セールスピッチとは?
日々ものごとが目まぐるしく変化する現代。
顧客はこれまで以上に営業担当者のセールスピッチ=「短時間でのセールスプレゼンテーション」に期待しています。*
つまり、「あなたのビジネスが、顧客の課題にどのように対処できるか」にいてスピーディーかつ印象深く、
パーソナライズして伝えてくれるプレゼンテーションを求められているのです。
*エレベーターピッチとも言われ、お客様がエレベータに乗りこんだ瞬間から、
お客様が目的の階に到着するまでの短い間に売り込むこと。
この時の最初の会話、そして営業担当者が提示した商品価値によって、
顧客は真剣に検討するかどうかを判断します。セールスピッチとは、この絶好のチャンスを開く鍵なのです。
セールスピッチが重視される理由とは
メール、電話、広告など、あらゆる方法で多くの企業が見込み客の注目を集めようと
躍起になっている今日のビジネス。最も重要なポイントは、
「営業担当者が、顧客に対してどのように商品価値を伝えるか」ということです。
「顧客の抱える課題を解決するためにどのような支援ができるのか?」について
迅速かつ筋の通った説明ができなければ、製品やサービスの購入につなげることは不可能でしょう。
優れたセールスピッチの方程式
優れたセールスピッチは、買い手の好奇心を引き出し、その課題や悩みを自社のソリューションがどのように解決するのか、
具体的に立証して実現につなげます。
バイヤーズジャーニーの段階に合わせて活用できる、さまざまなセールスピッチがありますが、
優れたセールスピッチの本質は大きく変わません。
適切なセールピッチの第一歩は、情報です。業界、トレンド、課題、悩みなど、顧客に関連する情報をリサーチし、収集しましょう。
13% - これは、営業担当者が自分のニーズを理解していると答えたビジネスマンの割合です。営業担当者が時間をかけて下調べをして、顧客が直面している課題に対する効果を立証できれば、すでに競合他社より一歩リードしているのです。
良いストーリーは、誰もが記憶しています。ストーリーは、人々の注目を集め、その行動さえも変化させます。
セールスピッチであげられた数字を思い出せる人はわずか5%であるのに対し、ストーリーを思い出せる人は63%。セールスピッチに良いストーリーがあるかないかで、顧客の印象も大きく変わるのです。
内容が乏しいセールスピッチは、顧客にとっては時間の無駄。かえってマイナスの印象を与えてしまいます。セールスピッチで最も重要なことの1つは、そのソリューションが、いかに買い手にとって価値あるものなのかを立証し、競合他社よりも優れた方法で課題や悩みに対応できることを示すこと。説得力のあるセールスピッチでなければ、最後に「また連絡します。」という言葉で締めくくられてしまうでしょう。
優れた導入事例ほど、見込み客を説得し、商談成立の力になるものはありません。お客様の声、成功事例、調査データ、競合他社との差別化ポイントなどを手元に用意しておき、その見込み客に最も適切なものを使って、自社ソリューションの魅力を伝えましょう。
すべてのセールスピッチは、見込み客に次のステップへ進めさせるため、明確な結論を引き出す必要があります。自社ソリューションが、顧客のビジネスに完璧にマッチするのであれば、その利点を顧客に直接体験してもらうことがもっとも有効です。
知っておきたい!セールスピッチの共通フレームワーク
ここまで、優れたセールスピッチのポイントを紹介してきました。しかし、それらをどのようにまとめたらよいのかも重要です。デジタルファーストの現代では、見込み客とさまざまなチャネルでやり取りができるため、セールスピッチを行う「媒体」も考慮しなければなりません。
エレベーターピッチ
エレベーターピッチは、見込み客に営業アプローチをする際、多くのセールス担当者が活用するセールスピッチの手法です。これは、60秒以内に自社ソリューションの概要や期待されるメリットを見込み客に説明するもので、顧客の注目を集め、デモや打ち合わせの機会につなげ、より詳細な話をする前のステップです。あなたがどういう人で、どんなビジネスをしていて、そして見込み客がどのような利益を得られるのかについて、わかりやすく説明しましょう。
価値を高めるメール
一般的な管理職の受信箱は、1日に何百通ものメールであふれています。本当に重要なメールに目を通すだけでも時間がかかるため、必然的に優先順位をつけなければなりません。そのため、見込み客の目をひいて第一印象を良くするには、ごくわずかな時間しかありません。
したがって、相手が「読んでみようと思わせる件名」と、「自社のソリューションがもたらす価値が強調された短い文章」で、見込み客がメールに目を通すだけの説得力を持たせることが必要です。
