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データドリブンとは? 活用方法や手順、BIツールとの関連を解説

公開日:

2023年9月29日

この記事は10分で読めます

執筆者 Zoho マーケティングブログ 編集部

データドリブンとは? 活用方法や手順、BIツールとの関連を解説

意思決定のための客観的な事実を示すデータの収集と分析は、現代ビジネスにおける最も重要なカギといえるものです。データドリブンな取り組みを実践するためには、データ活用に関する理解と、ビジネスインテリジェンス(BI)ツールのようなITツールの活用が欠かせません。

この記事では、データドリブンの概要と基本となる4ステップ、データドリブンを支援するツールについて解説します。

データドリブンとは客観的なデータを根拠として意思決定を行うこと

データドリブンとは、客観的なデータを根拠としてビジネスにおける意思決定を行うことを指す言葉です。

データもしくは情報をもとに判断を行うことで、勘や経験、感覚によって判断をするよりも適切かつ効果的な戦略や施策を考えることができます。また、データの収集と分析のプロセスを確立することで、属人性も回避できます。こうしたアプローチは、さまざまなビジネスシーンに応用可能で、特に経営やマーケティングの領域でその力を発揮します。

データドリブンの活用シーン

データドリブンとは、どのようなシーンで使うものなのでしょうか。データドリブンの活用シーンについて説明します。

データドリブン経営

データドリブン経営とは、データをもとに戦略の立案や施策の実行を行う経営スタイルです。

データから得られる洞察に基づいて戦略を考えることで、精度が高く、迅速な意思決定が可能となります。また、その結果を再びデータとしてフィードバックすればPDCAサイクルを回すことも容易になり、組織の成長を加速させられます。

データドリブンマーケティング

データドリブンマーケティングとは、ユーザーの行動履歴や売り上げ情報、ビッグデータなどの取得したデータに基づいて、客観的に顧客ニーズや市場動向、有効な施策、課題などについて判断するマーケティング手法です。

客観的なデータから得られた事実やインサイト(洞察)によって顧客ニーズや課題について深く理解し、それらに基づいた施策を行うことで、顧客満足度や顧客ロイヤリティを高められます。これにより、顧客との良好な関係を維持しつつ、売り上げや利益の向上を実現できます。

データドリブンを実践するための4ステップ

ビジネスでデータドリブンな取り組みを実践するには、データを得るための環境を整え、活用に結びつける流れを作る必要があります。ここでは主に「データドリブンマーケティング」の実践を想定した、基本的な4つのステップを紹介します。

1. データの収集と抽出

データドリブンの最初のステップは、データの収集です。マーケティングや営業関連のデータは、顧客関係管理(CRM)ツールや営業支援(SFA)ツール、マーケティング・オートメーション(MA)ツール などを使って収集・蓄積することができます。

それらのデータのうち、データドリブンマーケティングのために抽出するデータは、顧客情報、顧客行動データ、売り上げ情報、商品情報、Webサイトのトラッキングデータなどです。分析の目的によって必要なデータは異なりますが、基本的には顧客のニーズや行動の意味を理解し、マーケティング施策を改善するために有用なものを選びます。

2. データの分析

次に、収集したデータを分析します。高度な分析を頻繁に行い、分析結果を理解しやすい形で確認するためには、BIツールがよく使われます。

BIツールは、多次元OLAPやデータマイニングといった機能によって経営やマーケティングに有用な情報を得られます。また、分析結果を視覚化して表現することで、データの中に潜むパターンや傾向を容易に理解し、新たな洞察を得ることができます。

3. アクションプランの検討

データ分析の結果をもとに、具体的なアクションプランを検討して策定します。データに基づく洞察は、ビジネス上の問題点を特定し、それを解決するための戦略や施策を立案する際の重要な根拠となります。

なお、データ分析とアクションプランの構築は、データサイエンティストやデータアナリストといった専門家が行うこともあります。特にビッグデータと呼ばれる膨大なデータを活用したデータドリブン経営を実践する場合は、専門家の力を借りることを検討してみてください。

4. プランの実行

最後に、マーケティングチームなどで、策定したアクションプランを実行します。プランの実行には、計画の各ステップを確実に遂行し完了するためのスケジューリングやディレクションが必要です。また、営業チームとの緊密なコミュニケーションと連携も求められます。

プラン実行後は、結果の効果測定も行います。アクションプランが期待どおりの効果を発揮したかどうかを確認し、必要であれば改善策を講じます。効果測定の結果は新たなデータとなり、再びデータの収集から始まるデータドリブンのサイクルにフィードバックされます。

データドリブンで注目されるBIツールとは

ここからは、データドリブンにおいて中心的な役割を担うことが多いBIツールについて説明しましょう。BIツールとは、企業が得るさまざまなデータを分析して、経営やマーケティングに役立つ情報を引き出すためのツールです。

BIツールは、専門家が行うような高度な分析を実行し、分析結果をグラフや表などを使った視覚化によって分かりやすく提示してくれる機能を備えています。Excelなどの表計算ソフトを使ってもある程度のデータ分析はできますが、BIツールはそれをより高度化・効率化した専用ツールといえます。

