第4回「メールマーケティング運用のポイント:運用体制編」 では、メールマーケティングを継続的かつ効果的に運用し続けるために、組織内でどのような体制をとるべきか、日々の運用でどのようなことに気を付けていくべきかといった内容をご説明しました。
今回の記事では、メールマーケティングを行う際に必ずといったいいほど話題に上る「セグメント配信」について、まとめてみました。
セグメント配信とは
セグメントの意味
セグメントの意味は、「分類」や「区分」、「部分」を示す言葉です。ビジネスにおいてはマーケットの中で年齢や地域、購買傾向など似通っている集団に分けることを意味します。
また、このようにセグメントに分けることをセグメンテーションと言います。
セグメントの目的
セグメントされたメール配信は、多様化する顧客のニーズの中で一般的な商品やサービスを販売して価格競争で埋もれてしまうよりも、必要としている人に絞って選ばれやすい商品やサービスを展開したほうが効果的といった考えのもと重視されるようになりました。
具体的にマーケティングにおけるセグメントは、下記の目的があげられます。
- 多様化したニーズを探るため
- 必要としている人だけに絞って情報を提供するため
- マーケティング戦略を立てやすくするため
- 競合他社に負けないため
上記項目が主な目的としてあげられますが、ここ数年でIT化が進み、顧客情報も比較的入手しやすくなりました。このような状況下でありますので、他社との差別化をするためにも欠かすことができません。
ターゲットとの違い
セグメントとよく似ている言葉としてターゲットがあります。「ターゲットを絞る」と意味は同じではないかと思われるかもしれませんが、使い方としては同じではありません。
セグメントは見込み顧客などを何らかの条件に絞って分類されたものであり、ターゲットは分類された中から選んだ集団のことを言います。
例えば3つのグーループに分類ができたら、その中から売り上げが期待できるグーループに絞って選択することが「ターゲット」です。
どちらも似た意味として使われることがありますが、使われ方としては全く異なるものとなっています。
セグメント配信と一斉送信の使い分け
セグメント配信は、顧客が興味のある内容にマッチした情報を届けられる配信方法です。つまり、リストの属性がはっきりと区別できる場面に適している方法と言えます。
また、一斉送信ではなく個別配信に見えるようなメッセージを作成したいなどのケースでも有効活用できるでしょう。
一方で一斉送信は、用意するコンテンツとしては一つだけあれば十分であり、すべての顧客にスムーズに配信できます。しかし、すべての顧客に一括で対象ではない情報を配信する事になるため、開封されず、最悪の場合は登録解除になるケースも少なくありません。
そのため、両者の使い分けとしては、セグメント配信が「興味や関心がはっきりと分けられるコンテンツ」の配信に利用し、一斉送信は「すべての顧客に伝えなければならない情報」があるときに行うのがおすすめです。
両者は使い分けることで負担も軽減されますし、両者とも強みとなる部分があるので併用しながら活用することがポイントと言えるでしょう。
セグメント配信の考え方のポイント
セグメント配信と聞くと、興味がある顧客に手当り次第一斉送信でメッセージを送ることをイメージされている方もいるかもしれません。
しかし、ただ単に一斉送信でメッセージを送るのはセグメント配信とは言えないのです。
本質的には、分類したグループにメッセージを送ることが目的ではなく、関係のない見込み顧客に対して不要なメッセージを送らないことが本来のセグメント配信です。
この本質を理解せずに手当り次第メッセージを送る企業や組織は多く存在していますが、それらを続けることの意味はなく、実際に顧客にとっては「関係ないメールばかり送られてくるから不快な気持ちになる」と逆効果になることもあります。
このように、送り方次第ではマイナスな方向に働くこともあり、最悪のケースでは登録解除が頻繁に起こる事態にもなりかねません。
そのため、セグメント配信をうまく活用するためには、本質的な意味をしっかりと理解したうえで顧客にとって必要な情報のみを提供できるよう工夫する必要があるのです。
セグメント配信のメリット
セグメント配信を実践することで具体的にはどのようなメリットを得られるのでしょうか。特に今まで分類せず、一斉送信のみしていた企業や組織にとってはメリットを感じられる部分が多いので、ぜひ参考にしてみてください。
ニーズに合った配信ができる
セグメント配信は、伝えたい情報を必要に感じている顧客にのみ配信できるため、無駄なメールを減らせるといったメリットがあります。
よくある一斉送信で手当り次第送信するケースでは、内容もすべて同じなため、本当に必要と感じている顧客に送れていない可能性が高いです。
