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MAツールとほかのツールを連携するメリットと注意点、進め方を解説

公開日:

2023年10月20日

この記事は8分で読めます

執筆者 Zoho マーケティングブログ 編集部

MAツールとほかのツールを連携するメリットと注意点、進め方を解説

MAツールとSFAツール、CRMツールの連携は、多くの企業のマーケティングや営業で注目されているテーマです。各ツールの連携によってデータの一元管理や効果的なリードナーチャリング、スコアリングなどをスムーズに進められ、業務効率化と成果の最大化の実現が期待できます。しかし、ツールを連携する際にはいくつかの注意すべき点やハードルがあるため、確認が必要です。

この記事では、連携のメリットから注意点、スムーズな連携の進め方までを解説します。

MAツール、SFAツール、CRMツールとは

連携の重要性を説明する前に、まずはMAツールの概要を簡単に解説しましょう。MAと関連した機能を持ち、連携することで売り上げ向上につなげられるツールとして、SFAツール、CRMツールも併せて説明します。

MAツールとはマーケティング活動を自動化・効率化するツール

マーケティング・オートメーション(MA)ツールとは、マーケティング活動を自動化・効率化するためのツールです。その主な役割は、リード(見込み顧客)を商談可能な顧客に育成し、マーケティング部門から営業部門へと引き渡すことです。

【関連記事】マーケティング・オートメーション(MA)とは?機能やメリットを解説

SFAツールとは営業活動を自動化・効率化するツール

営業支援(SFA)ツールとは、営業活動を自動化・効率化するツールです。顧客情報の管理、商談・案件の追跡、レポート作成などの営業プロセスを一元管理し、可視化します。また、営業部門内や他部門との情報の共有・管理も容易にします。

CRMツールとは顧客との関係性を深化させるための総合的なツール

顧客関係管理・顧客情報管理(CRM)ツールとは、顧客との関係性を深化させるための総合的なツールです。顧客情報や接触履歴の管理に加えて、営業活動やマーケティング活動、カスタマーサービスのサポート機能や情報管理機能を持つこともあり、顧客のニーズに合わせてパーソナライズされたサービスや情報提供を実現します。

MAツールとSFAツール、CRMツールを連携するメリット

では、連携することでどのようなメリットが得られるのでしょうか。以下でMAツールとSFAツール、CRMツールを連携するメリットを紹介します。

データの一元管理

3つのツールを連携すると、情報の分断やサイロ化を解消して、顧客情報や取引の履歴、マーケティング活動の結果などを一元的に管理できるようになります。各ツールで収集されたデータを統合・一元管理すれば、情報の整合性と精度の確保、迅速なデータアクセス、セキュリティ向上、コスト削減などの大きなメリットが得られます。またそのことにより、迅速な意思決定と顧客サービスの向上も実現できるでしょう。

効果的なリードナーチャリング

連携により、リードを商談可能な顧客に育てるナーチャリングのプロセスを効率化できることもメリットです。具体的には、CRMで管理されている顧客データや取引履歴を基に、MAツールを使用してターゲティングやセグメンテーションを行うといったプロセスがスムーズになります。顧客一人ひとりに合わせたアプローチを進められれば、リードの質を向上させるとともに、すぐにでも商談可能なホットリード(購入の意向や興味が高いと判断される見込み客)を得られやすくなるでしょう。

高精度なリードスコアリング

連携によって、リードスコアリングの精度を上げられることもメリットとなります。MAツールで収集したリードの行動や興味・関心に関するデータを、CRMツールの顧客プロフィールと照らし合わせ、高スコアのリードをSFAツールに受け渡すといった作業を自動化できます。

自動化・効率化の促進

ほかにも連携のメリットとして、さまざまな業務の自動化や効率化を加速させられることも考えられます。例えば、MAツールで顧客からの反応や行動をトラッキングし、それに応じてCRMツールやSFAツール上で自動フォローアップやタスク割り当てを行うことができます。これによりマーケティングや営業担当者の手間が減り、迅速な対応が可能となるのです。

部門間の連携強化

MAツールとSFAツール、CRMツールの連携が、営業とマーケティングなどの部門間の情報共有やコミュニケーションを容易にし、従業員レベルの連携も緊密にすることもメリットとなるでしょう。複数部門が互いに緊密に連携して、効果的な活動を展開することができます。

