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シーンに応じたシナリオの具体例

Lesson 3では、リードナーチャリングを行うために必要な準備であるペルソナやカスタマージャーニーを作成方法やプロセスについて整理しました。今回のLesson 4では、リードナーチャリング施策の一つであるメールマーケティングについて取り上げます。またBtoBマーケティングでの活動シーン毎に活用される具体的なシナリオ設計例とメール文面を挙げ、詳しく解説します。

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シーンに応じたシナリオの具体例

シナリオの設計例

BtoBのマーケティング活動には、さまざまなシナリオを活用することができます。具体的なシナリオとして、新規リード獲得時、リードナーチャリング時、展示会・イベント後のフォローアップ時、既存の取引先へのアップセル・クロスセル時、失注リードへのフォロー時…など挙げられ、さまざまなシーンで活用ができます。

ここでは、BtoBにおいて考えられるシーンを基に、5つのシナリオ例を紹介します。

資料請求・問い合わせをしたリードへのシナリオ

資料請求や問い合わせをしたリードは、製品やサービスに対して高い関心を示しています。このリードに製品やサービスの活用事例を送付し、リードの関心度をさらに高め、次のアクション(例:デモの申し込みや購入)に繋げる事を目的としたシナリオです。

リストの精査

流入元を明確にし、資料請求や問い合わせがあったリードをそれぞれ精査します。マーケティングオートメーション(MA)ツールを活用し、フォームを作成している場合、フォームの種類によって流入元を判別し、リストを区別することが可能です。

流入元に応じてシナリオを分け、メール内容も変更する場合は、各リストごとに個別のシナリオを作成をします。資料請求や問い合わせ経由でのリードに対して同じシナリオを適用する場合、それぞれのリードを統合し、合算したリストを作成しておきます。

シナリオフロー

今回は、資料請求や問い合わせをしたリードの両方に対して、同じシナリオを適用する前提で、以下にそのシナリオフローを示します。

資料と問い合わせシナリオ

まず最初に、資料請求や問い合わせを受けた際に、資料ダウンロードのお礼や問い合わせの対応についての案内を含む自動返信メールを設定します。リードに資料請求や問い合わせが問題なく受け付けられた事をすぐに知らせて、安心感を与えることができます。

その後、製品やサービスの活用事例を紹介するメールを送信し、リードの関心をさらに高めます。あらかじめ、CRM内のリード情報を分析し、各業界ごとの事例資料を作成しておきます。そうすることで、リードを獲得した際に、リードの業界情報に合わせた事例資料を送付できる仕組みが整えられ、パーソナライズされた情報提供が可能となり、より効果的なアプローチが実現できます。

その次のステップでは、リードの行動に基づいてシナリオを分岐させます。前の工程で送付したメールに複数回のクリックがあれば、リードの関心度がある程度高いと判断し、営業アプローチを迅速に行います。クリックが発生したタイミングでインサイドセールス担当者にその旨を知らせる自動通知が届くように設定し、迅速に対応ができるようにします。その後、リードの状況をヒアリングするための個別アプローチを行います。

この設計により、資料請求や問い合わせをしてきたリードの中で最も関心度の高いリードを振り分け、優先順位をつけることができます。インサイドセールスのリソースが限られている組織の場合でも、このシナリオ設計を活用することで、アプローチを行うべきリードを効果的に選び出すことができるでしょう。

一方、クリックを行わないリードは関心度が低いと考えられるため、個別アプローチはまだ不要です。関連する読み物系のコラムや業界のイベントやセミナー情報などを定期的に送るシナリオを設定し、ナーチャリングを行います。

メール例

以下に、資料請求・問い合わせをしてきたリードに対し、事例資料を送付し関心度を高めるメールの例を挙げます。

----------------------------------------------------

本文:

