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CRM/SFAを活用したアップセル・クロスセルの管理

最後のレッスンでは、CRM/SFAツールを活用したアップセル・クロスセル施策の管理方法について学んでいきます。新規顧客を増やすだけではなく、既存顧客向けの施策でも売上をアップさせることはできます。その手法の一つがアップセル・クロスセルです。

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CRM/SFAを活用したアップセル・クロスセルの管理

アップセル・クロスセルを成功させるためには、対象顧客をリスト化し、顧客の属性や購入タイミングを把握して、顧客ごとに最適なアプローチを行うことが必要です。CRM/SFAツールを使うことで、顧客情報とともに、販売した製品やサービスの情報を一元管理できるため、アップセル・クロスセルにつながる可能性が高い顧客へ、ベストなタイミングでアプローチを行うことができます。ここではCRM/SFAツールを活用したアップセル・クロスセル施策の管理方法を学びます。

今回の例では、パソコンを個人顧客に販売しているBtoC企業が、40代の購入者に向けてサブディスプレイを販売するためのキャンペーンメールを配信し、クロスセルを図るという内容をご紹介します。

CRM/SFAツールを用意する

アップセル・クロスセル施策の実行や結果の評価を行うために、まずはCRM/SFAツールを用意しましょう。Zoho CRM を利用する場合は、Zoho CRM トップページにアクセスし、無料登録にてアカウント作成を行います。名前やメールアドレスなど必要事項を入力して、無料アカウントを作成します。

アカウントを作成すると、登録したメールアドレス宛てにアカウント認証メールが届きますので、記載されているURLにアクセスし、認証を完了させましょう。アカウント認証が完了するとZoho CRM の画面に切り替わります。画面が切り替わらない場合には、画面右上の[サインイン]からログインしましょう。

※Zoho CRMは無料トライアル後も無料プランのまま使うことも可能ですのでご安心ください。

Zoho CRM トップページ

顧客情報を登録する

効果的なアップセル・クロスセルを行うためには、属性などを含む顧客情報と購入製品・サービスなどを購入履歴をひも付けて管理するする必要があります。Zoho CRM では、既存の顧客情報は、[連絡先](顧客の個人単位の情報)と[取引先](顧客の法人単位の情報)で管理されます。

今回の操作手順では、個人単位の顧客に向けてクロスセル施策を実施する手順を説明しますので、最初に[連絡先]タブに顧客情報を登録していきます。

Zoho CRM に顧客情報を登録する方法には、「手動で登録する」「データをインポートする」「Webフォームからの自動登録」「名刺スキャンアプリを使う」と、大きく4つの方法があります。

本レッスンは、「アップセル・クロスセル施策を管理する」ことが目的であり、過去の販売データを一括登録することを想定し、「データをインポートする」方法に絞って学んでいきます。

データをインポートする

1件ずつ手動で登録するのではなく複数のデータをまとめて連絡先として登録したいときは、データのインポートを行うと便利です。事前に顧客データをCSVファイルなどで用意しておけば、CRM/SFA上での操作は簡単です。今回は新規に連絡先を追加する操作を試してみましょう。

まずは、[連絡先]タブの[連絡先作成]の横にある[▼]を押下して[連絡先をインポート]を選択します。

データをインポート

インポートするファイルを選択します。インポートのイメージをつかみたい場合はサンプルファイルをお使いください。

連絡先のサンプルファイルのダウンロードはこちら

ファイルをアップロード

次の画面では、インポートするデータについて、[連絡先]タブでどのように処理するか選びます。今回は[連絡先の新しいデータとして追加する]にチェックして次に進みます。すでに[連絡先]タブに情報が存在し、このインポートで過去データと統合したい場合は[連絡先の既存データの更新のみを行う]または[両方]を選び、どの項目を参照して統合するか選びます。

連絡先の新しいデータとして追加

インポートしたいデータとCRM/SFA上の項目を一致させるためのマッピング作業(データと項目を割り当てる作業)を行い、[次へ]を押下しインポートを完了させます。

今回は購入履歴をもとにクロスセル施策を実行するため、カスタマイズが必要な属性情報などはいったん入れずに、[姓]、[名]、[メールアドレス]、[電話番号]、[都道府県]、[誕生日]などの基本情報のみインポートすれば問題ありません。なお、インポート済みのデータに属性情報をあとから追加することも可能です。

