済研究所の調査結果でもクラウド型CRMシェアは2022年にはオンプレミス型を逆転するとしています。(クラウド型CRM市場の現状と展望 2018年度版/ミック 経済研究所」)クラウド型CRMは、オンプレミス型CRMよりも低コストであること、迅速な導入が可能であること、柔軟性が高いこと、セキュリティが強化されていることなどのさまざまな利点があることから、クラウド型CRMが今後もさらに拡大することが予想されています。
クラウド型CRMは、オンプレミス型CRMよりも安価です。クラウド型CRMでは、サービス提供側によって担保されるため、企業側はこれらの費用を負担する必要がありません。また、クラウド型CRMの場合、利用したい機能に応じてプランを選択できるため、オンプレミス型CRMよりも費用を抑えることができます。一方、オンプレミス型CRMを導入するためには、ハードウェアやソフトウェア、データベースなどの購入、導入、設定、セキュリティ対策、バックアップなどの費用が発生します。これらの費用は、企業が自社でシステムを保有するために必要な費用であり、高額になります。
国産CRMと海外産CRM
CRMシステムは、国産か海外産かで分類することもできます。つまり、日本のベンダー(販売業者)が提供しているCRMなのか、海外のベンダーが提供しているのかの違いです。国産CRMは日本ユーザーのみが利用するため、日本特有の機能やツール連携に対応している一方で、SFAの機能性が低いCRMシステムが多いです。海外産CRMは日本ユーザー向けの機能や連携、規格への対応は限定的なツールが多い一方で、高い機能性を提供します。なお、海外産CRMのうち大手ベンダーが提供する製品のみが日本語での利用やサポートなどに対応します。
機能性
国産CRM:利用ユーザーが日本企業に限定されるため、CRM/SFAの機能は少ない。特にSFAが弱い傾向。一方で、日本特有の機能を備えている製品が多い。
海外産CRM:CRMの先進国で求められる機能に応える必要があるため、CRM/SFAの機能が多く、MAやCX(カスタマー・エクスペリエンス)までも備えている製品もある。
連携性
※ 連携は一般的に、①自分で構築する(API等の利用)か②汎用ですでに提供されているもの(拡張機能)を使用します。
国産CRM:連携の提供数は少ない傾向。日本のツールとの連携が主になっている。
海外産CRM:連携の提供数は多いが、日本ツールは限定的な製品が一般的。海外産の大手ベンダーは日本のツールとの連携も国産CRM以上に備えていることが多い。
セキュリティ性
国産CRM:日本のセキュリティ基準に準拠している。日本独自の規格で認証を取得している製品もある。
海外産CRM:日本のセキュリティ以上に厳しい世界のセキュリティ基準に準拠している。一方で、日本独自の規格で認証を取得していない製品が多い。
カスタマイズ性
国産CRM:高いカスタマイズ性を提供するためには、膨大な開発人材が必要なため、項目の追加など、基本的なカスタマイズに限定される場合が多い。日本企業でよくあるカスタマイズの要望に応じた環境の提供が優先される。
海外産CRM:高いカスタマイズ性を提供することが基本。システムの処理や自動フロー、UI(画面)まで自在にカスタマイズし、オーダーメイドに極めて近いCRMをクラウドで構築できることが一般的。
価格
国産CRM:月間/年間のライセンス費用に加え、初期費用などの諸費用が発生することが一般的。オプション(追加の機能)費用が必要になることも。機能に対して価格が高い傾向。
海外産CRM:国産CRMと同様に複数の費用が発生することが一般的だが、初期費用が不要な製品もある。利用ユーザーの規模が広く数が多いため、機能に対して価格が低い傾向。
特定機能型、汎用型CRMと業界特化型CRM
特定機能型 | メール配信のみ、名刺管理のみ、といった特定の機能のみに特化したCRM。特化された機能に限定されるため、CRMに期待する効果の一部しか得られないが、シンプルで使い方も分かりやすい。 |
特定機能型 | 最近増えているのが、ローコードアプリ構築システムなどを活用してCRMシステムに代用するケース。使い慣れたローコードツールで利用できるメリットがありますが、CRMのデータ構造を完全に再現することはできません。(例) kintone(ローコードアプリ構築システム) |
汎用型CRM | さまざまな業界やビジネスニーズに適用できるCRM。カスタマイズによって自社のビジネスに沿った環境を整え、さまざまな課題にアプローチする。一般的なCRMはこの汎用型。 |
業界特化型CRM | 特定業界での利用に合わせたCRM。自社独自の課題に対応するように改変を加えることができないが、すでに業界に合わせた環境が整えられているためそのままでも使えるため、導入がスムーズなツール。 |
CRMシステムの選び方
CRMシステムを選ぶ際にはまず、以下のポイントを整理し社内で認識を揃えておくことがとても重要です。
- 現状の営業・マーケティング管理状況の整理
- システムを導入して解決したい課題(直近・将来的に分けて)
- 連携させたいシステム
- CRMに求めるその他の要件や条件