株式会社XXX【リード会社名】
XXX様【リード担当者名】

お世話になります。XX会社【自社名】です。
先日は弊社サービスサイトにてXX【資料名】をご請求いただき、誠にありがとうございます。
今回、株式会社XXX様【リード会社名】の〇〇業界で活用された
「サービス活用事例」をご用意いたしました。
お手隙の際にぜひ、ご一読くださいませ。
▼「サービス活用事例」ダウンロードはこちら
[資料ダウンロードページへのURL]
導入事例をご覧いただき気になる点等ありましたら、
お気軽にご連絡くださいませ。

引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
XX【自社担当者名】
配信解除用URL署名

----------------------------------------------------

展示会で獲得したリードへのシナリオ

ここでは展示会で獲得したリードへのシナリオについて紹介します。

リストの精査

展示会で獲得したリードは、情報収集のためにブースを訪れたリードと、具体的な課題を抱えて製品を探している、ニーズが顕在化したリードに分かれます。そのため、ブース来場時にリードの温度感を把握し、どちらのタイプに属するかを見極めることが重要です。

まず、リードを「対話したリード」と「対話していないリード」に分類します。次に「対話したリード」の中から、製品やサービスに強い関心を示した「興味度が高いリード」、一定の興味を示したが、具体的なニーズが明確でない「関心が低いリード」、接触したものの、具体的な会話ができなかった「まだ会話ができていないリード」にフラグ付けをします。それ以外にもサービスの販売ターゲット外のリードや、競合他社リードは除外する必要があるため「その他」のリードと振り分けて精査しておきましょう。

このように事前にリードを精査し、展示会での接触方法や会話内容を基付いてシナリオを設計することで、リードの次のアクションを促す効果を高めることができます。

シナリオフロー

展示会で獲得した3種類のリード「対話ができた・関心が高いリード」「対話ができた・関心が低いリード」「対話ができていないリード」に分けて実行するシナリオ例を以下にまとめました。

「対話ができた・関心が高いリード」

展示会リードのシナリオ

「対話ができた・関心が高いリード」に対しては、自動で送るお礼メールに来場のお礼と対話ができたことへの感謝を含めましょう。その後は、リードのメール開封やクリックなどのアクションの有無に関わらず、インサイドセールスが個別にアプローチを行います。温度感の高いリードに対しては、早いタイミングで営業担当者が接触することが重要です。そのためシナリオによるメールの自動配信を挟まずに、すぐにインサイドセールスから個別連絡を行い、迅速に営業担当者に引き渡すのが良いでしょう。

「対話ができた・関心が低いリード」

展示会リードのシナリオ

「対話ができていないリード」

展示会リードのシナリオ

「対話ができた・関心が低いリード」と「対話ができていないリード」については、最初のお礼メールの内容が異なるだけで、それ以外は同じナーチャリングを重視したシナリオを設計します。

「対話ができた・関心が低いリード」に対して自動で送付する展示会お礼メールの送付内容には、関心が高いリードと同様に、対話ができたことへの感謝の意を含めます。「対話ができていないリード」に対しては、ブース来場のお礼を伝えましょう。

お礼メール送付後は、リードに役立ちそうな情報コンテンツを含めたステップメールを送付し、リードの興味を引き出します。コンテンツには、製品やサービスの詳細情報や役立つ資料、ウェビナーなど相手に有益な情報を提供します。

メール内のコンテンツがクリックされた場合、リードの興味・関心が高まっていると判断し、クリックのタイミングでインサイドセールスに自動で通知が送信されるように設定します。その後、インサイドセールスがリードへ個別にアプローチを行います。

このシナリオのポイントは、「段階を踏む」ということです。展示会ブース来場者全員が製品やサービスに高い関心度を持っているとは限らず、すぐに商談化すること難しいでしょう。そのため、まずは、自社の製品やサービスを認知してもらい、その活用メリットを理解してもらうことを目的としたシナリオを設計し、ナーチャリングを進めることが重要です。

メール例

展示会で獲得したリードの多くは、「対話ができていないリード」である可能性が高いです。大規模な展示会に出展する場合、他にも多くの企業が出展しるため、ブースに立ち寄っても短時間で次のブースへと移動する来場者が多いからです。

