このレッスンで学べること
CRM/SFAを使ったウェビナーの管理について、「準備」「営業活動」「分析」の3段階でイメージをつかみましょう。このレッスンでは「準備」を扱います。
このレッスンで学べること | |
準備 |
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営業活動 |
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分析 |
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ウェビナー管理に使えるCRM/SFAツール
CRM/SFAツールには多くの製品があります。さまざまな選択肢がありますが、ウェビナーの申込者の管理からウェビナー経由の売上まで把握できる、という点で着目すべき機能には以下のような例があります。
CRM/SFAでウェビナーを管理するために必要な機能の例 |
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CRM/SFAツールを用意する
はじめにCRM/SFAツールを用意しましょう。Zoho CRM を使う場合は、Zoho CRM トップページのフォームに必要事項を入力します。登録したメールアドレスにアカウント認証メールが送られてくるので、指定されたURLにアクセスします。アカウント作成が完了するとZoho CRMの画面に切り替わります。切り替わらない場合はトップページ右上にある「サインイン」からZoho CRM にアクセスしてください。
登録は無料です。トライアル期間が終わった後も、無料プランとしてそのまま使うことができます。

ウェビナー情報を登録する
最初に行うのはウェビナー情報の登録です。CRM/SFAツールには、データベースをマーケティングや営業に活用するという考え方があり、その一環として「キャンペーン管理」という機能があります。この機能は、販促活動を「キャンペーン」として登録し、一連の販促活動で獲得した見込み客情報や生じた売上を関連付けることで、費用対効果を把握できるようになっています。キャンペーンの一つとして特定のウェビナー情報を登録し、獲得した予約者(見込み客)の情報を関連付けることで、ウェビナーの成果を追いかけることができます。
キャンペーンを作成する
上部に並ぶ[キャンペーン]タブから[キャンペーン作成]を押下します。CRM/SFAツールには、さまざまな情報を管理するために情報を格納するテーブルが用意されており、Zoho CRM ではそれを「タブ」と呼びます。[キャンペーン]タブは、CRM/SFAツールにおいて販促活動を管理する場所です。表示されていない場合は非表示のタブが格納されている[…]から選択します。

キャンペーン情報を登録する
キャンペーン情報の入力ページにウェビナーの概要を登録します。ウェビナーの名称、開始日、予算、売上の期待値、ステータス(計画中、実施中、完了)などを入力し保存します。
具体的な例として、以下の項目の情報を入力してみましょう。
キャンペーン名 | ☓☓☓☓ウェビナー2024年5月15日 |
種類 | Webセミナー |
ステータス | 完了 |
開始日 | 2024/05/15 |
終了日 | 2024/05/15 |
売上の期待値 | ¥1,000,000 |
予算 | ¥100,000 |
実際の費用 | ¥120,000 |
詳細情報 | 開催場所:本社ミーティングルーム1 |

登録したウェビナーの情報は[キャンペーン]タブからいつでも編集できます。
ウェビナー予約者(見込み客)情報を登録する
次にウェビナー予約者の情報を見込み客の情報として登録します。単にCRM/SFAに情報を登録するのではなく、先ほど登録したキャンペーン情報に関連付けて登録する、というのがポイントです。登録の方法は手動登録、Webフォームからの自動登録、CSV形式などのデータをインポートする方法、名刺スキャンアプリを使う方法、の4種類があります。
ここでは、手動登録とWebフォーム、データのインポートについて紹介します。
手動で登録する
キャンペーン管理画面の[見込み客を追加する]を押下し、遷移した画面の[新しい見込み客]で開いたポップアップウィンドウのフォームから顧客情報を入力します。キャンペーン管理画面から見込み客を追加することで、当該のウェビナーに関連付けられた見込み客となります。


Webフォームを作成して自動で登録されるようにする
ウェビナーの参加申し込み登録の受付は、自社サイトに設置したWebフォームや配信した案内メールからWebフォームに誘導する形が一般的です。Zoho CRM ではノーコードでWebフォームを作成することができ、入力された見込み客の入力情報は自動的にCRMに取り込まれます。当該のキャンペーンへの関連付けは、別途カスタマイズすることで自動化することができますが、ここでは作成したWebフォームから入ってきた見込み客に目印を付けた上で手動でキャンペーンに関連付ける流れを紹介します。
目印を作る
ウェビナー用のWebフォームを作る前に、フォームから入って来た見込み客を見分けるための目印となる「タグ」を作成します。
[見込み客]タブ右上の[処理]から[タグの管理]を押下します。

[新しいタグ]から、今回は「XXXXウェビナー2024年5月15日」というタグを作成します。これで目印の準備が終わりました。

Webフォームを作る
[設定]→[Webフォーム]→[新しいフォーム]を押下し、フォームの名称を付けてフォーム編集画面に入ります。このフォームをどのタブに関連付けるかの設定では[見込み客]を選択します。Zoho CRM では、フォームは常にタブと関連付けて管理します。フォームには氏名やメールアドレスなどの入力欄がありますが、各入力欄のデータをどのタブのどの項目にひも付ける必要があるためです。


