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[実践編] CRMの環境準備と導入ステップ

CRM思考や登録するデータなど、CRMを理解する上での前提はレッスン5まででマスターしましたので、ここからは実際にCRMを使って環境を準備する方法を学習します。CRMをマスターするには、実際にツールを触りながら体感することが近道となります。このレッスンでは、CRM導入ステップと学習環境の準備を中心に解説していきます。

Zoho CRM のアカウントをご用意して読み進めることを推奨します。Zoho CRM 無料トライアル
[実践編] CRMの環境準備と導入ステップ

CRMの導入ステップ

CRMを導入するにはまず、無料トライアルに登録して環境の準備をします。さまざまなCRMツールがありますが、①すぐにアカウントを作って自分でカスタマイズできるものと②トライアルを希望すると営業に連絡をする必要のあるもの、そして③トライアルの提供自体、実施していないものの3種類に分かれます。
このCRMマスターシリーズでは、実際にツールを触りながら操作や挙動を確認して学習していきますので、私たちが提供している①すぐにアカウントを作って自分でカスタマイズできるZoho CRMを利用して解説していきます。

ステップ1 CRMの学習環境を準備する

Zoho CRM の無料トライアルからアカウントをまず作成します。Zoho CRMの無料トライアルのフォームを記入し、登録ボタンをクリックすると、すぐにZoho CRMのアカウントに移動します。

ステップ1 CRMの学習環境を準備する

Point!

Zoho CRMの無料トライアルでは、エンタープライズプランを15日間利用できます。15日が過ぎると、無料プランに自動的に移行されますが、同じアカウントでそのまま利用できます。

ステップ2 サンプルデータを読み込む

アカウントを作成すると、会社名を登録するポップアップ画面が表示されます。ここに[サンプルデータを読み込む]と表示されています。CRMの環境準備では、いきなり実際の顧客データを登録しても良いですが、多くの企業では、CRMの使い方を体感すると後で顧客データを整理し直してから入れ直したくなります。そのため、今はまずサンプルデータで環境を作って、慣れてから実際のデータを入れるといいでしょう。

ステップ2 サンプルデータを読み込む

Point!

登録したサンプルデータは、[設定(画面右上の歯車マーク)]→[データ管理]→[サンブルデータの削除]からいつでも一括削除ができます。

よくある質問

  • Q. [サンプルデータを読み込む] を選択しましたが、サンプルデータが見つかりません。

  • A.サンプルデータの読み込みには5分程度、時間がかかります。読み込み状況は、画面右下のポップアップに表示されています。また、完了すると登録のメールアドレス宛に通知メールが送信されます。

  • Q.アカウントが使えなくなってしまいました。

  • A.[アカウントを削除する]を処理していなければ、メールアドレスの認証を行っていなかった可能性があります。アカウントを作成した際に、登録したメールアドレス宛に"認証メール"が送信されます。このメールに記載された[認証用URL]をクリックして、忘れずにアカウントを認証してください。

ステップ3 サンプルデータの確認と画面構成を確認する

画面の上部に左から[見込み客][連絡先][取引先][商談][タスク][予定]のタブが並んでいます。これらのタブが何かについては、>Lesson 5 CRMに登録するデータと活用の考え方> で学習しました。ここでは、実際にこの6つのタブをみてみましょう。

表示を変更してみましょう

[見込み客]タブを選択すると、10件の見込み客データが登録されています。(※ 1)この画面は[#p[b 一覧表示]]といい、CRMに登録されている見込み客のデータを一覧で表示します。右上のマークから、表示を切り替えることができます。(※ 2)表示のカスタマイズは、Lesson 7 で解説します。

右端のマークを押下すると[表示する列を変更する]と表示されています。(※ 3)試しに、[見込み客のステータス]を選択して、[会社]の次に移動します。[職位] も選択して、[見込み客名]の前に移動します。[保存する]を押下すると、一覧の表示が変更されていることが確認できます。

