メール配信ツール「Zoho Campaigns(ゾーホー・キャンペーン)」では、さまざまな種類のメール配信が可能です。用途に合わせてメール配信機能を使いこなしていただけるよう、具体的な配信方法や使い分けについて、UI画像付きでわかりやすく解説します。
Zoho Campaigns の14日間無料トライアルにご登録いただくと、具体的な操作方法がよりご理解いただけます。(試用後は自動的に無料プランへ移行します)
目次
Zoho Campaigns のメール配信の種類
Zoho Campaigns では、即時配信や予約配信をはじめ、さまざまなメール配信機能が利用できます。メール配信の種類と主な用途、利用可能なプラン名をまとめた表がこちらです。
メール配信の種類 | 主な用途 | 利用可能なプラン名 |
---|---|---|
即時配信(今すぐ配信) | 選択したリストやセグメント宛てにすぐにメールを配信したいとき | 無料/スタンダード/プロフェッショナル/従量制 |
分割配信 | トラフィックが増加することを防ぐため、指定した間隔を空けて配信したいとき | プロフェッショナル |
予約配信 | 指定した日時にメールを配信したいとき | スタンダード/プロフェッショナル/従量制 |
受信者のタイムゾーンに合わせた配信 | 指定した日時に受信者のタイムゾーンに合わせてメールを配信したいとき(複数の国や地域に一括送信したいとき) | プロフェッショナル |
受信者の最適な開封時間に合わせた配信 | 受信者に最もメールを開封されやすい時間にメールを配信したいとき | プロフェッショナル |
ワークフローによるメールの自動化 | さまざまな条件、アクションをトリガーにした柔軟なメール配信を自動で行いたいとき | スタンダード*/プロフェッショナル *一部のみ |
ここからは特に幅広い用途で使われる、ワークフローによるメールの自動化について詳しく紹介していきます。
ワークフローによるメールの自動化
Zoho Campaigns では、ワークフローによるメールの自動化ができます。ワークフローを使うことでさまざまな条件、アクションをトリガーにした柔軟なメール配信を自動で行えます。また自動化することにより、繰り返し行っている定型的な作業を減らせたり、ミスを防止できたり、属人的な作業を減らして仕組み化ができたりと、多くのメリットが生まれます。
※ベーシックなワークフローはスタンダードプラン、高度なワークフローはプロフェッショナルプランで利用可能です(各機能の違いはプラン比較をご参照ください)。
Zoho Campaigns のワークフローは、ドラッグ&ドロップの操作で作成・編集ができます。用途に合わせてテンプレートも複数用意されているため、まずはテンプレートを元に適宜編集していくのがおすすめです。
メールの自動化の例
では、メールの自動化としてはどのような活用例があるでしょうか。部門ごとに具体例を挙げてみます。

マーケティング部門では、会員登録や資料請求、展示会やセミナーへの来場など、見込み客の行動をトリガーにしたステップメールが挙げられます。その他にも、季節に応じたプロモーションや、誕生日(または誕生月)のお祝いメールなども送付できます。
セールス部門では、休眠顧客の掘り起こし、つまり購入から一定期間が空いた顧客へのフォローアップや、見積もり提出後未受注の顧客へのフォローアップにも活用できます。
カスタマーサポート部門では、サービスを新規契約した顧客にステップメールで製品やサービスの活用を促進するコンテンツを送信したり、保守契約やサブスクリプションの更新通知を送ったり、クロスセル・アップセルのメールを送ったりすることなどが考えられます。
ワークフローの構築例
先ほど挙げたメールの自動化の例と、それぞれの構築例を紹介します。

会員登録や資料請求後、展示会来場者向けのステップメール
会員登録や資料請求、展示会来場などは、顧客接点の中でも見込み客自身による能動的なアクションの一つであり、自社のサービスを知ってもらい、ファンになっていただくための絶好の機会です。ここでは、見込み客によるアクションをトリガーにして自動でメールを数回に分けて送信するステップメールを活用するのがおすすめです。
[使用するテンプレート]
自動化タブ>ワークフローを作成する>テンプレート「試用版によるナーチャリング」または「10日間のステップメール」

