kintone とZoho CRM の特徴
kintone とは?概要と特徴
kintone は、サイボウズが提供する業務アプリケーション構築ツールです。3万社以上に導入されています。kintone は、kintone という1つのツールの中に、顧客管理や営業支援をはじめ、プロジェクト管理、コンテンツ管理など多様な役割の「アプリ」をご自身で作ります。アプリの作成は、あらかじめ用意されたサンプルアプリや拡張機能「プラグイン」などを活用するため手軽に導入でき、ITに関する深い知識も必要ありません。
Zoho CRM とは?概要と特徴
Zoho CRM は、Zoho が提供するCRM(顧客管理)/SFA(営業支援)ツールです。世界で25万社以上に導入されており、日本でも、中小企業から東証プライム上場企業まで幅広い業種・業界で導入実績があります。Zoho CRM には、CRM・SFA・MA(マーケティングオートメーション)の機能が豊富に搭載されています。そのため、見込み客の獲得・育成、商談の進捗管理、受注後のアフターフォローまでを一気通貫で行うことができ、その情報をさまざまな角度から集計・見える化できます。
kintone かZoho CRM か?導入失敗を回避する判断ポイント
kintone は業務アプリ構築ツール、Zoho CRM はCRM/SFAツールで、それぞれ異なる特徴を持っています。
企業の規模やニーズに合わせて最適な選択を行うことが成功への鍵となります。
kintone がおすすめの企業は
「いろいろな情報をツール上に集約したい企業」
kintone は、異なる部署で蓄積されるいろいろな情報をデジタルに変換したい企業に向いています。例えば、採用の管理やプロジェクト管理、コンテンツの管理といった、それぞれ担当者が違うデータをkintone 上にまとめる、といった時に役立ちます。紙やエクセルなどで記録していた情報をツールに登録していくイメージで、ファイルを探す手間や情報共有にかかる時間といったコスト削減が図れます。アプリを追加するときに、プログラムを書く必要がなく、手軽です。ただし、1つ1つのアプリのデータは独立していますので、商談管理と請求書管理のアプリをそれぞれ用意しても、スムーズなデータベースのメンテナンスは困難です。
Zoho CRM がおすすめの企業は
「顧客管理を中心として、ビジネス全般を改善し売上アップしたい企業」
Zoho CRM は、顧客管理を中心としてビジネス全般を見通し、営業活動などを改善して売上アップを図りたい企業に向いています。商談の内容はもちろん、見積もり、売上、与実管理まで、顧客を起点としたあらゆる情報をCRMに集約でき、それをCRM上で集計表やグラフにできます。それぞれの情報は関連付けられているため、担当者別の売上、今月の商談数、といったデータをリアルタイムで表示して営業の打ち手に活かす、といったことが可能です。見込み客管理も請求書管理も同じZoho CRM 上のデータのため、検索も1度で済みます。ツールの目的がデータベースでなくCRM/SFAのため、営業活動を効率化するための自動化機能も豊富です。業務の効率化という点でコスト削減を図りつつ、さらに売上アップに役立つツールです。
kintone とZoho CRM の機能比較
kintone は業務アプリ構築ツール、Zoho CRM はCRM/SFAツールであり、役割がそもそも違うことから、機能を単純比較すべきではありません。
ただここでは、顧客管理や営業支援、マーケティング支援で何ができるか、という観点で比較します。
企業が使用することを想定し、kintone とのスタンダードコースと、それに相応するZoho CRM のエンタープライズプランで利用可能な機能を比べす。
kintone については拡張機能「プラグイン」も活用したアプリで対応できるか、という前提とします。
CRM機能
顧客情報の一元管理に関する基本的な機能は、kintone とZoho CRM の両製品で利用可能です。
機能
kintone スタンダードコース
エンタープライズ
見込み客(リード)管理