ここでは、「対話ができていないリード」に対し送付するお礼メール例を挙げます。

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本文:
株式会社XXX【リード会社名】
XXX様【リード担当者名】
お世話になります。XX会社【自社名】です。
先日開催されました「XXXXX【展示会名】」展示会にて、弊社ブースへお越しいただき、誠にありがとうございました。
弊社では、XXX【誰向けか】向けにXXX【何ができるか】の課題を解決するサービス、XXXX【自社サービス名】を提供しております。
XXX【特徴】を強みとしておりまして、XXX【特徴】が特徴です。

(強みと特徴があれば詳細を記載)
ブースではお話しすることができませんでしたので、
以下に、サービスに関する資料や活用事例資料、
その他、直近開催しておりますウェビナー情報など
XXX様にお役に立てそうな情報をお送りいたします。
お手隙の際にぜひご覧くださいませ。
▼「サービス資料」ダウンロードはこちら
[資料ダウンロードページへのURL]

▼「活用事例資料」ダウンロードはこちら
[活用事例ダウンロードページへのURL]

▼ウェビナー開催情報はこちら
[ウェビナー開催情報記載のコンテンツページへのURL]

▼お役立ち情報関連コラムはこちら
[お役立ち情報関連コラムのコンテンツページへのURL]

ご不明点や追加のご質問がございましたら、どうぞお気軽にお問い合わせください
どうぞよろしくお願いいたします。
XX【自社担当者名】
配信解除用URL署名

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失注したリードへのシナリオ

失注後のリードに対しては、フォローアップを行い、再度の接触機会を創出することが重要です。契約期間の更新のタイミングで、再度検討の機会が訪れ、自社サービスに興味を示すこともあるかもしれません。そのタイミングを見逃すことがないように、定期接触を行いましょう。このシナリオでは、失注の理由を分析し、再び購買意欲を高めるためのメール配信を行います。

リスト精査

まずは、失注したリードを失注理由別に精査します。失注理由としては、BANT条件(B:Budeget:予算、A:Authority:決裁権、N:Needs:必要性、T:Time:検討時期)が合わず商談獲得に至らないリードが多いです。これらの失注理由に応じてリードに再アプローチするメールを配信することで、次回の商談に繋げることができます。

シナリオフロー

ここでは、失注理由ごとに実行する大枠のシナリオフローをご紹介します。

失注リードのシナリオ

まず、失注が確定したタイミングでリードステージを変更します。同時に、失注理由がBANT情報のどの要素に該当するかをリード情報管理ツールに記録します。また、リードステージ変更が行われたと同時にシナリオが発動するように、ランクの変更をトリガーとして設定すると、自動化ができます。

失注時からXX日後に最初のステップメールを送信します。メールの内容には、過去の商談時の機会へのお礼、失注理由およびそれに対する解決策の提案を含めます。例えばBANT情報のB(予算)が理由で失注した場合は、価格面で期待が添えなかった点に触れ、再度興味を持ってもらえるような特別なオファーを提示します。

その時、メールへのクリックの有り無しで、リードの興味の有無を感知できるようにします。クリックがあった場合、その旨を知らせる自動通知をインサイドセールス担当者に送信し、個別アプローチを行います。

その後、商談につながるか否かで次のステップを分岐させます。再度商談に繋がらない場合は、次のステップメールを送信するステップへと移行します。すぐに商談化するホットリードではないが、定期的な接触が必要なリードとして、ナーチャリングを続けます。

「失注」へのステータス変更時から逆算し、何日経過したらメールを送するか、時期をあらかじめ決める必要があります。このタイミングはサービスの契約形態に合わせてあらかじめ設定と良いでしょう。例えば、月間契約のSaaSサービスであれば、他社から契約変更される可能性は高いため、短いスパンで設定し、逆に年間契約であれば、契約更新のタイミングでフォローするなど適切なタイミングで設定します。