具体的なわかりやすい例をあげると、10代や20代の若者向けの内容を、50代や60代の方にも送信してしまっては興味を持たれる可能性は限りなく低いでしょう。
しかし、それぞれのグループに細かく分類し、そのグループのニーズに合う内容のメッセージを配信できれば、本当のターゲットだけに届けることができるのです。
開封率が上がる
セグメント配信の特徴の一つには、顧客のニーズに適した内容を配信できることがあげられます。その結果、興味がある顧客のみ配信が可能になるため、すべての人にメッセージを送る一斉送信と比べて開封率のアップが期待できるのです。
メッセージの内容を考えるのには従業員の手間と時間がかかっていますので、せっかく送信するなら目的とした効果を得られなければ意味がありません。
こういった意味でもセグメント配信ならより開封率を上げやすい特徴があるため、メッセージの送信を無駄にしないためにも、より効果的な方法と言えるでしょう。
売り上げアップにつながる可能性もある
セグメント配信が必ずしも売上アップにつながる保証はありませんが、それぞれの顧客が求めている内容を配信できれば「この情報を待っていた!」となるため、購買意欲を上げられ、売上アップにつながる可能性もあります。
実際に企業や組織によって何を目的としているのかが異なりますが、例えば商品の宣伝なら顧客が求めている内容を送ることで購入してもらえるケースも増えるでしょう。
また、資料請求が目的なら的を射た内容を送ることで「興味あるし申し込んでみようかな」といった気持ちにさせやすくなります。
そのため、売り上げアップや目的達成のためにメール配信をする際には、セグメント配信の活用を検討したほうがいいでしょう。
顧客関係が長期的に続く
セグメント配信は、対面ではなくメッセージのみの営業のようなものです。これは対面で話すよりも難しいとされており、送る相手を間違えたり内容に失礼があったりしたら解約や登録解除、クレームにつながる可能性もあります。
そのため、メッセージを送る相手や内容など、基盤の部分がしっかりとしているのが大前提ですが、相手にとって興味のある内容を配信し続けることで顧客との信頼関係を長期的に続けていくことが可能です。
そもそも登録解除や解約などがなければ、顧客は増えていく一方です。セグメント配信はただ単に一斉送信するやり方とは大きく異なるため、顧客は増えやすく、関係も長期的に続けやすいのが魅力の一つと言えるでしょう。
低コストで多くの顧客にアプローチできる
訴求のためにさまざまな宣伝方法が存在していますが、その中でもセグメント配信は低コストで多くの見込み顧客に情報をリーチさせやすいといったメリットがあります。
例えばメディアを活用して訴求する場合、高額な広告費が必要になることも少なくありません。確かに幅広い層に商品やサービスを知ってもらえるため便利ですが、見込み顧客ではないため費用対効果が高いかというとそうとは限らないのです。
セグメント配信なら、あらかじめ商品やサービスに興味を持った人だけに配信できますし、さらに分類することで的確な情報を発信できます。
メール配信の中でも費用対効果が高いことで知られていますので、低コストで売上アップにもつなげたいならおすすめの方法と言えるでしょう。
セグメント配信のデメリット
セグメント配信におけるデメリットの部分は大きく分けて4つあります。これから取り組もうと考えている企業は、デメリットの部分も考えながら検討してみてください。
セグメントの数だけ作業コストが増える
セグメント配信にはさまざまなメリットがありますが、取り組みたいと思ってもなかなか手をつけられていないのが現状です。その理由の一つに、「負担が大きすぎて大変だから」といった内容があげられます。
実際にそれぞれのグループに分類し、その中から一つひとつのターゲットに合わせたメッセージの作成をしなければなりません。
また、送信しなければならない顧客は増えたり減ったりを繰り返すため、常にリストを最新の状態に保ち続けなければならないのも大変と言われる理由の一つです。
単純に考えて今まで一斉に送信していたメッセージを5つのグループに分類して送るとなると、5倍の労力が必要になります。
余っている従業員が多ければ可能かもしれませんが、それほど余裕のある企業や組織もそれほど多くありません。
このようにセグメントの数だけ作業負担は増えることがデメリットの部分となるため、通常業務が忙しく、なかなか手が回らない企業にとっては手を出しにくいのが現状です。
セグメントが不適切だと効果が出づらい
セグメント配信をすれば必ず効果が出るかというとそうではありません。セグメントは目的を明確にし、顧客の分類を的確に行うことで基盤ができます。
つまり、顧客に送られてきたメッセージを閲覧することで、どのように行動してほしいか具体的に考えなければなりません。
例えば作業量が多すぎて、結局どの顧客にも同じ内容のメッセージを配信していたり、分類する際も曖昧な基準を設けていたりすると効果は出しづらいでしょう。