取引先・連絡先管理
商談(案件)管理
問い合わせ管理
フォルダ共有
価格表
見積書
請求書
SFA機能
Zoho CRM はCRM/SFAツールのため、営業活動を効率化するための自動化機能や、改善のヒントとなるような分析機能を豊富に備えています。
一方でkintone は、データを集約するアプリ、というツールの性格上、拡張機能「プラグイン」を使用しても自動化の機能を持ったアプリを構築することは難しいです。データを表やグラフに表現する基本的な機能はありますが、KPIやファネル、といった営業活動のボトルネックを見出すための機能が物足りないでしょう。
機能
kintone スタンダードコース
エンタープライズ
リードスコアリング
割り当てルール
承認プロセス
レビュープロセス
入力規則
マクロ
複数パイプライン管理
ポータル
標準レポート
カスタムレポート
グラフ
KPI
ファネル
ターゲットメーター
コホート分析
象限分析
異常検出
AI機能
MA(マーケティングオートメーション)機能
Zoho CRM は、メールを中心としたマーケティング活動の自動化機能を備えています。これは、CRMツール自体の目的が、見込み客を効率良く管理して成約を獲得し、ビジネスを成長させることだからです。
kintone は、散らばったデータをまとめることを目的とした業務アプリ構築ツールであるため、自動化は得意ではありません。
機能
kintone スタンダードコース
エンタープライズ
メールテンプレート
一括メール送信
キャンペーン管理
マーケティングアトリビューション
顧客セグメント
Webフォーム(リード登録)
Webフォーム(連絡先登録)
Webフォーム(問い合わせ登録)
Webフォーム分析
WebフォームのA/Bテスト
ソーシャルメディアのリード自動登録
カスタマイズ機能
Zoho CRM のカスタマイズ機能は非常に柔軟で、企業のニーズに合わせた完全なカスタマイズが可能です。独自のビジネスプロセスや、タブの作成もサポートしています。APIや拡張機能を活用することでより高度なカスタマイズも実現できます。
kintone は、アプリをゼロからノーコード・ローコードで作成でき、柔軟なアプリ構築が可能です。ただしアプリ同士のデータは独立しているため、アプリを横断したデータを繋げるには互いのデータを関連付ける設定が必要です。自由度が高い一方、複雑な関連付けをしたり関連付けを更新していく際はデータベース管理の知見がないとリスクが高いでしょう。
機能
kintone スタンダードコース
エンタープライズ
ページのカスタマイズ
ページレイアウト
レイアウトルール
入力規則
サブフォーム
翻訳
カスタム項目
カスタムタブ
選択リストの値の履歴
ノーコードデザインプラットフォーム
サンドボックス
ウィザード
セキュリティ機能
Zoho CRM は、セキュリティと個人情報保護を重視し、独自の対策を備えています。データは日本データセンターに保管され、月2回まで自動でバックアップされます。GDPRやCCPAなど世界の政府の規制にも準拠しています。
kintone は、ISO27001認証を取得しており、セキュリティに対する高い基準を満たしています。自動バックアップには対応していません。そのため、定期的に手動でデータをエクスポートする必要があります。
機能
kintone スタンダードコース
エンタープライズ
権限
役職に応じた権限設定
フィールドに応じたセキュリティ
監査ログ
IPアドレス制御
GDPRコンプライアンス
データのバックアップ
CRM/SFAツール選定の無料相談
CRM/SFAツールを比較検討されている方は、Salesforce, kintone, Hubspot などさまざまなCRMツールを調べています。私たちは、簡単なヒアリングを行い、みなさまの課題感に応じた最適なCRMツールの比較・検討をご支援するサービスや、お客さまに合った最適な資料をご提供します。フォームにご相談内容を入力していただければ、私たちが選定をご支援します。
導入・運用コストはいくら必要か?