顧客データ表示の変更

表示する顧客データを絞り込んでみましょう

今は、[すべての見込み客]が表示されていますが、[自分の見込み客]や[今日登録した見込み客]など、表示する顧客データを絞り込んだ"ビュー"を切り替えることができます。(※ 4)[新しいカスタムビュー]を押下して、ビュー名を[無題の一覧]から、[優先フォロー対象]に変更します。条件を指定に、[職位]を選択し [次の値を含む]という条件を指定して [取締役,代表取締役,部長] と記入します。(※ 5)右のを押下し[都道府県]が[次の値と等しい]という条件を指定して、[東京都]と記入します。(※ 6)さらに、右のを押下し[業界]が[次の値を含む]という条件を指定して、[大規模企業]と[システムインテグレーター]を指定します。(※ 7)[都道府県]と[業界]の間に表示されている[かつ]を押下すると[または]に切り替わります。(※ 8)条件パターンの[パターンを編集する]を押下し、( 1 かつ ( 2 または 3 ) ) と記入します。(※ 9)すると、職位は取締役,代表取締役,部長であることが必須で、都道府県が東京都または業界が大規模企業かシステムインテグレーターのどれかに該当するものだけが、この優先フォロー対象ビューに表示されるようになります。このビューで表示する表示項目に[業界[都道府県][職位][見込み客ステータス]]を追加して、[保存する]を押下します。(※ 10)サンプルデータに保存されている10件の内、この条件に該当するのは1件でしたので、このビューには1件の見込み客のみが表示されています。

表示する顧客データを絞り込み

ビューにフィルターをかけてさらに絞り込んで表示してみましょう

ビューを[すべての見込み客]に変更して、画面左に表示されているフィルターから、条件を選択します。まず、[作成日時]を[次の間にある] に選択し、今年の1月1日から12月31日の期間を設定します。(※ 11)さらに、[都道府県]が[次の値を含む]を選択し、[東京都,大阪府,神奈川県]と記入し、[フィルターを適用する]を押下します。(※ 12)すると、この条件に該当する見込み客のみが表示されています。この条件をフィルターとして保存したい場合には、[フィルターを保存する]を押下します。

ビューにフィルターをかけてさらに絞り込み

Point!

ビューやフィルターは、営業・マーケティング活動にとても便利です。例えば、条件に該当する顧客をすべて選択して、メールを一括送信することもできます。これがあれば、契約の更新期限を迎える顧客に一括でメールを送ったり、東京でセミナーを実施するために神奈川、千葉、東京の顧客を選択して一括でメールを送るといった活動がすぐにできます。特定の条件に合致するリードの数を確認したり、営業担当者を割り当てたり、優先度の項目を設置して"高"に一括で更新するなど、CRMを活用していくとよく使う機能です。

[商談]が、[連絡先]および[取引先]とどのように関連付けされているか見てみましょう。

[商談]タブに移動し、[商談を作成]ボタンを押下します。[商談名]など、情報を以下の画面のように登録していきます。(※13)[取引先]を入力しようとすると、すでにCRMに登録されている取引先名が表示されており、また[新しい取引先]のメニューから取引先を新しく作成することもできます。ここでは、サンプルデータとして登録されている[ザスカー株式会社]を選択します。同様に、連絡先名に[雅俊 岸田]を選択します。ここで選択するだけで、CRMでは自動でデータ同士を関連づけしています。[保存する]ボタンを押下すると、作成されたプロジェクトAAの詳細が表示されています。

商談の登録

[商談情報]の[取引先名]や[連絡先名]がリンクとなり、それぞれのタブに登録された情報にアクセスできるようになっています。(※ 14)

[商談情報]の[取引先名]や[連絡先名]のリンク確認

[ザスカー株式会社]を確認すると、関連付けされている[商談]と[連絡先]が表示されています。(※15)これまでの商談実績などもすべてここに集約されます。また、商談が進むと連絡先も増えていきますが、そうしたコンタクトポイントも集約して管理できるようになります。