メール例

価格を理由に失注したリードに再アプローチするためのメール例を紹介します。

価格が理由で失注した場合、考えられる理由は主に2つです。

  1. 競合他社がより低価格であった場合
  2. 予算が取れない、もしくは見積もりが予想より高かった場合

これらの課題を解決するために、特別割引や価格見直しなどの特別なオファーを提示し、興味を引きつけて再交渉の機会を作り出すことが重要です。以下に、具体的なメール例を示します。

----------------------------------------------------

本文:
株式会社XXX【リード会社名】
XXX様【リード担当者名】
お世話になります。XX会社【自社名】です。
XX月頃にお打ち合わせの機会を頂戴し、誠にありがとうございました。
その際には価格面でご期待に沿えなかったとのことで、大変申し訳ありませんでした
再度、社内で持ち帰り検討いたしまして、貴社への特別なオファーをご用意いたしました。
【特別オファーの詳細】
例)
- 初年度の導入費用を特別割引- 月額料金の見直しプラン
- 無料トライアル期間の延長
詳細はこちらの資料に記載いたしましたのでお手隙の際にご覧いただき、
是非、再度ご検討いただければと思います。

[資料ダウンロードページへのURL]

また、価格以外にもご不明点やご懸念がございましたら、
どうぞお気軽にご相談ください。
どうぞよろしくお願いいたします。
XX【自社担当者名】
配信解除用URL署名

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無料トライアルをしたリードへのシナリオ

SaaS型サービスでは、無料トライアル期間を設ける形式が主流化しています。この場合に設計するシナリオは、トライアル期間中にリードのエンゲージメントを高め、最終的に有料プランへの転換を促すことが重要です。

このシナリオでは、製品やサービスを実際に無料で体験しているリード、もしくは体験後のリードに対して、ニーズを理解し、それに応えることで有料プランへの移行を促す設計を行います。

リストの精査

まずは、各リードのトライアル状況に応じてカスタマイズし、個別にアプローチできるようにリストを精査します。リストは大きく分けて以下の3つのカテゴリに分けます。

  1. 無料トライアルが終了し、有料化したリード
  2. 無料トライアルが終了し、有料化していないリード
  3. 無料トライアル中のリード

さらに、3のリードは以下のように分けられます。

  1. 積極的に利用しているリード
  2. 断続的に利用しているリード
  3. 利用していないリード

合計6つのリード分類ができます。

最初の1、2、3の分類を行うには、リードの無料トライアルの状況をステータスで管理し、可視化することが前提です。また、3 - 1、3 - 2、3 - 3の分類には、企業ごとに発行されたツールアカウントの活用状況を判定するユーザーアクティビティログの蓄積が必要です。それらのデータベースとマーケティングオートメーション(MA)ツールとの連携も必須です。

シナリオフロー

ここでは、前述した6種のリードが分類できる前提で大枠のシナリオフローをご紹介します。

無料トライアルのシナリオ

まず、無料トライアルに申し込むフォームを事前に用意し、データが送信されたと同時に、ツールの利用状況がデータベースに蓄積されるような仕組みを設計します。その後、利用状況に応じて前述の1、2、3のステータスを自動または手動で変更します。

シナリオは1、2、3のリード別で発動させます。

1.無料トライアル終了後、有料化したリード

既に有料化したリードは、既存顧客となるため、インサイドセールスのアプローチ対象外とし、営業担当者かカスタマーサクセス部門が引き継ぎます。

2.無料トライアル終了後、有料化していないリード

有料化していない理由や不満点がある可能性を考慮し、インサイドセールスが個別にヒアリングを行います。ツールの満足度や不満内容を聞くアンケートフォームを準備し、トライアル完了後にアンケートリンクを含むメールを自動送信するシナリオを設計します。アンケートの回答を基に個別アプローチを行うことで、質の高いヒアリングが可能となります。