- 利用ユーザー数と予算
- いつまでに導入を開始したいか
自社が求めるCRMシステム像を理解したら、上で解説した種類からどのタイプが合うのか絞り込み、製品を選びます。カスタマーサポートや学習トレーニングが提供されているかも確認します。
この時、自社で長期的な運用面も含めて対応するCRMの責任者を立てるのか、コンサルティングや開発を提供するパートナーの支援を取り入れるのかも検討します。支援を取り入れる場合には、自社にマッチしたベンダーの担当者やパートナーを見つける必要があります。
なぜ、CRMが必要なのか
課題が発生しないビジネスはありません。課題を乗り越え続けることで企業は伸びる。つまり課題とは成長の糧となります。この課題に向き合うにあたり、「人」を軸に改善することが根性論、人材開拓といった旧来式のアプローチでした。しかし時代や人材市場の状況を鑑みることが避けられない現代では、「プロセス」を軸に改善することが重要であり、それを実現するためにはCRMが必要になります。
CRMの利用メリットは、ひとことで簡単にいうと「活動しやすく、成果を出しやすくする」ことです。CRMシステムでデータベースを確立していなくても、日々の営業・マーケティングは実行可能です。しかし、 組織全体の活動を効率的にし、成果を最大化するためには、CRMシステムは不可欠です。
CRMの効果的な活用方法
「CRMシステムの基本機能」で確認した通り、CRMシステムの基本機能は「情報を記録するデータベース」と「データベースを活用してレポートを作成すること」の2つに分類されます。
CRMを効果的に活用するためには、この2つの機能の両方またはいずれかが有効に働く必要があります。実際にCRM活用の成功例を見てみましょう。
CRM活用の成功例
CRM活用の成功例
2週間かかって集計していたKPIが、瞬時にわかるように
株式会社星野リゾート
ブライダル事業
拠点ごとにエクセルで顧客情報を入力していました。集約から集計までに2週間かかり、タイムリーな判断ができませんでした。項目が多すぎて入力漏れやミスも誘発。セキュリティ面にも不安がありました。
集約・集計するタイムラグがなくなり、前日の成果を翌朝確認しています。入力規則の設定でデータの精度も向上しました。Webサイトとデータ連携し、お客様の問い合わせや資料請求のデータを確認した上で接客しています。
CRM活用の成功例
営業の提案力が向上し、受注型から獲得型に転換できました。
株式会社イムラ封筒
マーケティング支援事業
ダイレクトマーケティング支援の新規事業に力を入れるにあたり、かつてのような封筒製造販売に関する営業よりも複雑化・長期化した営業活動の全体像を把握する必要が出てきました。
営業活動が可視化されたことで、成功事例のナレッジを横展開し、営業活動の標準化が進んでいます。営業担当者の提案力が向上し、受注型から獲得型への転換が図れています。
CRM活用の成功例
パートナー企業1,000社の情報集計が2週間から2日に
TIS株式会社
システムインテグレーター
1,000社ほどあるパートナー企業との関係を強化するにあたり、各社の強みをタイムリーに把握しきれていませんでした。企業数が多すぎて、コミュニケーションにも膨大な工数がかかっていました。
パートナー企業にCRMへ直接、情報を登録・更新してもらえるようになりました。 エクセルを使っていたころに比べて、情報の集計が2週間から2日になり、業務効率化できました。
CRM活用の成功例
行動量データを蓄積し”売れる営業”の傾向分析を行っています。
株式会社オフィスバンク
システムインテグレーター
高額なツールを導入していましたが、無計画にワークフローを追加してエラーが起こっても原因追求できず、使いこなせませんでした。営業活動を支えるデータ活用には程遠い状態でした。
CRMの移行を機にデータを整理し、顧客の担当期間を見える化してそれを整理するワークフローを作りました。営業の行動量データを蓄積し、”売れる営業”の傾向分析も行っています。
THE MODEL型営業組織とCRM
「THE MODEL」(ザ・モデル)とは、リード獲得から受注・アップセルに至るまでの営業プロセスを分業化した上で可視化・数値化し、営業効率の最大化を図る、米国の有名SaaSで活用された営業プロセスモデルです。日本では『THE MODEL』(出版:翔泳社、著:福田 康隆、2019/1/30)によって紹介されたことで注目を集めるようになりました。
同著の中でもCRMは、営業の分業体制とって欠かせない存在として紹介されています。
マーケティング部門でのCRM活用
CRMの基本機能である「データベースを活用したレポート作成」は営業部門のみならず、マーケティング部門にとっても有益です。
マーケティング施策の費用対効果を改善するためには、獲得したリードが最終的に商談や受注に繋がっているかを定量的に把握したいものです。
こうした情報を得るためには、市場調査の一環としてマーケティング部門が営業部門にヒアリングするか、リードのデータに獲得チャネルや展示会でのやり取りを紐付けて管理し、インサイドセールスやフィールドセールスにフィードバックしてもらう必要があります。
