リードへのアプローチの優先順位を決めるには、それぞれのリードの確度を予測をしなければいけません。経験豊富な営業なら、最初の数回のやり取りだけで、そのリードが成約に至るかどうかを直感的に理解することができます。優秀な営業はその直感を頼りに、すべての案件に予測スコアを割り当て、時間、エネルギー、リソースの優先順位を決定することができるのです。
しかし、この方法にはいくつかの問題点があります。
- 経験をどのように数値化し、標準的なスコアリングを作るのか?
- 営業によって戦略は異なります。複数の観点がある場合、どのように予測すればよいのか?
- 経験の浅い営業が、リードをスコアリングするためにできることは何か?
以前から、リードスコアリングを行うための標準的かつ論理的な方法が求められており、CRMベンダーはその解決策を見つけるために奔走してきました。ミスをなくすためには、人間が本来持っている能力を活かしつつ、予測不可能な要素をプロセスから排除する必要があります。こうした考えに基づいて、斬新なソリューションを生み出すためにAIが導入されました。
AIが得意とする予測
リードが顧客になるかどうかを予測するのに、水晶玉は必要ありません。これまでリードのスコアリングは、客観的な基準からはほど遠い、営業の直感に頼って行われ、またそれが行えるのは経験豊富なメンバーに限定されていました。しかし、大規模かつ多様で包括的なデータセットがあれば、機械学習アルゴリズムによって、入社初日から効果的に見込み客の確度を予測できます。
なぜこのようなことが可能なのでしょうか?
あなたが持つデータが鍵を握っています
営業データは金鉱脈のようなもの。AIは、それを研究し、営業が直感的に認識するパターンを探します。タッチポイントの分類からはじまり、それぞれのカスタマージャーニーに基づいて、認識可能なトリガー、フェーズ、マイルストーンを特定します。これをくり返し行うことにより、AIは案件の獲得と喪失を理解し、効果的な予測アルゴリズムを学習。どのような取引や顧客も、完全に同じということはありませんが、営業活動の各段階において、その将来性をある程度予測することができます。
AIが学習を終えると、現時点のパイプラインにあるすべての案件の分析を行い、成功の可能性をパーセンテージで算出。AIが行ったリードスコアリングは、営業の経験ではなく、事実に基づいて首尾一貫した基準で予測されています。
フォーカスすべきリードの再確認
AIを活用したリードスコアリングにより、営業チームは最も確度の高いリードにフォーカスし、より多くの案件を迅速に成約させ、月次目標の達成率を高めます。営業は、AIを信じてそのリードに優位性があると感じれば、獲得が困難そうに見えたとしても、積極的に取り組むようになります。反対に、リードスコアリングによって、確度が低いとされたリードに対し、無駄な時間を費やすこともなくなります。
リードの育成
高くスコアリングされたリードをすべてフォローアップした後に残っているリードは、まだ学習の機会があるリードとして活用されます。各リードに割り当てられたスコアは、リードと接触するたびに変化するため、何がうまくいって、何がうまくいっていないのかを学ぶことができます。高リスクの案件で、スコアが低い場合、より良い関係を築くチャンスととらえましょう。スコアが低い理由を探り、その問題に対処し、確度を高くするための戦略を考えます。
最善の努力にもかかわらず、案件のスコアが一貫して低い場合は、少し距離を置きましょう。しばらくの間、より良いランクのリードに集中し、自分自身とリードに考える猶予を与えることで、将来的な可能性を残しておきます。実を結ばないリードに多くの時間を費やすのは、最も避けたいことです。
あらゆる商談に適切な人材を
リードの確度がわかれば、それぞれの能力と経験に基づいて、適切な営業にリードを割り当てることができます。経験豊富な営業には、手薄になりがちな重要案件を担当させ、新進気鋭の営業には、よりシンプルな案件を担当させることで、効率よく営業活動のノウハウを身につけさせることができます。
案件を推進させる要因はいくつかありますが、その中には特定のタイプの営業が担当した方が良いものもあります。例えば、リードがレストランの経営者である場合、食通の営業に担当させることで、両者に共通の話題ができるため、案件が成立する可能性が高くなります。
確度の低いリードを手放す
リードの反応がイマイチなのに、時間や労力をかけすぎるのはよくありません。AIは、そのリードが追求する価値のあるものかどうかを最初から教えてくれるので、確度の高い案件が来たときに備え、セールスファネルに余裕を持たせておくことができます。
リードのスコアが常に低い場合、その案件が追求する価値があるかどうかを検討する必要があります。時には、案件を手放すことが最善である場合もあります。時間とエネルギーを節約し、より重要なリードが獲得できた場合に備えましょう。
チームメンバーのモラル向上
どのリードをフォローアップし、どのリードをナーチャリングすべきかが明確になれば、チームはより積極的に行動できるようになります。案件をより多く獲得できれば、月次目標にも近づきます。その結果、メンバーに自信がついて、クロージングのプレッシャーが軽減されるため、より専門的な対応が必要なリードにも積極的に取り組めるようになります。
社員が仕事に満足できることは、会社にとって成功のシグナルです。AIがどんなに高度化しても、すべてのセールスを推進する営業に、取って代わることはできないのです。
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最後に、Zoho CRM のAIアシスタント、Ziaを紹介します。市場に出回っている多くのCRMではまだAIを採用していませんが、Zoho CRM はAIを使ったソリューションを持つ貴重なサービスを提供しています。Ziaは、リードスコアリングを提供し、過去の傾向に基づいて案件をフィルタリングすることができます。リードのコンバージョン、育成、供給において、スマートアシスタントの助けを借りて、より多くの情報に基づいた意思決定を行うことができます。
AIによるリードスコアリングは、従来のリードスコアリングのスタイルと良好な相乗効果をもたらし、予測にさらなる信憑性を与えます。営業の経験と直感に、Ziaのアルゴリズムとアナリティクスを組み合わせることで、営業に大きな効果をもたらすことができます。Zoho CRM を今すぐチェックしましょう!