3.無料トライアル中のリード

特に注力すべきリードです。現在ツールを活用中のリードに対しては、個別アプローチにより無料トライアルから有料プランに移行する可能性を高めます。

3 -1.積極的に利用しているリード

トライアル期間中に多くの価値を見出している可能性が高いです。そのため上級者向けの機能紹介や活用ヒントなどを提供し、エンゲージメントを高め、トライアル終了後に有料プランへスムーズに移行させます。

3 -2.断続的に利用しているリード

製品に興味があるものの、継続的な利用には至っていないため、リードが再度利用するきっかけを作り、エンゲージメントを高めます。「最近のご利用状況はいかがですか?」といったリマインドのメールを送るのも効果的です。

3 -3. 利用していないリード

トライアルを申し込んだものの、実際には利用していないため、スタートガイドや初期設定のステップなど具体的なアクションを提示し、まずは利用を開始してもらうことを目標とします。

このように、各リードの利用状況に応じた適切なサポートを提供し、トライアル期間中のエンゲージメントを高め、有料化を促します。

メール例

ここでは、断続的に利用しているリードへアプローチをするメール例を挙げます。断継続的にサービスに興味を持ち続けてもらうためには、製品の利点を再度明確に伝え、価値を提示し、魅力を感じてもらう必要があります。

リードが見逃しているかもしれない有用な機能や新しいアップデートを強調し、価値を再認識してもらうメール内容が望ましいです。

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本文:
株式会社XXX【リード会社名】
XXX様【リード担当者名】
お世話になります。XX会社【自社名】です。
XX【自社サービス名】をご利用いただき、誠にありがとうございます。
ご利用いただいてからX日が経過いたしましたが、
ご活用状況はいかがでしょうか。XXX様にさらにご活用いただくために、
「ツール活用のポイント」をご用意いたしました。
ぜひ、ご参考いただければ幸いです。

◾️ 活用方法のポイント
・活用ポイント①:XXXXXXXXXです。
・活用ポイント②:XXXXXXXXXです。
・活用ポイント③:XXXXXXXXXです。
詳しい情報は、以下のリンクからご覧ください。
[活用ガイドリンクURL]
また、ご利用の際にご不明点やご質問がございましたら、
サポートチームが全力でお手伝いいたしますので、どうぞお気軽にご相談ください
どうぞよろしくお願いいたします。
XX【自社担当者名】
配信解除用URL署名

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インサイドセールスのフォローリードのシナリオ

インサイドセールスのフォローリードに対しては、リードの潜在的な興味を顕在化させ、次のステップに進めることを目的としたシナリオを設計します。これには、顧客の検討状況を基にリードの質を分類し、適切なフォローを行うことが重要です。以下に、リストの精査方法について次に解説します。

リストの精査

インサイドセールスのフォローリードを効果的に精査するためには、まずリードの質を評価するための明確な基準が必要です。BANT(Budget, Authority, Needs, Time)情報に基づいてリードの優先順位を付け、ランク化します。

  • 優先度の高いリード(高ランク)
  • 優先度の低いリード(低ランク)

優先度の高いリード(高ランク)と定めるランク定義は企業により異なりますが、一般的にはBANT情報の中でも、以下の条件が揃っているリードが優先度が高いと考えられます。

優先度の高いリード条件:

  • Budget(予算):明確な予算があり、製品やサービスの導入に十分な資金が確保されている
  • Authority(決裁権):決裁権を持つ役職者がリードである、もしくは決裁権者との直接の連絡が可能
  • Needs(ニーズ):明確なニーズがあり、現行の課題を解決するために製品やサービスが必要な状態
  • Timeline(導入時期):明確な導入時期があり、短期間(1-3ヶ月)で導入を予定している。

優先度が低いリードの条件例:

  • Budget(予算):予算が不明確、もしくは予算がない
  • Authority(決裁権):決裁権を持たない担当者
  • Needs(ニーズ):ニーズが不明確、もしくは必要性が低い
  • Timeline(導入時期):導入時期が不明確、もしくは長期的(6ヶ月以上)な計画