基本情報をインポート

インポートが完了するとポップアップが表示され、メールにてインポート完了のお知らせが届きます。

商談情報を登録する

アップセル・クロスセル施策を実行する上では、対象となる顧客を絞り込む必要があるため、過去の販売状況を把握する必要があります。Zoho CRM では、販売情報は[商談]タブで管理を行うため、過去の販売データを[商談]タブに登録します。まずは、商談を登録する方法について学びます。

通常商談は、営業担当者が[商談]タブから商談の情報を1件ずつ登録することが多いですが、今回は、インポートを使って一気に複数の商談情報を登録します。

[商談]タブを開き、[商談の作成]の横にある[▼]を押下し[商談をインポート]を選択します。

商談情報を登録

[参照]を押下して、インポートするファイルを選択します。インポートのイメージをつかみたい場合はサンプルファイルを使ってください。

商談のサンプルファイルのダウンロードはこちら

ファイルをアップロード

次に、インポートするデータについて[商談]タブでどのように処理するかを選びます。今回は[商談の新しいデータとして追加する]にチェックを入れて[次へ]を押下します。

商談の新しいデータとして追加

インポートする項目を関連付けていきます。

インポートする商談は、先ほど登録した[連絡先]の顧客との商談、という前提のため[商談]をインポートする際に、[連絡先]の情報とひも付ける必要があります。このためには、商談情報に[連絡先]のメールアドレスを含めておく必要があります。マッピングを行う際に、[商談]タブ内の一項目である[連絡先]の項目にメールアドレスの情報を設定すると、[連絡先]にデータが投入済みであれば、[商談]と[連絡先]が自動でひも付き、過去に誰が何を購入したのかが分かるようになります。

マッピングを終えたら[次へ]を押下してインポートは完了です。

マッピング

アップセル・クロスセルの対象者をリスト化する

ここからは、アップセル・クロスセルの対象者をリスト化する作業を行っていきます。アップセル・クロスセルを成功させるためにはアップセル・クロスセルにつながりそうなターゲットへメールなどでアプローチしていきますが、そのためのリストを作る作業です。

リスト作成作業を行うために[キャンペーン]というタブで管理していきます。

キャンペーンを作成する

ここでいうキャンペーンとは、販売を促進したり、集客したりするための一連の活動を意味しています。Zoho CRM の[キャンペーン]タブは、これらの活動を一まとまりずつ管理できるようになっています。

今回は「アップセル・クロスセル」という活動を「キャンペーン」として登録します。[キャンペーン]タブにキャンペーン情報を作成して[連絡先]と ひも付けることで、販促活動の対象となる個人情報を管理し、一斉にメール配信を行ったり、販促活動の結果発生した商談などを管理することができるようになります。

今回の目的であるアップセル・クロスセル施策のためだけではなく、さまざまな施策を管理する上で「キャンペーン」は役立ちます。

キャンペーン情報を登録する

キャンペーン作成の手順は以下の通りです。

1.[キャンペーン]タブの[キャンペーンを作成]を押下します。

キャンペーン情報を登録

2.キャンペーン名など入力し、[保存する]を押下します。キャンペーン情報は、[キャンペーン]タブからいつでも編集できます。

キャンペーン情報を登録

3.キャンペーンが完成します。

キャンペーン情報を登録

キャンペーン情報に連絡先をひも付ける

次に、アップセル・クロスセルの活動を行うターゲットを、作成したキャンペーンに関連づけていきます。

今回は「別途分析をした結果『40代のPC購入者』をターゲットと決め、サブディスプレイ目的のディスプレイをクロスセルする」というストーリーとします。

先ほどインポートした連絡先のリストのうち、40代の連絡先のみをキャンペーンに追加していきます。

まず、キャンペーンの詳細画面をスクロールして[連絡先を追加する]ボタンを押下します。

連絡先をひも付ける

連絡先の一覧からこのキャンペーンにひも付ける対象者を選択する画面が表示されるので、フィルターで対象者を絞り込ん関連付けます。今回のように、40代の連絡先だけをひも付けたい場合には、[誕生日]データが登録されていれば、フィルターで期間を指定して絞り込めます。