電話で商談のチャンスを勝ち取る
見込み客に電話ができれば、成約の可能性は高まります。ほとんどの人はコールドコールをあまり受け入れませんが、
相手に時間を費やす価値があることを納得してもらうチャンスはあります。
ここでは、電話でのセールストークを構築するために使用できるフレームワークを紹介します。
「はじめまして」の自己紹介から
電話には常に前向きな姿勢で臨み、ほがらかに自己紹介をしましょう。単調で、ロボットのような機械的な話し方にならないように心がけましょう。
「お時間よろしいでしょうか?」
電話がつながったら、まずは相手に通話できる時間があるかを確認。なければ改めて電話をするのに最適な時間を尋ねましょう。
親密な関係を築くために
会話は連絡先を知った経緯をを伝えることから始めましょう。関係者からの取り継ぎなのか、それともSNSなどのコミュニティからなのか、それとも、イベントで直接交流があったのか。それを伝えることが、親密な関係を築く第一歩です。
信頼関係の構築
続いて、顧客のビジネス中心に話を展開し、課題や悩みを特定。あなたの営業アプローチがいかに魅力ある話なのかを伝えましょう。相手先のビジネスに近い顧客の成功事例を紹介してみるのも有効です。
サービスを提示する
自社サービスやソリューションが、顧客にとって一番の課題をどのように解決するのか、いかに役立つかを伝えましょう。
ここまでの話を締めくくる
時間を割いてもらったことに感謝し、話した内容を漏れなく確認して、通話を終えます。
通話を終える前に
見込み客と今後の連絡方法や確認事項、トライアルなどについてアポイントを取り付けましょう。スケジュールを調整し、他に意思決定者がいる場合は詳しく確認し、自分の連絡先を伝えておくこともお忘れなく。
成功への道筋を示すプレゼンテーション
重要な見込み客、あるいは大きな商談をまとめるときに頼りになるのはセールスプレゼンテーションです。
どんなプレゼンテーションよりも多くの時間、労力をかけるだけでなく、重要な意思決定者も巻き込むこのプレゼンテーションは、
その効果を最大限発揮させなければなりません。見込み客を購入決定へと導くために、最高の状態で臨みましょう。
パーソナライズ
質の高いプレゼンテーションは、見込み客の業界やビジネスに合わせて設計されます。
相手の悩みをリサーチし、理解した上で、セールスピッチを考えましょう。
根本的な問題を解説
見込み客のビジネス上の課題について、長期的に見てどのような影響を与えるのかもふまえて伝えましょう。
データ収集
関連する調査データや引用、視覚的なグラフなどを集めて、セールスポイントを強調しましょう。
魅力的なストーリーで
パワフルなストーリーを作ることで、見込み客の記憶にあなたの話を印象強く留められます。
ソリューション紹介へ
次に、ソリューションを紹介。あなたが提起した課題に取り組むことで、見込み客のビジネスにどのような変化をもたらすかを説明します。
確かな裏付けで証明
見込み客の業界に関連する顧客の声や事例を持ち出し、ソリューションの信頼性を証明します。
力強くクロージング
最後は、プレゼンテーションに参加しているすべての意思決定者に向けて、明確な行動を呼びかけましょう。
よくある質問
優れたセールストークとは?
優れたセールスピッチとは、見込み客のニーズと課題に対応するよう、個別にカスタマイズされたものです。見込み客のビジネスを理解し、その課題に対する完璧なソリューションとして貴社の製品を位置づけ、既存の顧客からの必要な証明を含めて、強力なストーリーを構築してください。
セールスピッチに含めるべきことは何でしょうか?
優れたセールスピッチの主な要素は、リサーチ、データ、ビジネス上の課題とその解決策、社会的な証明、行動喚起、そしてそれらすべてが関連付けられたストーリーです。
セールスピッチのクロージング方法
セールスピッチを終えたら、次に行うべきことは2つだけ。
まず、見込み客が抱えているあらゆる質問に回答し、指摘される可能性のある問題点にも対処できるようにしておくことです。そしてもう一つは、商談が成立するまで、または完全に連絡が途絶えるまで、一貫して見込み客のフォローアップを行うことです。
セールスピッチはどのくらいの長さが良いでしょうか?
プロのセールスチームは、限られた時間を大切にして、あらゆるやりとりに優先順位をつけて、真に価値のある商談に集中しなければなりません。
そのため、最初のセールスピッチは1分以内に収め、自分たちが提供するものが、どのように相手のビジネスに価値をもたらすのか、明確に伝える必要があります。「その時」のために、エレベーターピッチを作成し、マスターしましょう。