[編集のポイント]
試用版によるナーチャリングのテンプレートを編集する際のポイントは次の通りです。
- 実行条件(トリガー)…フォームの送信、またはリストへの登録がトリガーに設定されています。メルマガ登録フォームの送信をトリガーにする場合は前者を、会員登録や資料請求した人がリストに登録されたことをトリガーにする場合は後者を使用するとよいでしょう。
- 分岐(プロセス)…このテンプレートでは使用されていませんが、条件分岐をしたい場合には適宜追加できます。
- 処理(アクション)…メールを配信する、待機時間、ワークフローを終了の3つの処理が使われています。メールを配信するの処理では、以下のメールの文例も参考にしていただけます。フォローアップをクリックすると、メールに対する受信者の反応に基づいたフォローアップが設定できます。例えばリンクをクリックした方には追加のメールを送信する、ワークフローが適用されなかった(スキップされた)場合は社内に通知メールを送信する、などのようにフローを分岐させることも可能です。

季節に応じたプロモーション・誕生日のお祝いメール
シーズンごとのプロモーションや誕生日のお祝いメールなどは、特にB2Cのビジネスにおいて活用されています。ここでは、誕生日のお祝いメールを例に説明します。
[使用するワークフローの種類]
自動化タブ>ワークフローを作成する>条件付きワークフロー>時間基準

[編集のポイント]
時間基準のワークフローでは、連絡先は配信リストに登録されている必要があります。また、時間基準を決定するカスタム項目(ここでは「誕生日」)が正しく登録されている必要があることにご注意ください。

必要事項を設定し、「有効にする」をクリックすると、メールの基本情報入力画面に遷移します。
休眠顧客の掘り起こし
既存顧客のうち一定以上の期間購入していない方を対象に、商品やサービスの再購入を促すメッセージを送る、「掘り起こし」にもワークフローが活用できます。
[使用するテンプレート]
自動化タブ>ワークフローを作成する>テンプレート「再購入の促進」

[編集のポイント]
再購入の促進のテンプレートを編集する際のポイントを挙げます。ここでは「一定期間以上購入していない顧客」に対して再購入を促進するワークフローを説明しますが、他にも「見積もり提出後未購入の顧客」など、異なるセグメントに対してフォローしそれぞれの効果を比較検証することも有効です。
- 実行条件(トリガー)…リストへの登録がトリガーに設定されています。一定期間以上購入していない顧客をリストへ登録しておきます。
- 分岐(プロセス)…メール配信後に購入したか、未購入のままかで条件分岐を行います。以下は条件分岐の設定例です。

- 処理(アクション)…メールを配信する、待機時間、スコアを加算、タグを追加、ワークフローを終了の処理が使われています。このテンプレートでは、①掘り起こしのメールを送信後に購入に至った場合はスコアを加算して終了、②メール送信後も未購入の場合は再度フォローアップメールを送信し、購入に至った場合はスコアを加算して終了、③いずれのメールでも購入に至らなかった場合はタグを追加して終了、というフローになっています。
オンボーディング
サービスを新規契約した顧客にステップメールで製品やサービスの活用を促進するコンテンツを送信することで、サービスへの理解や利用をスムーズにできます。ウェルカムメールと呼ばれることもあります。
[使用するテンプレート]
自動化タブ>ワークフローを作成する>テンプレート「優良顧客の育成」

