【大阪開催】3/19(水) 15:00 無料セミナー|顧客に選ばれるためのマーケティングと営業戦略 ―CRM、デジタルツールで売上を倍増させる実践法 詳細・申し込みはこちら

×
メインコンテンツに移動

リードジェネレーション戦略

Lesson 2「ターゲット設定と市場分析」では、自社にとって効果的なリードジェネレーションを実現するため、ターゲットを明確にしました。
このレッスンでは、明確にしたターゲットをリードにしていく、効果的なリード獲得戦略の立案について詳しく解説します。各種チャネルや管理ツールを一通り理解し、自社に最適な戦略を選べるようになります。どのチャネルからどのようにリードを獲得し、何をKPIに設定するかといった戦略の決定方法を学んでいきましょう。

Zoho CRM のアカウントをご用意して読み進めることを推奨します。Zoho CRM 無料トライアル
リードジェネレーション戦略

リード獲得チャネルの種類(オンライン・オフライン)

リード獲得チャネルはオンラインとオフラインに大別できます。具体的な手段によって異なりますが、大枠としては下記のような特徴があります。

オンライン

オフライン

データドリブン:
ウェブサイトの訪問履歴やクリックデータなど、詳細なデータを基にターゲティングやパーソナライズができる


低コスト:
オフラインイベントに比べて、オンライン広告やコンテンツマーケティングなどは比較的低コストで実施できる場合が多い

単純接触効果:
展示会やセミナーなどのイベントでは、直接顧客と対面する機会が多く、信頼関係を築きやすい


体験型:
実際に製品を手に取って試すことができるため、顧客にとって製品やサービスの理解が深まりやすい

上記には例外もあります。例例えば、オフラインのアプローチの中には、センサーやカメラ、IoTの技術を活用して外部の状況や情報を取り込み、即座に広告の内容に反映させられるものもあります(ダイナミックDOOH)。など。

これらのアプローチを、自社サービスの特性や目的、ターゲットに応じて使い分けることで、より効果的なリード獲得が可能となります。オフライン、オンラインの具体的なチャネルを見ていきましょう。

オンラインチャネル

オンラインチャネルは、インターネットを介してリードを獲得する経路です。オウンドメディア・SEO・Web広告・SNS・ウェビナーなどが含まれます。それぞれの特徴を踏まえてリード獲得に活かします。。

例えば、オウンドメディア・SEOは、継続的なコンテンツ作成が必要で、効果が出るまでに時間がかかります。しかし良いコンテンツを制作し続けられれば、そのコンテンツが継続的に集客してくれることもあり、資産性が高いアプローチと言えるでしょう。

一方でWeb広告は、資産性は低く広告費用もかかります。しかし、即効性が高く、短期間で多くのリードを獲得できる点がメリットとなります。短い時間で何かを検証したい際にもよく用いられる方法です。

SNSは「オウンドメディア」と「Web広告」の中間にあたるチャネルとも言えます。フォロワーやエンゲージメントをストックでき、かつ、バズればWeb広告以上の広範囲への認知に期待ができるでしょう。また直接ユーザーの声に触れられる点も特徴的です。しかし、その分多方面への配慮や制作への手間がかかってしまいます。