なお、カスタマイズで年代を自動で計算させる項目を作っておくことで直接年代を絞り込んで紐づけることも可能です。誕生日以外にも、Zoho CRM に登録されているデータがあればフィルターして絞り込めます。

連絡先を絞り込んだら、紐づけたい連絡先にチェックを入れて、[次へ]を押下し、[ステータス]として[対応前]を選んで[保存する]で紐づけが完了です。

連絡先をひも付ける
連絡先をひも付ける

これで、特定の連絡先だけが「アップセル・クロスセル」キャンペーンに追加されました。

アップセル・クロスセルにひも付けられた連絡先

RFM分析を行う

アップセル・クロスセルの施策の実施においては、ここまで見てきたように、年代などのシンプルな属性だけでは、適切なターゲットを絞り込めないことがあります。実際の顧客にはさまざまなニーズや性質があり、シンプルな属性でひとくくりではまとめることができないためです。顧客の複雑なニーズに対応するためには、顧客の属性や購入パターンなどうまく組み合わせなければ、施策の効果を最大化することは難しいでしょう。

施策の効果を最大限に発揮させるためには、シンプルな属性だけでなく、顧客の購買行動に基づいた顧客の絞り込みを行う必要があります。Zoho CRM では、「RFM分析」機能を利用して顧客をセグメント化(一定のルールに基づいて顧客を分類すること)し、分析結果に応じたラベルを顧客に付与することが可能です。RFMとは、顧客の購買行動の結果である、最新購入日(Recency)、購入頻度(Frequency)、購入金額(Monetary)を基にした指標をもとに顧客を分類する手法です。

Zoho CRM を使ってRFM分析を行う設定を紹介します。

1.[設定]→[顧客体験管理]→[セグメンテーション]を押下します。

2.[新しいセグメンテーション]を押下します。

セグメンテーションを作成

3.必要事項を入力します。

セグメンテーションを作成

4.それぞれRFM(最新購入日・購入頻度・購入金額)のスコアを定めます。スコアは一旦決めてしまい、追って調整していくことになります。集計対象タブ(セグメンテーションのスコアの算出基準に使用するデータの種類)を選択します。どの範囲のデータを使用するか、条件を指定することも可能です。関連付け項目を選択します。

セグメンテーションを作成

5.セグメントのラベルを設定します。ラベルは全部で8つ設定することができます。

セグメンテーションを作成

このようにセグメンテーション機能を利用することで、顧客をセグメントすることができ、ラベルとして見える化でき、アップセル・クロスセルのターゲットを見つけやすくなります。見える化したターゲットをキャンペーンにひも付けられます。

実際の絞り込みでは、十分な顧客リストがある場合には、最新購入日が最近で、複数回商品を購入し、トータルの購入金額が多い「最重要」の顧客に絞り込んで施策を実施すれば、高い効果が見込めます。全体の顧客数なども考慮しながら、アップセル・クロスセルの対象者を絞り込んで施策効果の最大化を目指しましょう。

リストにメールを送る

[キャンペーン]にひも付けたリストに対し、いよいよ「アップセル・クロスセル」の活動を行います。まずはメール配信です。

Zoho CRM ではメール配信が可能です。複数の対象者に一斉にメールを配信するには、メールの文面や構成を事前に設定するメールテンプレートを作成しておくと手間が削減できます。テンプレートを使うと、対象のリストに応じた差し込み項目機能を使って、自動で氏名などを挿入したメールを一斉配信することができます。効果の高かった施策のメールテンプレートの再利用などもできるため、組織のノウハウの蓄積にもつながります。