迷惑メールとして振り分けられる可能性も
近年では強力なセキュリティにより、相手が設定していなかったとしても配信した内容が迷惑メールとして振り分けられることも少なくありません。
理由はさまざまですが、例えば迷惑メールと判断されてしまうようなタイトルを作成していたり、配信頻度が多すぎたりなどの理由によって振り分けられることがあります。
せっかく時間をかけて作成したとしても迷惑メールに振り分けられたらダメージは大きくなりますので、セキュリティシステムが誤解を招くようなタイトル設定や、配信頻度を闇雲に多くしすぎないなど工夫するよう心がける必要があります。
顧客を集めるための工夫が必要になる
セグメント配信に取り組むためには、大前提としてメールの読者が必要です。既に大量の顧客をお持ちであれば効果が発揮されますが、少数であれば労力に見合っていないとなることも少なくありません。
そのため、配信するための連絡先情報が集まっていないのであれば、自社ホームページ上に登録用フォームを設置するなど、対策をしておくことが大切です。
顧客を集めるのは簡単な方法ではありませんが、一度大量に集められればあとは有益な情報を発信するだけで利益が生まれる可能性があります。
そのため今は少数でも将来的に顧客を増やしてセグメント配信を行いたいなら今のうちから対策をしておきましょう。
セグメントのために必要な4つの条件とは
セグメント配信に取り組むにあたって、フレームワークと呼ばれる骨組みを最初の段階で完成させることが大切です。具体的にその要素として必要になるのが「4つの条件」と「4つの変数」です。
ここでは4つの条件について詳しく解説するので参考にしてみてください。
Rank
Rankはその名の通り優先順位のことを指します。セグメンテーションによって分類された内容に順位付けをし、高いものからターゲットとして選定します。
例えばセグメント配信を行うにあたっての最終目標が資料請求である場合、見込み度の高さが重要です。つまり、一度自社サイトを訪れたことがあるユーザーは優先順位が高いことになります。
優先順位は成果をより確実なものにするために必要不可欠な要素となるので、セグメントしていくうえでは大切なポイントです。
Realistic
Realisticは現実的なといった意味がありますが、セグメントにおいては規模の有効性があるか知るためのものです。
例えば優先順位が高く、成約される可能性が高いターゲットであっても、利益が見込まれるだけの規模がなければビジネスとしては見送らなければなりません。このようなデータを知ることでリスク回避にもつながるので、大切な要素と言えるでしょう。
Reach
Reachは、自社が取り扱っている商品やサービスがどの範囲までに届けられるか調べることです。どこまでの範囲なら利益が見込めるか図るために必要は要素となり、特にこれらを考慮してセグメントの設定をすることで誰に配信すべきかが明確になります。
Reachを調べていないとせっかく配信をしたとしても効果が得られない可能性もあるので、しっかりと調査したうえで絞っていくことがおすすめです。
Response
Responseは、設定したセグメントへの配信をしたとして、その後の反応を測定できるか知るための条件です。
正しい測定を行うことが可能であれば、客観的な分析に役立てることができるので重要な要素となります。
セグメントの分類方法
上述ではセグメントのために必要な4つの条件について紹介しましたが、これから取り組む企業は分類方法についても把握しておく必要があります。
セグメンテーションの分類方法は大きく4つの変数に分けられています。主流の方法となっているので、分類方法がいまいちわからない場合は参考にしてみてください。
心理的変数
心理的変数とは、消費者の性格や価値観、ライフスタイルなどの要素からセグメンテーションを行う方法です。細かく分けるとさまざまな内容が当てはまってしまうため、基本的に心理的変数を単独で用いることは少なく、他の変数と組み合わせて活用されることが多くなります。
心理的変数に関しては、従来データを集めるのに膨大な作業量が必要となることから不可能とされていましたが、現在では収集できるデータの量も増えているため、セグメント配信に活用されることも増えています。
地理的変数
地理的変数は、主に国や地域などの地理的要素からセグメンテーションを行うやり方です。地理的変数は地域による特性の理解が必要になる商品などに活用されることが多く、具体的には家電や衣料品、食料品などがあげられます。
そのため、これらの商品などを取り扱っている企業にとっては、地理的変数からセグメンテーションを行うことが欠かせません。
人口動態的変数
人口動態的変数は幅広い業界で用いられています。具体的には年齢や性別、学歴、職業、年収などの顧客の属性を整理し、分類することです。人口動態的変数も幅広い数があり、細かく分けることができますが、基本的には「40代・女性」のように組み合わせて用いられることが多くなっています。