チャネル

特徴

デメリット

コスト

運用負荷

即効性

オウンドメディア

自社で運営するブログやWebメディア。Webコンテンツなどを通じて有益な情報を提供できる。

継続的にコンテンツを作成する負荷が高く、効果が出るまでに時間がかかる。情報収集だけを目的としたユーザーが多く、問い合わせにつなつながりにくい傾向がある。

SEO

自社サイトなどを検索エンジンでの表示順位を上げる。特定のニーズに対し、より多くの人の目に留まりやすくなる。

継続的にコンテンツを作成する負荷が高く、効果が出るまでに時間がかかる。

Web広告

Web上のリスティング(検索)広告や、純広告。検索意図に沿って広告を表示させられる。自社サイトに訪れたユーザーに広告を表示するリターゲティング広告も活用できる。

広告の出稿には費用がかかる。広告運用の専門性がやや高い。

SNS

X(旧Twitter)やInstagramを通じて直接つながれる

フォロワーを一定数獲得できるまでは効果が低い。運用負荷も高い。

動画配信

YouTubeやTikTokで動画を制作して配信する。多くの情報を視覚的に提供できるため、成功すれば非常に大きな効果が期待できる。

動画制作コストが高く、一過性のものではなく継続的に取り組みが必要。

ウェビナー・オンラインセミナー

特定のテーマに関心を持つ人を集められる。オフラインに比べて開催・参加のハードルが低い。

一定のクオリティを確保するには、環境の整備と人員が必要。

リードジェネレーションサービス

リードジェネレーションの活動を代行するサービス。施策の計画と実行、Webサイトへの誘導など、多岐に渡り対応する。自社に人員・ノウハウがなくてもいい。

リードの質をコントロールすることが難しい。

オフラインチャネル

オフラインチャネルには、マス広告、展示会・イベント、セミナー、DM(ダイレクトメール)、交通広告などがあります。オフラインチャネルは、直接的な接触・体験に比較的強みがあるアプローチです。

スマートフォンやPCでは比較的アプローチしづらい高齢者にを獲得したい時や、物理的なサンプルで体験してもらう必要がある商材(食品や化粧品など)、特定の地域に根差した商材など(不動産や店舗ビジネス)はオフラインチャネルと相性が良いです。

施策

特徴

デメリット

コスト

運用負荷

即効性

マス広告

テレビやラジオ、新聞などのマスメディア。一気に広範囲にリーチできる。

費用が高い。ターゲットの絞り込みが困難で、効果は商材、コンテンツ(動画なども含む)に大きく影響される。効果測定が難しい。

展示会・イベント

特定の関心層のリードを一度に獲得できる。リード獲得時に参加者へ直接ヒアリングも行える。

人員と費用がかかる。

セミナー

特定のテーマに関心を持つ人を集められる。ウェビナーに比べて、参加ハードルが高いことから、リードの質が高い。

会場の確保や人員の手配が必要。

DM

郵便やFAXでセミナーや新商品などを伝える。サンプルやクーポンの同封も有効。

印刷、郵送費用がかかる。レスポンス率が低いことがある。

交通広告

電車やバス、タクシーなどの公共交通機関に広告を掲載する。エリアや路線の利用者傾向に応じて、ターゲットをある程度絞ることができる。

費用が高い。細かいターゲットの絞り込みが困難で、効果は商材、コンテンツ(動画なども含む)に大きく影響される。効果測定が難しい。

リードジェネレーション管理ツール

さまざまなチャネルからリードを獲得したら、ツールを使ってしっかりと管理することが理想です。流入経路とリードを関連付けておかないと、正確な効果測定ができないためです。リードジェネレーション管理ツールとして、CRM(顧客関係管理)ツールやMA(マーケティングオートメーション)ツール、SFA(営業支援)ツールなどが代表的です。ここでツールの概要を押さえておきましょう。

ツールの種類と機能

CRM 、SFA 、MAはすべて顧客情報を扱うツールですが、顧客データベースに対するアプローチがツールによって異なります。CRM はデータの記録に重点を置き、SFA は営業活動をサポートし、MA はマーケティングタスクを自動化します。下記はツールの特徴的な側面ですが、それぞれのツールは基本的な機能を枠を超えて関連し合う領域をカバーするようになってきています。

ツール

適応

特徴

MA
(Marketing Automation)

リードジェネレーション
リードナーチャリング
リードクオリフィケーション

CRMデータに基づいて、リード管理、電子メール配信、リード スコアリングなどのマーケティング活動を自動化ます。

SFA
(Sales Force Automation)

商談管理
営業プロセス管理

商談のステージ管理や見積書の作成、相談の割り当て、メールの送信など、に基づいて営業関連のアクションを自動化するのに役立ちます。

CRM
(Customer Relationship Management)

顧客管理

リピート
アップセル・クロスセル

顧客情報、を一元管理します。営業、マーケティング、顧客サポートの情報も集約します。

それぞれの違いについての動画はこちらです。

CRMとSFA、MAの違いとは?動画

ツールの選定基準と導入のポイント

リードジェネレーション管理ツールを選定する際には、以下の基準と導入のポイントを考慮します。「自社の戦略に合ったツール」で、「使いやすいもの」を選ぶようにしましょう。

観点

詳細

自社戦略との
マッチ度合い

自社のリードジェネレーション戦略に合ったツールを選ぶことが重要です。顧客管理に強みを持つCRMをベースにするのが一般的です。。例えば、マーケティングの自動化に重点を置く場合はCRM+MA、受注に向けた商談管理に重点を置く場合はCRM+SFAを選ぶとよいでしょう。