メールテンプレートを作成する

[設定]→[テンプレート]→[新しいテンプレート]を押下します。

メールテンプレートを作成
メールテンプレートを作成

対象となるタブは[連絡先]を選択します。Zoho CRM は、メールテンプレートは常にいずれかのタブに関連付けて作成することになります。これは、Zoho CRM には膨大な項目があり、テンプレートに差し込み項目を使う場合にどのタブのどの項目を使うのか候補が膨大になってしまうため、タブを限定することで差し込み項目の候補が限定できるためです。

メールテンプレートを作成

ギャラリーから好みのテンプレートを選択して、必要な情報を入力・設定していきます。

メールテンプレートを作成

件名やメール文を入力します。顧客の入力の際に、氏名などZoho CRM に保存された情報を受信者ごとに差し込みたい場合には、「#」マークを入力すると対象となる項目を呼び出せます

メールテンプレートを作成

[プレビュー]で確認しながら、完成した[保存]を押下して保存します。

テンプレートを使ってメールを送信する

作成したメールテンプレートを使ってメールを送信するには、[キャンペーン]タブの連絡先の中から、配信したい顧客にチェックを入れ、上部の[メールを送信する]を押下します。

テンプレートを使ってメールを送信

[テンプレートを選択]からテンプレートを選び、差出人や返信先が合っていることを確認して送信しましょう。

テンプレートを使ってメールを送信

アップセル・クロスセルの効果を確認する

メールをはじめさまざまな施策を行った後は、アップセル・クロスセルの効果を確認して、今後の改善に活かす必要があります。実施した施策の効果検証は、キャンペーン管理画面やレポートで確認できます。

キャンペーンに商談をひも付ける

効果検証の前提として、売上見込み額をはじめとした商談情報がZoho CRM に登録されている必要があります。

  • 商談を登録する
  • 商談を「アップセル・クロスセル」キャンペーンにひも付ける
  • 受注情報を登録する

商談を登録する

商談の登録にはいろいろな方法があります。[連絡先]タブから登録するには、商談が発生する連絡先の詳細画面を開き、スクロールして[新しい商談]を押下し必要事項を入力します。

商談を登録

商談を「アップセル・クロスセル」キャンペーンにひも付ける

ただ商談を作成しただけでは、何のキャンペーンにもひも付いていません。そのため、商談の詳細場面の[関連キャンペーン]で、ひも付けるべきキャンペーンを選択します。

商談を「アップセル・クロスセル」キャンペーンにひも付け

受注情報を登録する

商談の結果、受注が決まったら、[商談]のステージを[受注]に変更します。

受注情報を登録

受注に関する情報を入力するポップアップが表示されるので、総額(売上見込み額)などを入力します。

情報を入力するポップアップ

キャンペーン管理画面で実績を確認する

キャンペーンにひも付けられた商談で[受注]が発生し[総額]が入力されたら、キャンペーン管理画面の売上が変動します。特定のキャンペーンがからどれくらい売上に貢献しているかが分かります。

キャンペーン管理画面

レポートで売上を確認する

[レポート]機能もキャンペーンの効果を把握できます。

今回のレポートは、アップセル・クロスセルのキャンペーンにひも付けられた商談から売上がどれくらい上がっている(総額がどれくらいになっている)のか、効果を確認するレポートです。

まずは、[レポート]タブ→[レポートを作成する]を押下します。

レポートで売上を確認

レポートキャンペーンにひも付く[商談]を選択します。これは、キャンペーンにひも付くすべての商談を表示するレポートを作成する、という設定です。キャンペーンにひも付くすべての情報をレポートで表にした上で、閲覧したい「アップセル・クロスセル」のキャンペーンのみを絞っていく、という流れです。

レポートの作成については動画の通りです。

レポートの作成についての動画

今回のアップセル・クロスセルのキャンペーンでどれだけの売上が上がったかを確認することができます。例えばレポートの項目に販売した日付となる[完了予定日]などを入れて集計すれば、日別の売上やキャンペーンが始まってから終わりまでの間にどのような推移をたどるのかがわかり、追加でフォローを入れるとしたらいつがよいのかなどの施策の改善に役立つ情報を得ることができます。

ここまで解説してきたように、CRM/SFAツールを使うことで、アップセル・クロスセルの施策の効率的な実施や効果の確認、次の施策への活用などができるようになります。

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