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事例で学ぶメールマーケティングと実態

Lesson 2では、顧客のライフサイクルに応じたメールマーケティングの種類やシーンに応じたメールマーケティングの効果的な使い分けについて学習しました。本レッスンでは、パーソナライズドされたメールや特定のターゲットにセグメントしたメールの配信事例を通じて、メールマーケティングの実践イメージをより深めていきます。

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事例で学ぶメールマーケティングと実態

メールの効果的な活用法

前のレッスンでお伝えした、メールマーケティングで成果を出すための重要な鍵を覚えていますでしょうか。鍵は、適切な情報を適切なタイミングに提供することです。顧客の状況にマッチした情報を最適なタイミングに送ることで、読み手の興味度合いを高め、結果的に高い成果を出すことができます。

そのために活用したいメールの配信手法が「セグメンテーション」と「パーソナライゼーション」の2つです。それぞれの配信手法とその効果について具体的に解説します。

セグメンテーション

セグメンテーションとは、不特定多数の顧客をニーズや性質などで分類し、特定の属性ごとにセグメント(グループ)を作り配信する手法です。

デジタル化が進む昨今では、多くのツールが市場に出回り、ユーザーが情報を取得するチャネルが増えました。一斉配信で全ての顧客に同じ内容を送信しても、顧客の、閲覧されない・開封されない状況に陥りやすくなります。

例えば、ネットオンラインショップでは、顧客のウェブサイト閲覧履歴を基に、スポーツウェアを頻繁に閲覧している顧客をセグメント化し、スポーツウェアの新商品やセール情報を送る、といった方法が考えられます。頻繁に閲覧している顧客は興味関心度が高いと伺えることから、この方法により、開封率やクリック率、コンバージョン率を向上させることができるでしょう。

セグメンテーションのポイントは、「データ」です。活用できるデータを保有していることが前提となります。どのような情報やデータを保有するとメールマーケティング施策で有効に活用できるか事前に定義をしておきましょう。

BtoBにおけるセグメンテーション変数(※)を以下に挙げますので、情報分類の参考にしてみてください。

※ セグメンテーション変数とは、顧客を分類するために使用する基準や項目のことです。顧客を特定の属性や行動に基づいてグループ分けし、各グループに最適なメールを送るために使用します。

セグメンテーション変数

分類する要素

企業特性(ファーモグラフィックス)

企業統計
(業界、業種、業態、従業員数、売上高、資金調達額、資本金、設立年数、所在地など)

ビジネスモデル・商流

事業会社、代理店など

部署・職種

人事部、経理部、生産管理部、営業部、研究開発部、情報システム部など

役職・決裁兼

利用者・購買意思決定者の役職や、決裁権限の内容など

パーソナライゼーション

パーソナライゼーションとは、英語では「何かを個々向けに最適化すること」を意味します。メールマーケティングにおけるパーソナライゼーションとは、簡潔にいうと顧客一人ひとりの状態にマッチしたメールを送付する手法のことを指します。

個々にマッチするメールを送付するためには、顧客の状態の仮説立てが重要となりますが、その状態を示す鍵となるのが「データ」です。顧客の属性、行動、興味関心項目、購入履歴、などのさまざまなデータをデジタルツールを活用してあらかじめ取得しておきます。それらのデータを基に、興味度合いが高いと想定されるメールの内容を作成し、データから知る最適なタイミングを調整してメールを送信する、というのがいわゆるパーソナライゼーションを用いたメール配信です。

例えば、メールの件名に顧客の名前を挿入したり、住んでいるエリアに沿った情報をメール内に提示すると「自分向けの情報だ」と感じさ開封率やクリック率の向上が期待できます。

実際Campaign monitor社のレポートによると、件名に受信者の名前を挿入することでメール開封率が26%改善し、受信者のロケーション情報を活用したパーソナライズにより、クリック率が29%改善しています。