ザスカー株式会社の商談と連絡先

タスクを登録してみましょう

次に[タスク]タブに移動しましょう。ここには、CRMに登録されているすべてのタスクが表示されています。タスク管理では、終わってないものを常に意識して業務をしたいので、ビューを[自分の未完了のタスク]や[未完了のタスク]に切り替えて使うことが一般的です。(※ 16)[ザスカー株式会社]の[雅俊 岸田]様との打ち合わせ中に、「提案書を来週中までに提出して欲しい」と言われたと想定して、タスクを登録してみます。画面右上の[タスクを作成]を押下し、タスクを作成していきます。(※17)タスクの[件名]に"提案書の提出"と記入し、[期限]を今日から1週間後の日付を指定します。そして、[連絡先]で[雅俊 岸田]を選択し、[取引先]は[ザスカー株式会社]を選びます。[ステータス][優先度]はそのまま[開始前][]にそれぞれしておきましょう。(※18)期限の3日前までに完了していなかったリマインダーが送られるようにしておきたいので、[リマインダー] の(スイッチ)をオン(黄緑色)にし、期限の3日前の日付を選択します。[通知]は、[メール]か[ポップアップ]、またはその[両方]を選べます。ポップアップとは、Zoho CRMの画面に表示されるポップアップウィンドウのことを指しています。(※19)ここれは、[両方]を設定しておきましょう。繰り返し発生するタスクならば、[繰り返し]の(スイッチ)をオン(黄緑色)にしますが、今回はオフにしておきます。タスクの概要を忘れないようにしておくために、[詳細情報]にタスクの詳しい内容を残して[保存する]を押下します。(※20)タスクが保存されると、関連付けられている[ザスカー株式会社]の連絡先情報や商談概要も併せて参照できることがわかります。(※21)タスクが完了したら、[タスクを完了する]ボタンを押下します。

タスクの登録
作成したタスク情報
提案書の提出

予定も確認してみましょう

次に、[予定]タブに移動してみましょう。ここにも、CRMに登録されているすべての予定が登録されていて、タスクと同様に[自分の今後の予定]や[今後の予定]のビューに切り替えて使うことが一般的です。ここで、予定とタスクは何が違うのか、と思うかもしれません。タスクはやるべきToDoリストであり、予定はカレンダーに登録することと考えるとわかりやすいでしょう。実際、[予定]タブに登録した予定は、CRM画面右上に表示されている  カレンダー(カレンダー)アイコンからも確認できます。(タスクの予定は、このカレンダーには含みません。)

ステップ4 メニューや便利な機能を確認する

Zoho CRM には、便利な機能がたくさんあります。ここではZoho CRMのヘッダー部分に表示されている簡易メニューをおさえましょう。

ステップ4 メニューや便利な機能を確認する

その他(その他):隠れているタブを表示します。

検索(検索):Zoho CRMに登録されている情報を検索します。英語だと3文字以上からですが、日本語ならば1文字から検索できます。

シグナル(シグナル):自分への通知を確認します。例えば、自分が担当している顧客がメールを開封した、チームで受注した商談があったといった情報も通知できます。

カレンダー(カレンダー):予定をカレンダー形式で表示します。このカレンダーは他のGoogle カレンダーなどと連携ができるので、CRMに予定として登録していないものもまとめてここでチェックすることができます。

マーケットプレイス(マーケットプレイス):Zoho CRMに拡張機能を追加します。例えば、Zoho CRMの機能をアップグレードしたり、他システムとの連携を追加したいといった時に、ここから拡張機能として追加することができます。

設定(設定):Zoho CRMの設定をここから変更します。カスタマイズや自動化、通知などのさまざまな設定はここから行います。

次回のレッスンから、自社に合わせたカスタマイズやユーザーの追加などを学習していきます。

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