Webフォームエディタが表示されたら、左側の一覧からフォームに設置したい入力項目をドラッグ&ドロップで右のフォーム画面に移してフォームを作り、[次へ]を押下します。

「ウェビナー登録フォームの詳細」ではフォームを設置するWebサイトのURL、フォームが送信された後に表示されるページの指定などを設定します。[タグを追加する]で先ほど作成した[XXXXウェビナー2024年5月15日]を選び[保存する]でフォームが完成します。

Webフォームはソースコードや埋め込みコードが自動で生成されますので、自社サイトに簡単に設置することができます。また、Webサイトに設置しなくても、フォーム自体のURLを発行することができますので、フォーム単独で使うこともできます。

キャンペーンに関連付ける
上記のWebフォームから入ってきた見込み客には[XXXXウェビナー2024年5月15日]というタグがついていますが、ウェビナーのキャンペーンには関連付いていない状態です。見込み客タブの一覧から[XXXXウェビナー2024年5月15日]のタグがついている人をフィルターで選び出し、キャンペーンに関連付けます。
[見込み客]タブ左のじょうごアイコンからフィルター設定を開き、[タグ]にチェックを入れて[XXXXウェビナー2024年5月15日]を選択し、[フィルターを適用する]を押下します。

[XXXXウェビナー2024年5月15日]の人を絞り込めたら全員を選択した状態で[処理]→[キャンペーンに追加する]→[既存]で、作成済みのキャンペーン[XXXXウェビナー2024年5月15日]を選択します。これで、作成したフォームから入ってきた見込み客をキャンペーンに関連付けることができました。

データをインポートする
Zoho CRMに登録するには、これまで紹介したWebフォーム経由の自動入力だけでなく、CSVファイルやExcel形式のウェビナー予約者リストを読み込む(インポートする)こともできます。
Webフォームを直接設置できない他社のメディアなどを使用して参加者を募集するときには、インポート機能を使うのが便利です。
Zoho CRMではキャンペーンの管理画面の[見込み客をインポート]から、予約者のデータファイルを指定してインポートすることができます。キャンペーン管理画面から登録することで、キャンペーンと見込み客が関連付けられた状態でインポートが完了するため、作業を簡略化できます。

このサンプルデータを使って解説します。
サンプルデータをアップロードすると、新規の見込み客データとして登録するのか、すでに登録されている見込み客データの更新データとして登録するのかを選択する画面が表示されます。ここでは、[見込み客の新しいデータとして追加する]を選択し、[次へ]を押下します。セミナー予約者が既存の見込み客と重複している可能性がある場合には、データの2重登録を避けるために、[両方]を選択するとよいでしょう。
次の画面は、インポートしたデータとZoho CRMの項目名の付き合わせを確認する画面です。一般的なCSVファイルの1行目のデータラベルは、Zoho CRMの項目名と表記が異なったり、順番が異なったりしていることがほとんどです。このため、CSVファイルの1行目が左の列に表示され、隣にZoho CRM の項目名を選ぶことができます。この作業を「マッピング」と呼んでいます。項目名の付き合わせが終わったら[次へ]を押下します。次の画面ではインポートする見込み客に担当を割り当てるかなど処理方法を設定できますが、ここでは何もチェックせずに[完了する]を押下します。
インポートが完了すると、ポップアップメッセージで「インポート完了」が通知されるほか、登録メールアドレスに「インポート完了」を知らせるメールが届きます。

誤ったデータファイルをインポートしてしまった場合や項目の突き合せの設定を間違ってしまった場合には、インポートした見込み客データを削除することも可能です。[設定]→[インポート]→[インポート履歴]から、取り消したいインポートを選んで、[インポートを取り消す]を押下して削除できます。

予約者数(KPI)をリアルタイムで見る
Zoho CRM にはデータを見える化できる[アナリティクス]タブがあります。[アナリティクス]タブのダッシュボード(計器盤)にウェビナーに関するKPI(重要業績評価指標)のグラフを設定しておけば、集客状況が順調かどうかリアルタイムで確認することができます。
ダッシュボードを新しく作成する
[アナリティクス]タブには、「見込み客の分析」「商談の分析」など、よく使うダッシュボードがあらかじめ設定されています。ただ、ウェビナーに関するものだけをまとめた独自のダッシュボードを作成すると分かりやすいため、ダッシュボードを作ってみましょう。
[アナリティクス]タブ→[ダッシュボード+]からダッシュボードの作成画面を開き、ダッシュボードの名称を「ウェビナーのKPI管理」とします。公開範囲で[すべてのユーザー]を選び、[保存する]を押下するとダッシュボードが作成されます。

予約者数のグラフを作る
作成したダッシュボードにウェビナーに関するグラフを用意しましょう。「XXXXウェビナー2024年5月15日」のKPIが予約者100人で、実績を把握するグラフを作成する流れを動画で紹介します。