使いやすさ

ツールの操作が簡単か、トレーニングやサポートが充実しているかを確認します。例えば、直感的なインターフェースを持つツールや、手厚いサポートが受けられるツールが望ましいです。

既存システム
との連携

既存のシステムやツールとの連携がスムーズに行えるかを確認します。データの一元管理が可能であり、マーケティングから営業への情報の流れが途切れないことが求められます。

リードマグネットの作り方

リードマグネットとは

リードマグネットは、リードが個人情報を提供する見返りに得る価値あるオファーのことです。これにより、企業は関心のあるリードを獲得し、リードナーチャリングのステップに進められます。例えば、専門的な情報を掲載したホワイトペーパーや、商品サンプルがそれに当たります。

効果的なコンテンツの種類

効果的なリードマグネットコンテンツをBtoB、BtoCそれそれで例示します。

BtoB

コンテンツ

概要

ホワイトペーパー

専門的な知識や調査結果をまとめた資料で、リードが業界の課題解決や最新情報を得ることを促します。
例えば、ビジネス戦略やITコンサルティング事業者の場合、最新のデジタルトランスフォーメーション(DX)動向や企業が直面する課題を紹介します。読者はこれを通じて、自社の現状と今後の方向性を検討するための有益な情報を得ることができます。

ウェビナー

特定のテーマに関するオンラインセミナーで、参加者にリアルタイムで質問してもらい、専門的な知識を提供します。
例えば、ビジネス戦略やITコンサルティング事業者が、「効果的なDX推進のためのステップ」というテーマでウェビナーを開催し、DXプロジェクトの成功事例や失敗から学ぶポイントを紹介ます。また、参加者はリアルタイムで講師に質問できるため、より深い理解を得ることができます。

BtoC

コンテンツ

概要

無料サンプル

無料サンプルを送ることで、製品の質や効果を実際に体験してもらいます。高価格帯の商品や新商品の場合、無料サンプルの提供は顧客にとっての購入リスクを減らすことができます。サンプルと一緒に使い方ガイドや割引クーポンを同封することで、購買意欲をさらに高めることもできます。
例えば、新しいスキンケア製品を取り扱うECサイト提供事業者を想定すると、製品の無料サンプルを提供することで見込み客に試してもらうことが有効です。

無料ガイド

リードが生活をよりよくするなどの具体的な情報を得られるガイドブックをプレゼントします。
例えば、フィットネスや健康関連の商品を取り扱うECサイト提供事業者は、「初心者向けフィットネスガイド」や「健康的な食事プラン」などの無料ガイドを提供することが有効です。

リードジェネレーション戦略とKPI

リードジェネレーション戦略の成功を評価するために、計測可能なKPI(重要業績評価指標)を設定します。リード件数だけでなく、「営業の成果につながる質の高いリード」を重視するKPI設定の方法について解説します。

キャンペーンの目的と目標設定

キャンペーンの目的を明確にし、それに基づいて具体的な目標を設定します。原則としては、「何人リードを獲得できたか」、その内「何%の何人が商談まで進んだか」、その内「何%の何人が受注したか」に目標値を置きます。その数字と実際のギャップをみることで、どこを改善していくべきかの施策を考えることができます。

そのためには、全体での数字に加え、各チャネルごとに数字を分解して管理し、各チャネルの評価できるようにしておきます。

KPI

説明

新規リード数

一定期間内に獲得した新規リードの数

月間新規リード数:500件

商談化率

商談化したリード数 / 獲得したリード数

商談化率:20%
(リード500件の場合100件)

受注率

受注したリード数 / 商談化したリード数

受注率:10%
(商談100件の場合10件)

リードのコスト

リード1件を獲得するためにかかったコスト

リード1件当たりのコスト:1000円
(受注1件当たり50,000円)

ありがちなKPI設定として「リード件数」のみを設定してしまうと、質の低いリード獲得に偏ってしまうため注意が必要です。「商談化率」「受注率」などの後続の指標も設定することで、リードの質という観点も考慮できるようにしましょう。

キャンペーンの計画

キャンペーンの計画では、以下のポイントを考慮します。ここでは「IT導入コンサルティング事業者」という設定で、キャンペーンの計画を立ててみます。

ターゲットの明確化

まず、ターゲット顧客層を明確にします。ここでは、「ITシステムの効率化を求める中小企業の経営者」を具体的なターゲットとします。このターゲットのニーズや課題は以下の通りです。