BtoB、BtoCで異なるパーソナライゼーション

パーソナライゼーションは、BtoBとBtoCで活用方法が異なります。

BtoBビジネスの特徴として、購入に至るまでの期間が長く、購買の意思決定には複数人のプロセスを経由する点が挙げられます。検討の段階や関わる人によって、欲しい情報は異なるため、見込み顧客がどの段階にいるかを見極め適切な情報を、パーソナライズして提供する必要があります。ここで役立つのが、MA(マーケティング・オートメーション)ツールです。MAツールを活用することで、顧客一人ひとりに応じた項目や送信元、コンテンツの自動差し替え、送信時間の調整が可能となり、効率的にパーソナライズされたメールが送信できます。

一方でBtoCビジネスの場合、顧客の意思決定が比較的早く、顧客の行動履歴や個人の属性情報を活用してパーソナライズし、購入行動につながりやすいアプローチをする必要があります。例えば、購入履歴や閲覧履歴から商品のレコメンドをしたり、関連商品を紹介するといったアプローチになります。

成功事例から学ぶ重要性

パーソナライズドコンテンツやセグメンテーションメールを活用することで、課題解決や利益向上の成果を出している企業は多いです。実際、セグメンテーションを活用した企業の成果事例では、

「相手の業務内容に合わせた自社サービスの導入事例を送ることで契約につながった」

「取引の有無でリストを分け、取引ありにはサービス活用ノウハウを中心に訴求したところ、開封・クリックなど各数値が向上した」

といった声も挙がっています。

パーソナライズドコンテンツを活用した成功事例

BtoC企業の成功事例:

■通信サービス業A社

企業課題

  • メール開封率の低迷:一斉メールを送信するも一部の顧客からしか反応がない
  • クリック率の低下:取り扱い商品の増加に伴い、顧客の属性やニーズに沿ったメール作成ができない

課題に対するアプローチ

  • MAツールを使用し、顧客の行動属性に基づいたシナリオを細かく作成し、パーソナライズメールを送付する
  • 商品の閲覧データ別に、異なるシナリオを作成する

ステップメール条件:

  • メール開封:開封後は、2回目以上のメールを送付しない(配信回数上限を2回に設定)
  • クリック:商品の閲覧履歴から、類似する商品のキャンペーンを商品毎に設定する
  • 買い物かご:買い物かごに商品を1週間以上置いている場合にリマインドメールを送付する
  • 購入:購入された金額に応じて次回以降に利用できるクーポンを送付する
  • 購入:クーポン経由でリピート購入されていない場合はクーポンの割引率を上げる

成果

  • 一斉配信メールによる開封率が19%から30%まで上昇した
  • パーソナライズメール経由の売上は、5年間で約12.5倍まで増加した

BtoB企業の成功事例:

■ソフトウェア業界A社

企業課題

①ソフトウェアの導入による具体的な利益や効果を納得させることができない

②自社サービスの機能が複雑なため、簡潔かつ理解しやすく説明することが難しい

アプローチ①

  • 経営層(CEO、COO) や 部門管理者(HRマネージャー、ITディレクター)にターゲットを絞る
  • 価格が記載されたページ、価格表、比較表資料をダウンロードした検討度合いの高い見込み客に対し、導入のイメージがしやすいような事例や、導入後のシミュレーションを提示する

アプローチ②

  • 機能に関するページ、操作方法ページ、サポートページを閲覧した顧客をセグメント化する
  • 無料のデモンストレーションが期間限定でできることを提示し、実際の操作感を体験させ理解を促す

セグメンテーションを活用した成功事例

BtoC企業の成功事例:

■ファッション業界:A社

企業課題:

①顧客のリピート率が低く、顧客のロイヤリティも低い

②休眠顧客の掘り起こしを行いたい

課題に対するアプローチ

  • ①過去の購入者をセグメント化し、リピートで購入してもらえるように特別割引や再訪促進のためのキャンペーンを実施。特に、最近購入した顧客には新商品の紹介や関連商品のレコメンド等を配信する
  • ②過去6ヶ月間購入していない顧客に特別割引やキャンペーンを提供することで、再訪や再購入を促す。何度もサイトへ訪問しているものの、購入履歴が全くない顧客には特別割引や再訪促進のキャンペーンを実施する

セグメント条件

①過去30日〜60日以内に購入した顧客

②過去6ヶ月間購入していない顧客

BtoB企業の成功事例:

■広告・企画業:B社

企業課題:

  • 営業ヒアリングにおいて顧客のニーズを深掘りできておらず、効果的なアプローチ施策につなげられない
  • オンライン上で接点を持った顧客への効果的なアプローチができない

課題に対するアプローチ

  • 顧客一人ひとりに適したアプローチを提供するため、MAツールを導入し、セグメンテーションメールを送信

セグメント条件①

  • 顧客の業種/業界別
  • 業界

セグメント条件②

  • ウェビナー実施後に行ったアンケートの顧客の回答
  • アンケート内の顧客が抱える「悩み」

事例から学ぶポイント

メールマーケティングを成功させるポイントはターゲットを明確にし、ターゲットにマッチするコンテンツを作成して、最適なタイミングに配信することです。

ターゲティングの重要性

ターゲティングとパーソナライゼーションは、メールマーケティングにおいて非常に効果が出やすいです。これらを活用することで開封率やクリック率、コンバージョン率を高めることができます。

このターゲティングとパーソナライゼーションを実行するためにはまず、データを蓄積する必要があります。適切なターゲティングを行うためにはどの情報を蓄積しておくべきか、どのような設計を行うことで顧客の興味関心や悩みを引き出せる情報を蓄積できるか、事前に定義することが大切です。

また、これらの情報を手作業で収集するのは非効率ですし、人的ミスが起こる可能性もあります。最適な情報管理のためにはツールを活用することが重要です。特にMAツールは、顧客情報の管理だけでなく、行動履歴などの情報も蓄積できるため、効果的なターゲティングやパーソナライゼーションを行うのに適しています。

MAツールは顧客の企業名や姓名、メールアドレスといった個人情報の管理ができることは当然ながら、各顧客が閲覧したページ、ダウンロードした資料などの行動履歴の情報をも蓄積することが可能です。また、パーソナライズする方法の例として挙げた、件名や本文内への担当者名の差し込みといったメール編集もできます。

ターゲティングにデータを正しく最適に取得できるデータベースをMAツールを活用して整えた上で安全にデータを取得し、パーソナライズ・最適なターゲティングを行いましょう。

コンテンツの質とタイミング

メールマーケティングで成果を出すためには、コンテンツの質とタイミングも重要です。コンテンツの質を高めるためには、顧客目線を重視しましょう。ターゲティングした顧客へ配信するメールの内容は、求められる情報に限定して配信できることが理想です。配信内容に製品やサービスへの売り込みと感じさせる内容が含まれていれば、顧客の興味関心の度合いが低下したり、2回目から開封せずに削除されるなど顧客離れの原因となります。

顧客目線を感じさせるためには、メールの文言にも工夫をこさすことが効果的です。例えば、顧客の個人名を入れるだけでなく、メールの冒頭に「●●株式会社」や「セミナー参加者様限定」といった文言を追加することも有効です。このように特別感を演出することで、顧客の興味関心を惹き、メールの開封率をはじめとした反応率を向上させることが期待できます。

また、配信のタイミングを最適化することも重要です。メールの配信時間は開封率や反応率に大きく影響します。最適な配信時間を見つけるためには、過去の配信時間ごとの開封率や反応率のデータを分析し、A/Bテストを実施するのが効果的です。MAツールを活用してデータを分析し、A/Bテストの結果を踏まえて配信時間を最適化しましょう。

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