前者はコストもかかりますし、属人的になりがちという欠点があります。
後者は管理シートが複雑になってしまうのでインサイドセールスの業務負担が増加するのが問題です。
CRMが導入されていれば、営業データを自動集計しレポートを作成してくれるので、「SNSから獲得したリードはコンペになりにくく、商談化までが早い」「セミナー経由のリードはアンケートの回答有無によって商談化率が異なる」といった情報をリアルタイムで容易に入手できます。
こうしたデータはマーケティング予算の配分や運用に大きな影響を与えることもありますから、部門を超えて詳細な営業データを共有できるCRMをマーケティング部門が活用するメリットは非常に大きいのです。
インサイドセールスを導入している組織でのCRM活用
→詳しくは「インサイドセールスとは?」へ
インサイドセールスは、マーケティング部門が獲得したリードに素早くアプローチし、商談を取り付け、フィールドセールスに受け渡す役割を担っています。
ただ、分業体制が前提になるので、多くの企業で部門間での顧客情報の受け渡しが課題となっています。
商談化するたびに報告書の作成やフィールドセールスとの情報共有ミーティングをしていては本末転倒ですよね。
またインサイドセールス同士でも、対応状況をリアルタイムで共有できていないと、同じリードに複数のインサイドセールスがコールするといった状況になりかねません。
CRMは「情報を記録するデータベース」として、こうしたインサイドセールス特有の障害を取り除きます。
例えばCRMはマーケティング部門が獲得したリード情報を直ちに登録・共有します。事前に設定しておけば自動でインサイドセールスの担当者を割り当てることもできます。
もちろん、「過去の担当者と話した内容」「リードの企業・部署が抱える課題」なども記録できますので、フィールドセールスへの伝達漏れも防止してくれます。
営業活動における成功事例をナレッジ化できる点もインサイドセールス業務と好相性で、トークスクリプトのブラッシュアップやヒアリング手法のマニュアル化に貢献してくれることでしょう。
カスタマーサクセス部門でのCRM活用
自社の製品・サービスを購入・契約した顧客に対して、関係継続やアップセルのために適切なタイミングで適切な働きかけをするのがカスタマーサクセスの役割です。
ひとりで大量の顧客を担当することになるカスタマーサクセス業務の難しい部分は、「顧客へのアプローチの頻度やタイミングの決定」です。
CRMには顧客属性・過去の問合せ履歴・商談履歴・購買(契約)履歴など、顧客へのアプローチに関する判断材料が大量に蓄積されています。
これらを参照するだけでも十分に役立ちますが、CRMによってはさらにこうしたデータを活用して自動で既存顧客のステータスを判定し、タイミングやアプローチ手段(メールか・電話か・商談か)、提案すべき内容等をカスタマーサクセスに対して示唆してくれる機能まで備わっています。
例えば契約更新月の前月になった顧客のカスタマーサクセス担当者に対してアラートを送る、一定期間コンタクトしていない大口顧客を毎月リスト化する、といった処理をCRMで自動化することが可能です。
また、CRMのレポート機能も魅力のひとつです。「どのような属性の顧客に対してどの商材のアップセル率が高いのか」といったデータを簡単に集計してくれるCRMは、カスタマーサクセス部門の営業戦略改善に大きく寄与することでしょう。
CRM活用の失敗例と防ぎ方
「CRMを導入すれば絶対に上手くいく」ということはなく、失敗の事例は多数あります。このCRMマスターシリーズでは、失敗しないためにCRMを正しく、深く理解することを目指しますが、どうなると失敗してしまうのかというよくあるパターンも理解しておくことは重要です。
失敗例 1 CRMを導入しても、使われなくなった / 既存の管理環境から脱却できない
- 現場が何を重視しているのか理解せずにCRMを用意・提供した
- 画面がわかりづらく、不便なツールだと感じさせる
- 新しい管理の方法に慣れることに時間をかける余裕がない
- 普段よくみている情報など、現場の管理や課題を丁寧にヒアリング
- CRMの設定・環境提案を実施するなど、現場を当事者として意識的に巻き込む
- シンプルで直感的にすぐに使いこなせるよう、スモールスタートから展開する
失敗例 2 コストが高く、効果を実感できない
- AIや分析機能など、使いこなせない機能を追加してしまった
- 機能が少なく、生産性向上、体制強化など効果を出せない
- 設定方法などがわからず、使えていない
- 必要な機能をしっかりとカバーし、利用者の全員が使いこなせるように教育する
- 不要な機能や高額製品をベンダーに勧められるまま契約しない
失敗例 3 CRMの担当者が退職した
- 担当者個人に任せて、CRMチームの体制を整えたり、パートナーを入れていなかった
- CRM/SFAの活用ができる人材を育成していなかった
- CRMチームを立ち上げたり、パートナーを入れて体制を整える
- CRM/SFAを使え、業務に活かしていける人材を育成する