このように1と2 でリードを分類し、リードの検討状況に応じたランク付けとそれに応じた適切な対応を行うことで、効果的なナーチャリングが実現できます。

シナリオフロー

ここでは、前述した1と2に分けたステップメールが送付されるシナリオフローを挙げます。

インサイドセールスフォローアップシナリオ

BANT状況に基づいて高ランクを付与されたリードは、明確な予算やニーズがあり、現行の課題を解決するためにサービスを必要としている顕在リードと考えられます。このようなリードに対しては、インサイドセールスが個別に直接連絡を取り、リードの状況に合った提案書を送付し、オンラインミーティングを設定することで、迅速に次のステップに進めることができます。

一方、ランクが低いリードはニーズが不明確、必要性が低い、または予算が不明確のため、購入が先延ばしになる可能性が高いです。この段階では個別アプローチは不要であり、ステップメールを配信して長期的なナーチャリングを行います。

ステップメール1、2、3を設定し、具体的なアクション(クリックや資料ダウンロード、申し込みなど)が行われるまで定期的に配信します。ステップメール①②③でのメール内容例は以下です。

ステップメール1:自社商品のサービス紹介、会社の基本情報の提示

ステップメール2:(リードの業界にマッチした)活用事例集、ウェビナー情報、キャンペーン情報の提示

ステップメール3:お役立ち情報となるブログ記事、ホワイトペーパーの提示

このようにブログ記事、お役立ち資料、ウェビナー情報などのコンテンツを定期的に提供し、リードの興味関心を徐々に高めていきます。

資料ダウンロードなどのなどの明確なアクションが行われた際には、インサイドセールスがすぐに感知できるよう自動メールが送信する送信されるシナリオを設定し、個別アプローチを行います。なお、行動を行う条件(トリガー)をリードのページ閲覧、ダウンロード、申し込みにするかは各企業の方針次第です。インサイドセールスが行動を起こすタイミングは、リードが明確にアクションした時です。アクションがないのにアプローチを行うのは強引さを感じさせてしまうため避けましょう。

メール例

メールは、リードに対して価値のある情報や興味を引く内容を届け、何らかのアクションを促す内容にしましょう。また、よりパーソナライズされたメールを配信するためには、前述のランク別に加えて、ニーズ別、業界別、役職別にリードをあらかじめ分類しておき、それぞれのカテゴリーにマッチした情報を自動で挿入できるようにすると効果的です。以下に、ランクの低いリードかつ業界別でカテゴライズした際のメール例を記載します。

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本文:

株式会社XXX【リード会社名】
XXX様【リード担当者名】
お世話になります。XX会社【自社名】です。
今回、貴社の業界であるXXXXXの最新トレンド情報と
同業界のツール活用事例についてにご紹介いたします。
ぜひご一読いただければ幸いです。

◾️XX業界最新トレンドレポート
最新の市場動向と成功事例をご紹介いたします。
[資料ダウンロードページへのURL]

◾️ビジネス効率化のヒント
CRMツールを活用した業務効率化の方法をご紹介します。
[事例資料ダウンロードページへのURL]
今後も引き続き、XX様にお役に立てるような情報をご提案できればと思います。
資料に関するご不明点、サービスへのご質問、その他ご相談に関しましては、
どうぞお気軽にご連絡ください。
よろしくお願いいたします。

XX【自社担当者名】

配信解除用URL署名

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ここまで、さまざまなシーンでのシナリオをご紹介しました。シナリオを効果的に活用するには、まずリードデータを整備し、シナリオで活用できる状態にしておく必要があります。リードデータが乱雑化していないか、データは最新の状態かを常に確認し、適切に管理しましょう。

また、シナリオによる自動化に頼りすぎないことも重要です。シナリオを使うことで業務を効率化できますが、その反面、仕組み化されているからこそ、細かさや丁寧さに欠けることもあります。ツールで効率化すべき部分と、「人」が丁寧に対応すべき部分を明確にし、適切な体制を整えておくことも念頭に置いておきましょう。

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