ゲージグラフで入力した値は次の通りです。
項目 | 入力 | 補足 |
1.表/グラフ名 | XXXXウェビナー2024年5月15日 | ダッシュボード上で表示されるグラフの名称です。あとから自由に編集できます |
2.目標の適用対象 | 組織全体 | 個人の目標ではなく、組織全体の目標なので[組織全体]を選びます |
3.目標の指標 | 見込み客 | グラフで集計する対象を定義します。今回はウェビナーに予約した見込み客の件数を集計します |
フィルター | キャンペーン名 -次の値と等しい -XXXXウェビナー2024年5月15日 | 特定のキャンペーンの見込み客のみを集計する必要があるため「キャンペーン名」を指定します |
4.期間 | 作成日時 - 今年-キャンペーン | データを集計する対象期間です。設定が必ず求められるので、データの作成日時が今年である条件を設定します |
5.目標 | 100 | 任意の入力項目です。セミナーの集客数の目標値を設定しましょう |
[アナリティクス]タブを活用すると、さまざまなKPIをリアルタイムで見える化できます。
グラフの名称 | 説明 |
予約者数(対目標) | ウェビナー予約者数の目標と実績をグラフ化し視覚的に表示します。目標値は任意の値を設定できます。 |
出席者数(対目標) | ウェビナー出席者数の目標と実績をグラフ化し視覚的に表示します。目標値は任意の値を設定できます。 |
ウェビナー経由の受注実績(対目標) | ウェビナー経由で獲得した見込み客からの受注金額の目標、実績と達成状況をグラフ化し視覚的に表示します。目標値は任意の値を設定できます。受注金額は、キャンペーンに商談データを紐づけることで集計できます。 |
予約者にリマインダーメールを送る
ウェビナーでは、開催直前に参加を促すためのリマインダーメール、開催後に配信する参加お礼メールなど、ウェビナー開催日の前後にわたってメールを配信します。多数の応募者に対して必要なタイミングで複数回メールを配信する場合、手動でメールを配信することを考えると手間がかかってしまいます。
リマインダー送信機能があるウェビナーツールや、メルマガツールを活用できますが、CRM/SFAツールにもメール送信機能があり、テンプレートを使って複数人に対してメールを配信したり、条件に当てはまる見込み客に自動メールを配信したりすることができます。ここではリマインダーメールを例に手順をご紹介します。
メールテンプレートを作成する
メールのテンプレートを作成します。[設定]→[カスタマイズ]→[テンプレート]→[新しいテンプレート]から行います。以下では動画でメールテンプレートの設定手順を解説しています。展示会をテーマにテンプレートを作成していますが、ウェビナーのテンプレートを作成する際も流れは同じです。

動画:メールテンプレートの設定手順 |
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同じ件名、文面のメールを複数の相手に配信する場合、相手の名前や会社名の部分だけを自動的に変えて送ることができます。これを「差し込み項目」といい、例えば、「差し込み項目」に「会社名」「姓」「名」を指定しておけば、「〇〇商事」「鈴木」「一郎」のような形で、CRM/SFAツールに登録されたデータをメールに挿入することができます。
動画:差し込み項目の設定手順 |
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テンプレートを使ってメールを送信する
作成したテンプレートを使ってリマインドメールを送信してみましょう。[キャンペーン]タブからウェビナーのキャンペーンを開き、送信したい見込み客を選択して[メールを送信する]を押下します。

ポップアップのウィンドウが開いたら、先ほど自身で作成したテンプレートを選択し、送信します。
出欠情報やアンケート結果を登録する
ウェビナーを開催した後は、ウェビナー予約者の出欠情報やアンケート結果をZoho CRM に登録します。
メモに記録を残す
記録を残す最も簡単な方法は、見込み客の[メモ]欄に記載する方法です。別途収集したアンケートなどの情報も貼り付けられます。

[対象者のステータス]を活用して出欠登録する
出欠の状況をより視覚的に確認できるようにするために、[対象者のステータス]を活用する方法もあります。対象者のステータスを[出席][欠席][キャンセル]というウェビナーのステータスを入力できるようにします。設定方法を解説します。

[対象者のステータス]について、初期設定では[出席][欠席][キャンセル]という選択肢がありません。[設定]→[タブと項目]から[キャンペーン]タブのさまざまな設定ができます。動画で流れを紹介します。

[対象者のステータス]にウェビナー用の項目を追加した後は、キャンペーン管理画面で、ステータスを変えたい見込み客を選択し、右上に表示される[反応ステータスを一括更新する]から[出席][欠席][キャンセル]の任意の値を選びます。

アンケートツールと連携する
Zoho のアンケートツール「Zoho Survey」を使っていれば、Zoho Survey をZoho CRM と連携させることで、ウェビナーで実施したアンケートの結果をそのままZoho CRM の顧客データと連携して自動で回答を登録することができます。
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