[編集のポイント]
優良顧客の育成のテンプレートを編集する際のポイントを挙げます。
- 実行条件(トリガー)…リストへの登録がトリガーに設定されています。新規にサービス利用を開始した顧客をオンボーディング用のリストへ登録しておきます。
- 分岐(プロセス)…このテンプレートでは使用されていませんが、条件分岐をしたい場合には適宜追加できます。
- 処理(アクション)…メールを配信する、待機時間の処理で構成される、シンプルなステップメールの構成になっています。
保守契約やサブスクリプションの更新通知
ソフトウェアやサービスの場合、保守契約やサブスクリプションの更新通知を送るケースがあるかと思います。これらの更新通知を自動化する場合、時間基準のワークフローを使うと便利です。
[使用するワークフローの種類]
自動化タブ>ワークフローを作成する>条件付きワークフロー>時間基準
[編集のポイント]
時間基準のワークフローでは、連絡先は配信リストに登録されている必要があります。また、時間基準を決定するカスタム項目(ここでは「契約更新日」)が正しく登録されている必要があることにご注意ください。

必要事項を設定し、「有効にする」をクリックすると、メールの基本情報入力画面に遷移します。ここから先は、通常のメール配信の設定と同様に進めてください。
【ECサイト】購入後のフォローアップメール
Zoho Campaigns は、Shopify、WooCommerce、Zoho Commerce のeコマース(EC)ストアと連携ができます。顧客が商品を購入した後にフォローアップメールを配信することで、顧客ロイヤリティや信頼度を高め、商品の購入を促すことができます。また、以前購入した商品に関連する商品のおすすめ機能を使うことで、顧客の好みに合わせた商品を紹介できます。
[使用するテンプレート]
自動化タブ>ワークフローを作成する>テンプレート「購入後のフォローアップ」

[編集のポイント]
購入後のフォローアップのテンプレートを編集する際のポイントを挙げます。
- 実行条件(トリガー)…購入後のフォローアップがトリガーに設定されています。該当のストアを設定しましょう。
- 分岐(プロセス)…このテンプレートでは使用されていませんが、条件分岐をしたい場合には適宜追加できます。
- 処理(アクション)…メールを配信する、待機時間の処理のみのシンプルな構成になっています。メールの本文中におすすめ商品の情報を含める場合は、こちらのヘルプをご参照ください。
【ECサイト】カゴ落ちのフォローメール
ECのストア上で購入手続きが中断されてしまった、いわゆる「カゴ落ち」の際に顧客に対して自動でリマインドする機能があります。カートに商品が残っている旨のメッセージを配信し、購入手続きに進むように促すことができます。
[使用するテンプレート]
自動化タブ>ワークフローを作成する>テンプレート「カート放棄のフォロー」

[編集のポイント]
カート放棄のフォローのテンプレートを編集する際のポイントを挙げます。
- 実行条件(トリガー)…カートの放棄がトリガーに設定されています。該当のストアを選択し、カートを放棄した顧客に対してこのワークフローを適用するタイミングを設定します。
- 分岐(プロセス)…このテンプレートでは使用されていませんが、条件分岐をしたい場合には適宜追加できます。
- 処理(アクション)…メールを配信する、待機時間の処理で構成される、シンプルな構成になっています。設定の詳細についてはこちらのヘルプもご参照ください。
まとめ
Zoho Campaigns では本記事で紹介したさまざまな種類のメール配信機能がお使いいただけます。メルマガ配信のようなシンプルな用途はもちろんのこと、ワークフローの機能を活用すれば業務の自動化や効率化にも役立ちます。現在メール配信ツールの導入をご検討中の方は、各ツールの機能や費用などを比較した資料「メール配信ツール主要9社の比較リスト」もございますので、ぜひ参考にしてください。
Zoho Campaigns(ゾーホー・キャンペーン)とは、グローバルSaaS企業「Zoho」が提供するクラウド型のメール配信ツールです。
無料プランでは、配信先2,000件まで、月6,000通まで無料で使うことができます。またステップメール機能が使えるメール配信数無制限のスタンダードプランは 円~/月で日本語によるメールサポートが含まれているため、初心者の方でも少ない負担でも安心してメール配信を続けられます。
メールマーケティングに取り組みたいとお考えの方は、Zoho Campaigns の14日間の無料トライアルをぜひお試しください。
※この記事に掲載されている内容は投稿当時の情報です。最新の状況と異なる内容を含む場合があります。