行動変数
行動変数は、その名の通り商品やサービスを購入した行動パターンなどを分類する方法です。具体的には「どの方法で購入をしたか」「使用後の反応」な
以上、4つの変数について紹介しましたが、セグメントを行うにあたって基本の分類方法とされていますので、セグメント配信に取り組む企業は参考にしてみてください。
セグメント配信のやり方
セグメント配信を始めるにあたって、具体的な進め方について紹介します。大きく分けると4つのSTEPがありますので、1から順に進めてみてください。
STEP1.顧客情報のセグメンテーションをする
セグメント配信の基盤となる部分が「顧客情報のセグメンテーション」です。すべての顧客への一斉送信とは異なり、顧客に共通しているニーズを持ったグループに分類することが大切です。
先ほど、4つの変数について紹介しましたが、それをもとにビジネスに有効な顧客情報を選出し、分類するための項目を決めましょう。
顧客情報のセグメンテーションは、簡単に分類するのではなく、できれば時間をかけてじっくりと考えることをおすすめします。その理由としては基盤の部分で道を外れてしまうと効果的な配信を行うことができないからです。
実際に興味のないと思われる顧客に配信をしても効果を得られない可能性が高いため、できればチームを編成してそれぞれの顧客が知りたいと思う情報を配信できるよう作戦を練りましょ
STEP2.配信するコンテンツを決めて作成する
それぞれの商品やサービス内容によって分類したセグメントは異なりますが、決定した内容をもとに実際に配信するメッセージの内容を考えます。
メッセージを考えるにあたって最も重要と言われているのが「顧客目線」で考えることです。顧客への理解が明確であるからこそ的確なメッセージを送信できるため、ピンポイントな情報を伝えられるよう工夫しなければなりません。
そして、主観的な考えで顧客を理解するのではなく、できれば客観的でしっかりとしたデータに基づく調査をしたうえで配信内容を作成すると、より求めていた情報を伝えられるでしょう。
また、「自分だけに送られてきたメール」と思わせられるような内容に仕上げることも大切です。実際に一人ひとりの文章を変えるのは現実的ではありませんが、例えば配信内容+顧客の名前を入れるだけでも印象は変えられます。
より印象に残るようなメッセージに仕上げることで、その先の行動にもつながりやすくなるでしょう。
STEP3.コンテンツを顧客へ配信する
セグメントによって分類されたリストに向けてメッセージの配信を行います。メール配信は一つひとつ手動で行うことも不可能ではありませんが、作業負担は大きくなってしまいます。
そのため、少しでも効率よく配信するためにも、メール配信ツールの活用を検討してみてください。
メール配信ツールならあらかじめ顧客ごとに分類した内容にタグをつけておくことで簡単に配信リストの作成が可能です。この部分まで完了すればあとはコンテンツを自動配信することで作業は終了なので、大幅な負担軽減につながります。
特にそこまで人手をかけられない企業でも問題なくセグメント配信を行えるようになるのでおすすめです。
STEP4.配信後の効果測定
セグメント配信はコンテンツを作成し、送信が完了したら終了ではありません。今後さらに成長していくためにも効果測定を行ってください。
具体的には配信データなどを用いて、開封率やコンバージョン率を測定しましょう。
効果測定を実施し、もしあまり効果を得られていないのであればその都度改善していくことがポイントです。基本的に一度の配信で大きな効果を得られる可能性は低いとも言われています。
成果を出している事例としては、やはり試行錯誤を何度も繰り返し、顧客が求めている情報を配信できたときです。最初から的確な有益情報を配信するのは難しいので、徐々に改善と実践を繰り返しながら成長させていきましょう。
セグメント配信を効率良く行うコツ
セグメント配信は作業量が多く手間がかかりやすいため、「もっとスムーズに配信するための方法はないか」と探している方も多いでしょう。
実際にセグメント配信はちょっとした工夫で作業負担を大幅に軽減させることが可能です。ここでは具体的な方法を紹介するので参考にしてみてください。
CRMとメール配信ツールを連携
セグメント配信は、一般的にはメール配信ツールを利用することとなりますが、この部分で手間となるのが顧客情報の入力です。一度入力してしまえば手間がかかることはありませんが、膨大な量を管理している企業や組織にとっては負担の大きい作業でしょう。
しかし、顧客管理ツール(CRM)を活用していれば、あとはZoho Campaignsのメール配信ツールを連携させることで顧客情報やコンテンツを外部から取り込むことが可能です。
