ビジネスを成立させるためには、顧客情報が必要不可欠。
CRMに顧客や潜在顧客に関する具体的な情報があれば、ビジネスにおけるすべての経験を関連する情報のまとまりごとにパーソナライズが可能です。
しかし、これを実現するためには、まず顧客と接点を持たなければなりません。
その最初の接点として最も重要なのが、メールアドレス。
見込み客からメールアドレスを収集することは、最初の会話のタッチポイントであり、ゆくゆくはビジネスを左右する可能性があるのです。
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なぜメールアドレスなのか?
メールマーケティングのROIは3800%。100円の費用で平均3800円のリターンが得られる計算です。そして、この費用対効果は、CRM、自動化、パーソナライゼーションなどの進化によりさらに増加しつつあります。
メールは電話番号よりプライベートな情報ではありませんが、ターゲット広告よりはとてもプライベートに近い情報です。つまり、顧客はメールアドレスを共有することに大きな抵抗感はありません。このことは、プライバシーやデータ収集への懸念が高まっている現状を踏まえると、企業にとって大きなメリットです。
目的を具体化する
メールアドレスを集める計画の前に、そもそもなぜそのメールアドレスが必要なのか、その目的を明確にしなければなりません。そして、何を達成したいのかが漠然と見えてきたら、今度は顧客の立場に立って考えてみましょう。
「なぜ、私(顧客)はメールアドレスを提供しなければならないのか?」
「その個人情報を提供することで得られるメリットとは何か?」
このように考えることが、メールマーケティングを成功に導く第一歩です。
ポップアップの活用
見込み客がWebページにアクセスしたら、ツールを使ってその行動を追跡し、適切なタイミングでメールアドレスの入力を促します。
例えば、見込み客が製品の説明を長時間読んで、最終的にポップアップで「製品についてもっと知りたいですか?」というポップアップが表示されたとします。このポップアップには、訪問者が閲覧しているページに応じて、フレーズを設定します。FAQのセクションを読んでいるのであれば、おそらくヘルプや解決策を探しているはずです。「何か困りごとがあれば、私たちにお任せください。」といった言葉を投げかけて、メールアドレスを収集します。
なお、一貫性のない方法で Web ページにポップアップボックスを表示することはおすすめしません。見込み客は不便さを感じて、メールアドレスを提供してくれなくなってしまいます。
また、見込み客がアクセスした直後にポップアップを表示することもNG。
あくまでも見込み客に主体性を与え、コンテンツを読んでもらい、彼ら自身に決定をゆだねましょう。
ナビゲーションバーの設置
ポップアップを使ってもうまくいかない場合は、ナビゲーションバーの横に入力フォームを作り、いつでも入力できるようにしましょう。
すべてのWebページに表示して、視認性を高くするのがポイントです。
また、あまり大きなスペースをとらず、ページ内のコンテンツから目立たせても、邪魔にならないように配慮する必要があります。こうすることによって、Webページに訪れた人をポップアップが表示されるまで待たせたり、「会社概要」ページに移動させることなく、ベストなタイミングで情報を入力できるようになります。そこで、次のポイントです。
「会社概要」ページ
見込み客が「会社概要」ページを見たときは、貴社に興味を持った可能性が高いため、ページの最下部にメールアドレスを入力するフォームを設置しましょう。このフォームからの見込み客は、ページの一番下まで移動して入力したため、取引する可能性が高いと推測できます。もし、貴社がたくさんの製品・サービスを扱っていて、それぞれに個別の顧客対応チームがある場合は、複数の「会社概要」ページを作成し、一番下にフォームを追加します。
ソーシャルメディアボタン
もはやオムニチャネル対応は単なる流行ではなく、スタンダードと認識しましょう。 顧客は、Webページだけでなく、利用中のあらゆるチャネルで、貴社を発見し、情報を求めています。そのため、ソーシャルメディアにはメールフォームへ誘導するボタンを必ず入れましょう。潜在顧客はどこに潜んでいるかわかりません。たとえユーザー数が少ないチャネルでも、すべてのチャネルにボタンを入れておくことが重要です。
見込み客の気を引く投稿
ソーシャルメディアやブログで、質の高いコンテンツを作成し、コミュニティを介して読者が投稿できるようにしましょう。読者がニュースレターに登録したり、今後の記事に関する通知を受け取ったりできるよう、フォームやポップアップを作成するのもおすすめです。貴社が投稿したコンテンツが、見込み客に響いたのなら、彼らは「もっと読みたい(見たい)」と思うはずです。こうすることで、CRM上の見込み客以外にも、コンテンツの購読者を確保できます。
ウェビナーとワークショップ
ワークショップやウェビナーは、メールアドレスをまとめて集める簡単な方法です。
これを実行するためには、セグメントされた広告を作成し、パートナーにイベントのニュースをその日の数週間前に仲間内で共有するよう依頼します。そうすることで、人々は登録のためにメールアドレスを共有し、マーケティングに利用することができます(承認のためのチェックボックスが含まれている場合です)。
ウェビナーやワークショップは、貴社のビジネスのオンライントレンドに貢献し、新しい見込み客をもたらすエンゲージメントをもたらします。
メールアドレスの提供は、義務ではなくオプションに
ここまでお伝えしたヒントに共通するのは、
「(施策を通して)顧客に自らのメールアドレスを提供する必要性を感じてもらわなければならない」ということです。
必要性を感じたということは、すなわち見込み客は受信トレイにメールが届くことを期待しているということ。
したがって、見込み客を誘い込んで詳細を共有してもらったり、サインアップを要求するようなコンテンツをブロックしたりすることは、見込み客の数を膨らませる不誠実なエントリーをもたらすだけなので避けましょう。また、メールアドレスを収集するための施策がGDPRに準拠しているかどうかは、弁護士に相談してください。
もちろん最も重要なことは、メールアドレスを教えてもらったら、すぐにパーソナライズされたメールを送ること。せっかく情報を集めても、それを活用しなければ宝の持ち腐れです。