連携させるときの注意点

メリットの多いMAツールとSFAツール、CRMツールの連携ですが、実際にそれを行うときにはいくつか注意すべき点もあります。具体的な注意点を挙げてみましょう。

データ統合のための作業が必要

通常、別々に導入して運用している各ツールには、それぞれ独自のデータ構造やフィールドが存在します。そのため異なるツール間でデータを統合する際に整合性の問題やデータの矛盾が生じる可能性があり、これを解消するためのデータ統合作業が必要になることには注意しましょう。手動での作業が非効率な場合は、データ統合ツールを導入して行うことになります。

システムのパフォーマンス低下

複数のツールを連携すると、データの同期が頻繁に行われるようになります。非常に大量のデータを取り扱っている場合には、このことがシステム全体のパフォーマンスに影響を与える可能性があることにも注意が必要です。この問題を避けるためには、同期のタイミングや頻度を適切に設定し、必要なデータのみを同期するといった工夫が求められます。

セキュリティの確保

連携するツール間でデータがやりとりされることで、情報の流出や不正アクセスのリスクが増加する可能性も考えられます。特に顧客情報や取引情報といった機密性の高いデータに対しては、高度なセキュリティ対策が不可欠となることにも注意しましょう。APIキーやトークンの適切な管理、通信時の暗号化、アクセス制限の設定など、複数のセキュリティ対策を総合的に実施して、データの安全性を確保することが必要です。

【関連記事】MAとSFA、CRMとの違いは?各ツールの特徴や連携のポイントを解説

MAツールとSFAツール、CRMツールの連携の進め方

上記を踏まえ、MAツールとSFAツール、CRMツールを連携するときの進め方を説明します。一般的に、次の4ステップに従って順次作業を進めていきます。

1. 目的の明確化

まず、連携の目的を明確に定義します。代表的な目的としては、顧客情報などのデータの統合と一元管理が挙げられます。また、「リードナーチャリングやリードスコアリングを用いてホットリードを素早く選別して営業部門へ受け渡す」といった具体的なシナリオを設定することも重要です。連携させることで具体的に何を実現したいのかを詳細に洗い出しましょう。この段階での明確な目的設定が、この後の作業の指針となります。

2. データ統合

MAツールとSFAツール、CRMツールの間で共有・同期するデータの種類と形式を特定します。顧客情報、取引履歴、キャンペーン情報など、どのデータをどのように連携させるかのルールや方針を定めて、データの整合性や一貫性を確保しましょう。具体的には、データの評価と監査、データクレンジング、データマッピング、変換ルールの定義、データの移行・統合といった作業を行います。

3. 実装

実際に各ツールを連携させるための技術的な実装作業を行います。多くのMAツールやSFAツール、CRMツールはAPIを提供していて、これを利用してデータを相互に送受信することができるので、各ツールの仕様を確認してください。また、各ツールが公式に提供する専用の連携ツールやサードパーティー製の連携ツールを利用することで、連携の実装が容易になる場合もあります。

4. テストと評価

連携が正しく機能しているか、期待通りの動作をするかを確認するためのテストを実施します。初期の連携設定だけでなく、一定期間の運用後も定期的にテストや評価を行い、必要に応じて調整や最適化を進めることが重要です。

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「Zoho CRM Plus」ならツール間の連携を簡単に実現

MAツールとSFAツール、CRMツールの連携には多くのメリットがあります。むしろこれらのツールを導入しているにもかかわらず、各ツールをバラバラで使用していたのでは、そのポテンシャルを十分に引き出して活用しているとはいえません。ただ、目的に沿った連携を行うためにはいくつかハードルとなる注意点も存在します。

これからこれらのツールの導入をお考えなら、CRMツールを中心としたさまざまなツールの統合パッケージである「Zoho CRM Plus」をおすすめします。CRMツールに加えてMAツール、SFAツール、さらに分析ツールであるBIツール、メルマガ配信、SNS管理などの機能を最初から備えており、連携について悩む必要はありません。部門横断型の顧客管理やマーケティング・営業活動の効率化・自動化により、顧客との良好な関係を築きたいとお考えなら、「Zoho CRM Plus」の導入をご検討ください。

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