BIツールの基本機能

BIツールには、どのような機能が備わっているのでしょうか。以下で、BIツールの基本機能について説明します。

ダッシュボード・レポーティング

ダッシュボード・レポーティング機能とは、データの分析結果をユーザーに提供する機能です。ダッシュボードはグラフや表などの視覚化により、一画面で分かりやすく分析結果を表示、レポーティングは定型化されたレポートを作成してアウトプットすることができます。

多次元OLAP

多次元OLAPは、データを複数の視点から分析する強力な機能です。特定のテーマを多角的に分析して理解し、洞察を深めることができます。

データマイニング

データマイニングは、大量のデータから有用な情報を探し出し、予測や意思決定を補助する機能です。複雑なデータの中から隠されたパターンや相関関係を見つけるのに役立ちます。

シミュレーション・プランニング

シミュレーション・プランニングは、事業の予測や戦略策定に役立ちます。過去の実績データに基づいて次の数値変化を予測し、計画を立てるための情報を提供します。

BIツール導入のメリット

BIツールは、高度なテクニカルスキルがなくても、利用者が容易にデータを把握し、分析結果を得ることが可能です。データ収集の方法を確保し、どのような分析方法を用いるのかを決めておけば、売り上げなどのデータをモニタリングしたり、ダッシュボードを使って視覚的かつリアルタイムに分析結果を得たりしながら、即座に意思決定に反映できるようになります。

特に経営やマーケティングなど時間的な制約がある中で的確な判断を下すことが求められる状況では、データに基づいた判断材料を得ることができるのが大きなメリットといえるでしょう。

BIツール以外のデータドリブンを支援するツール

BIツール以外のデータドリブンな取り組みを支援するツールを紹介します。BIツールを連携することでより高い効果を発揮することもあるので、知っておきましょう。

ETLツール

ETL(Extract, Transform, Load)ツールは、データ抽出、変換・加工、書き出しという3つのプロセスを効率的に実行するためのツールです。異なるソースから必要なデータを抽出し、統一されたフォーマットに変換してDWH(データウェアハウス)に書き出し、分析を行うために使用されます。

DWH

DWHは、企業が所有するさまざまなデータを一元的に管理するためのストレージシステムです。ETLによりロードされたデータを時系列で蓄積することで、データの整合性が保たれ、複雑なクエリの実行や、深度のあるデータ分析が可能となります。

MAツール

MA(マーケティング・オートメーション)ツールは、マーケティング活動を効率化し、自動化するためのツールです。

MAツールとBIツールを組み合わせると、よりきめ細かい分析が可能になり、データドリブンなマーケティング活動を推進できます。例えば、MAツールで収集されたデータ(顧客の行動、購買履歴、個人情報など)を、BIツールを用いて分析すると、顧客のニーズや行動パターンを深く理解することができます。それによって、パーソナライズされたマーケティング戦略・施策の開発が可能になるでしょう。また、MAツールで実行したマーケティングキャンペーンの効果をBIツールで分析し、キャンペーンの最適化を図ることもできます。

SFAツール

SFA(営業支援)ツールは、営業活動を組織化し、効率化するためのツールです。

SFAでは、商談の状況や営業活動の履歴、顧客情報などを収集することができます。BIツールを用いてデータを分析すれば、営業活動の成功要因や課題を明らかにし、営業パフォーマンスの最適化に役立てられます。また、BIツールの予測分析機能を使用して、将来の売り上げ予測、商談の成約確率、営業チームの達成目標可能性などを予測することもできます。

さらに、BIツールを用いて、SFAツールから収集したデータに基づくダッシュボードやレポートを作成するのも効果的な方法です。これにより、リアルタイムで営業活動の状況を把握し、迅速な意思決定を行うことができます。

CRMツール

CRM(顧客関係管理)ツールは、顧客との関係性を主軸とした顧客情報の一元管理を実現するツールです。

CRMによって管理する顧客情報をBIツールで分析すると、顧客セグメンテーションや顧客行動の予測、マーケティング活動や営業活動の効果分析が可能になります。また、顧客との各接点で収集されたデータを統合・分析することで、顧客経験を全体的に理解し、改善点を明らかにすることもできます。

より実践的なのは、BIツールのレポートやダッシュボード機能を利用して、CRMデータを視覚的に表現して確認する方法です。これにより、企業はリアルタイムで顧客の状況の変化を把握し、迅速な判断や意思決定を行うことができます。

データドリブンに活用できる「Zoho CRM Plus」

データドリブンな取り組みを実践するには、企業が日々収集し、蓄積しているデータを適正に管理し、必要に応じていつでも分析し、結果を確認できる環境を構築する必要があります。

CRMツール、MAツール、SFAツールの統合パッケージである「Zoho CRM Plus」には、「Zoho Analytics(ゾーホー・アナリティクス)」というBIツールが含まれています。「Zoho CRM Plus」を使用すれば、CRMやMA、SFAで収集したデータをスムーズに分析して活用することが可能になります。データドリブンな取り組みをビジネスに活用するために、ぜひ「Zoho CRM Plus」の導入をご検討ください。

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