  • ニーズ:運用コストの削減、業務効率の向上、従業員の生産性向上
  • 課題:既存システムの複雑さ、ITリソースの不足、最新技術の導入に伴うリスク

リードマグネットの設定

ターゲット顧客を引き付けるために、効果的なリードマグネットを設定します。ここでは、ホワイトペーパーを提供します。例えば、ターゲットのニーズや課題が解決できそうと直感できるホワイトペーパーを用意します。

  • タイトル:「中小企業のためのITシステム効率化ガイド:コスト削減と生産性向上のベストプラクティス」
  • 内容:運用コストの削減方法、業務効率を向上させるツールとテクニック、成功事例、よくある課題とその解決策。特に、最新のクラウドソリューションや自動化技術の導入に関する具体的なアドバイスを提供します。

カスタマージャーニーの設計

ターゲットがホワイトペーパーを取得し、アポイント獲得するまでのカスタマージャーニーを設計します。理想は、商談が完了するまでの流れを想定できておくと成功確率を上げられます。

  1. SNS広告やリスティング(検索)広告を見る
  2. 広告からオウンドメディア記事(ITシステム効率化の内容で、ホワイトペーパー訴求)にアクセス
  3. 記事内でホワイトペーパーのダウンロードリンクをクリック
  4. 情報を入力してホワイトペーパーを取得
  5. 後日、担当者からの連絡
  6. アポイントを獲得し、詳細な相談につなげる。

チャネルの選定

ターゲットがいそうなチャネルを具体的に決定します。以下のチャネルを活用します。

  • SNS広告:LinkedInやFacebook広告などにターゲットがいそうだと仮定(費用:100万円(仮))
  • リスティング(検索)広告:「会社 ITツール 導入」などの関連KWで検索していそうだと仮定(費用:50万円(仮))

KPIの設定

キャンペーンの効果を測定するために、具体的なKPIを設定します。今回は下記のように設定します。

  • 記事来訪者PV数:月間5,000PV
  • ホワイトペーパーDL率:記事訪問者のうち10%がダウンロード
  • リード獲得数:月間500件
  • アポイント獲得率:獲得リードのうち20%をアポイントにつなげる
  • アポイント数:アポイント100件

成果の測定と分析

設定したKPIに基づいて、キャンペーンの成果を測定し、分析します。

チャネル

目標

達成率

実績(全体)

LinkedIn

Facebook

リスティング(検索)広告

記事来訪者PV数

5,000

100%

5,000

1,800

2,200

1,000

ホワイトペーパー
DL率 (%)

10.0%

105%

10.5%

10.0%

12.0%

8.0%

ホワイトペーパー
ダウンロード数
(リード獲得数)

500

105%

524

180

264

80

アポイント
獲得率 (%)

20.0%

96%

19.3%

20.0%

17.8%

22.5%

アポイント数

100

101%

101

36

47

18

費用

750,000

100%

750,000

300,000

250,000

200,000

リード獲得コスト/件

1,500

95%

1,431

1,667

947

2,500

アポイント獲得コスト/件

7,500

99%

7,426

8,333

5,319

11,111

全体での達成率を確認することはもちろん、チャネル別に分解して「どのチャネルが最も効果的だったか」も評価します。

例えば上記のような結果だったと仮定します。この時、キャンペーン全体は目標を達成しています。これを細かく、SNS広告(LinkedIn、Facebook)とリスティング(検索)広告、それぞれ数字を見ていきます。

この場合では、アポイント数が47と最大、リード獲得コストもアポイント獲得コストも最安なので、「Facebook広告」が最も効率が良かったと分かります。クリエイティブが良かったのか、メッセージが良かったのか、誰か著名な人がシェアしたか結果に影響を与えているのかなどを調査検討し、次回に活かします。

例えば「次回からはリスティング(検索)はやめて、その分の費用をFacebook広告に回そう」や、「ホワイトペーパーをDLしていただくためにはこのメッセージで訴求するようにしよう」など、より効率の良いキャンペーン運営をしていきましょう。

評価

このコンテンツは役に立ちましたか?

星の数で評価してください。

とても悪い
星の数を選んでください。
コメントを入力してください。

入力ありがとうございました。

あなたからの評価

とても悪い

コメント

TOP
アカウント作成中...