kintone とZoho CRM の料金を比較
kintone は業務アプリ構築ツール、Zoho CRM はCRM/SFAツールという違いから料金体系も大きく異なります。それぞれ月額ライセンス費用がかかる点は同じですが、kintone は、アプリを作るために拡張機能を使う場合があり、その費用は無料の場合もあれば、月額数万円かかるものなどさまざまです。アプリごとのデータは独立していてそれぞれ融通しあうことができないため、データが増えていくとディスク増設も必要です。
一方Zoho CRM は、月額ライセンス費用の単純比較ではkintone よりも高いものの、顧客管理や営業支援に関する機能を豊富に備えています。運用コストについては、基本的には月額ライセンス費用のみで、追加費用は発生しないシンプルな料金プランです。
kintone スタンダードコース
エンタープライズ
初期費用
無料
無料
月額ライセンス費用*
- ライトコース 780円/ユーザー
- スタンダードコース 1,500円/ユーザー
- スタンダードプラン ¥1,680円/ユーザー
- プロフェッショナルプラン ¥1,680円/ユーザー
- エンタープライズプラン ¥1,680円/ユーザー
- アルティメットプラン ¥1,680円/ユーザー
契約形態
月間契約または年間契約
(5ユーザーから契約可能)
月間契約または年間契約
無料プラン
なし
あり(3ユーザーまで)
その他
拡張機能「プラグイン」の料金は別途。ゲストユーザー追加(月額1,200円/ユーザー)やセキュアアクセス機能追加(月額250円/ユーザー)、ディスク増設(月額1,000円/10GB)なども別途。
-
*年間契約した場合の月額換算(税抜)
まとめ
会社の業務をデジタル化する、という観点でkintone とZoho CRM は一見同じようなITツールに思えますが、目的が大きく異なります。kintone は、社内のデータをkintone というツール上に次々にまとめていく業務アプリ構築ツールであるため、部門をまたいで情報共有できるようになるメリットがあります。一方Zoho CRM は、見込み客から成約、アフターフォローまで、ビジネスの効率化と売上アップを図るための豊富な機能にメリットがあります。全社的にデータベースを一本化してコスト削減を図るならkintone 、コスト削減はもちろん、売上アップも目指すならZoho CRM がおすすめです。月額ライセンス費用だけでこの2つのツールを単純比較しないよう、目的をきちんと整理してツールを選定しましょう。
kintone とZoho CRM 比較まとめ
- ツールの目的が異なるためライセンス費用の単純比較は禁物
- データベースの一本化を目指すならkintone
- コスト削減と売上アップを図るならZoho CRM
kintone との比較・移行を経験したお客様の声
kintone は、ニーズを満たすために多く
の追加アプリの導入が必要でした
「Salesforce は使いこなすまでのハードルが高く、kintone は利用する上でハードルは低いけれど、当社のニーズを満たすためには多くの追加アプリの導入が必要でした。Salesforce で行っていたこと、実現したかったことをすべてカバーした上で、使いやすさと多機能を両立していたのがZoho CRMでした」
株式会社HATARABAの導入事例について詳細はこちら株式会社HATARABA
オフィス事業本部経営企画部
部長代理兼営業企画室室長
中川 香氏
kintone からZoho CRM への移行手順・方法
「現在kintone を利用しているが、使い勝手や拡張性に課題を感じている」という方は、Zoho CRM への移行をご検討ください。
- kintone のアプリからCSVデータを書き出し
- Zoho CRM のインポート画面に沿ってデータをアップロードし項目を関連付け
上記が移行の流れです。詳しい方法については、以下ドキュメントをご確認ください。
まずは、お気軽にZoho CRM をお試しください
Zoho CRM は、潜在顧客/見込み客をスムーズに分類して、
売り上げにつなげるアプローチを開始できるCRMツールです。
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※本資料は各社製品ページの情報(1)をもとに作成しています。なお、製品の実際と異なる場合においても、弊社では責任を負いかねます。
(1)
https://kintone.cybozu.co.jp/
※掲載情報は2023年10月13日時点のものです。最新情報につきましては、必ず各社にお問い合わせのうえご確認ください。
※本ページ/本文書に記載されている会社、ロゴ、製品の固有名詞は各社の商号、商標、または登録商標です。