セグメント配信を効率よく進めるためにはなくてはならないツールなので、CRMを導入されていない企業は導入を、既に活用している企業はメール配信ツールを連携して作業負担を減らしましょう。
簡潔なリスト管理(リスト数は最小に抑えて、サブリストを作成する)
Zoho Campaignsのメール配信ツールは簡潔なリスト管理の実現も可能です。
例えば一般的なメール配信ツールは、セグメントごとにリストを作成し、メンテナンスを行わなければなりません。これでは手間がかかり、効率的に行うことは難しいでしょう。
しかし、Zoho Campaignsなら顧客管理と連携するリストは最小限し、サブリストを作成できます。これによりサブリストもまとめて更新が可能になるため、更新の手間を最小限に抑えられるのは魅力の一つです。
セグメント配信の効果を高めるためのコツ
セグメント配信を活用するなら、企業としてはできる限りリターンを得たいと考えるでしょう。
この見出しでは、セグメント配信の効果を高めるためのコツをまとめました。特に開封率を上げるためのポイントや、商談や成約に持ち込むまでのコツについて紹介するので参考にしてみてください。
HTMLメールを活用する
HTMLはメール配信でも使用される形式の一つです。よく活用されている形式ですが、その理由の一つに見た目がリッチになることがあげられます。
具体的には視覚的にわかりやすく、テキストだけのメッセージに比べて情報が伝わりやすいのが魅力の一つです。
HTMLというと専門的な知識が必要に思われますが、メール配信ツールを活用すればテンプレートによって誰でも簡単に作成やアレンジができるようになっています。
HTMLメールは少しでも効果を高めるためには必要不可欠なので、画像やテキストのサイズ、色を調整しながら誰でも見やすいメッセージ作成をしてみてください。
CTAボタンの配置を検討する
開封率が上がっても、その先のアクションにつなげられなければ購入や成約まで持ち込むことはできません。
セグメント配信は開封されることが目的ではなく、そのメッセージから何らかのアクション(購入や成約、資料請求など)を起こしてくれることが最終目標です。
次なるアクションへと誘導するためには、できれば長々としたURLのリンクを貼るのではなく、CTAボタンの配置を検討しましょう。
CTAボタンはHTMLメールの最大の強みでもあり、顧客からしてもシンプルでわかりやすいと感じてもらえます。次なるアクションをわかりやすく伝えるためにもCTAボタンは必須です。
4Uを意識したコンテンツの作成
セグメント配信はそもそも分類された興味のある顧客のみにメッセージを配信するため、一斉送信に比べて開封率は高めです。
しかし、それでもなかなか成果が出ないこともありますので、このケースでは4Uを意識したコンテンツの作成をしてみましょう。
4Uとは緊急性、有益性、独自性、具体性のことを指し、メルマガなどで開封率を上げるために従来から使われているテクニックのようなものです。
この4Uを基本として考えたコンテンツ作成をすることで、工夫されていないコンテンツよりも成果が出しやすくなると言われています。
例えば4Uの中でも「緊急性」についてあげると、「今なら」とか「〇〇様限定」「たった今始まったこと」などを意識してコンテンツを作成するだけでも興味をひくことが可能です。
1通にたくさんの情報を入れ込まない
セグメント配信に使用するためのコンテンツ作成をしていると、新商品や新サービスの案内、イベント、キャンペーン情報などさまざまなテーマを入れたくなりがちです。
確かに1通で多くの情報を盛り込めば作業負担も軽減させることが可能ですが、顧客からすると「情報量が多すぎて読むのに疲れてしまう」といったことになりかねません。
そのため、1通あたりの情報は絞る必要があり、できれば1テーマに抑えるのがシンプルで読みやすいと言われています。
継続して配信する
セグメント配信に大切なことの一つとしては、継続して配信することがあげられます。配信頻度は多すぎても顧客が不快に感じてしまいますが、配信が止まってしまうと自社のことを想起する機会が失われてしまいます。
そのため、バランスが難しいと言われていますが、例えばあらかじめ「週に2回は配信する」などルールを決めておくことで継続しやすくなるでしょう。
配信する時間にも配慮する
セグメント配信をしても効果を得られない理由の一つに、そもそも読まれにくい時間帯に配信しているといった内容があげられます。
ターゲットによっても異なりますが、例えばビジネスパーソンなら平日の昼休みの時間帯を意識して配信するなど、忙しい時間帯を避けることで開封率が上がることもあります。
注意点としては、早朝や夜遅い時間帯などは避けることです。これらの時間帯は、不快な気持ちになって登録解除される危険性が高まります。
このように、配信する時間帯を考えるだけでも開封率は変わってくるため、ターゲットによってどの時間帯がベストかしっかり検討することが大切です。